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魔王様と幼妻〜「悪魔」とか「化け物」とか言われていた私だけど、異世界転移したら魔王様からの溺愛生活が待ってました〜  作者: 夜霜冰月
第1章 2人の『化け物』

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第1話 化け物




————皆はこの病気のことを知っているだろうか。

先天性白皮症せんてんせいはくひしょう』または『遺伝性疾患アルビニズム————アルビノ』と呼ばれる病気で、————今でも『アルビノ狩り』と称して呪術のためと命を奪おうと狙ってくる国があるほどだ————多分あまりよく思われていない。


そんな私こそ、『先天性白皮症』と呼ばれる、色素を薄く持って生まれた子供だった。


髪の毛はもちろん真っ白。髪だけではなく、まつ毛や眉毛、そして肌の色も真っ白だ。

目の色はアルビノの中でも人間では珍しいと言われている、赤。

ちなみに身長は低く、もう13なのに8歳ごろから全く成長していない。

そして何の因果か、はたまたこれも神が仕組んだイタズラなのか、まだ十も満たない頃から高校入試の問題が解けるほど「普通」よりずば抜けて頭脳が高かった。

そして幼い頃から剣道をやっており、全国で優勝することも多々あった。

とにかく運動神経が良かったのだ。

正に文武両道。

そう、世間一般では「普通」とは呼ばれることのない子だった。

おかげで世の中から仲間外れに爪弾きにされる。

化け物とか悪魔とか魔女とか言われたり、

いじめられたり、ね。


それに私は両親とこれっぽっちも似ていない。正直言って母の不貞を疑うレベルで。

自分で言うのもあれだが私は美人な方だと思う。

両親は平凡中の平凡。……正直に言うと中の下くらい。

そのせいもあって両親からも虐待を受けてた。

私は体も普通より丈夫だったけれど、いくら私が丈夫だとしても力では大人に勝つなど無理に決まっている。

おかげで何度殴られて、蹴られて……

いくつのアザが出来たんだろう?


両親は、最初は私のことそんなに嫌いじゃなかった()()なのに。

ただ普通に気味が悪いと思っていたのか、

それとも普通じゃないことに嫌気がさしてきたのか、

だんだん疎ましがられて……


両親には「お願いだから普通でいてくれ」と何度言われたことか。

いや、両親だけじゃない。

両祖父母にも、幼稚園や、小中学校の先生たちにも。

その度に私は自分の努力がすり潰されていく心地になる。

皆に、認められるために努力したのに。

皆の言う「普通」って、何?

これが私の「普通」なのに。

なんで、「普通」のことをしていると「普通」にしろと怒鳴られるのか。


————最初は、優しく諭すように言われるだけだった。


「見た目はもういいから、それ以外は普通でいてくれ。」

「どうしてこんな子になってしまったの?」

 

「お前は俺らの言うことが分からんのか?」

「物分かりの悪い子ね。なんで言うことを聞けないの?」



でも、だんだん怒りと————



「こんなの俺らの子供じゃない。」

「私はこんな子産みたくなかった。」



————憎悪を含んできて。



「悪魔だ。」

「この化け物!」



そして、最後には————



「「死ね!!」」



————と言われ、お腹を刃物で刺された。



グサッ……



「—————っ、ごふっ…………」



え……?

なに、これ……?

痛い……? 熱いよ……

口から血が……

なんか、瞳が重い……


その時、うっすらと開けた瞼から見えたのは私が死んで心底嬉しいとでも言わんばかりに笑っている両親の顔だった……


わからない……

わからないよ……

もう、何もわからない……

なんで……?

なんで、私を……?

なんで、そんな顔をしているの……?


あれ、なんか眠くなってきた……

ん……? お腹から、血が……?


(————あぁ、)


お腹の血を触った時、手が真っ赤に染まった。

それを見て不謹慎にもとても綺麗だと思った。

私の真っ白な手に、真っ赤の血……そのコントラストがとても美しいと思った……



あれ、目の前が、真っ暗に……



(————かな、しい、……な……

わたしは、ただ……あいされ、たか……った、だけ……な、のに……————)



とうに枯れたと思っていた涙が私の頬を一筋、伝った時、ぱぁぁぁぁぁ、とまばゆく温かい光が私を優しく包み込んでくれた気がした。







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