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『復活の黒龍、最後の叛逆龍事変』

 やたら続く地震災害、それが暦の日付で偶数の日に必ずや起こる自然の脅威に日本で1番大きな炭鉱山が噴火するのではないかと周辺住民は怯え、避難の為大幅にゴーストタウンと化していた。山から市町村を幾つも越えた海沿い近くに最龍侍さいりゅうじ学園も、どんよりしている曇り空と寂しく風に吹かれ枯れ葉が舞う。あらゆる有名生徒、及び卒業生徒を輩出した学園だが、マグマや地揺れには立ち退く他無し。事実、地割れは多発し土砂崩れも多く建物の崩壊も相次いだ。空き巣で立ち寄った不届者も数名地割れの餌食となり行方不明、災害はこれに止まらず稲妻をまとうものと芋紫色の巌窟のもの。文献によれば神獣しんじゅうと呼ばれる超生命体が日本各地で大暴れ、稲妻の神獣はオーバーエンドコンテンツ(over end contents.)という巨大機械生命体と緑埜みどりの 雷太らいたという男子高校生との共闘で阻止中だが、巌窟の神獣は手に負えず北海道エリアから直線で海を渡り7つの都市が合体した巨大都市へ進行中である。

 その、巌窟の神獣対策緊急会議が日本各地で行われる、予定だった。まるで知っていたかのように各々建物に出所不明の落石、必ず「封」の書かれた札が貼られてあった。禍々しい模様の多い紫色の結界が展開され、誰も通さない。会議予定会場の1つだった猩々緋しょうじょうひ家の豪邸だけは建物主の機転で豪邸だけは守り抜いた。しかし、主を除いて他関係者が封印されている。混沌の日本であった。

 北海道エリアの南側、隠された孤島に避難してきたツクモという銀髪で前髪が空いている……今はTシャツと下着のみの女性。なお、付喪神なので人形に移っている姿と言えよう。普段は人間に合わせて飲み食いし人間として生活していた、400年間ほど存在する。頭に水色の大きな勾玉の髪飾りと友達の書いた小説「騎士姫物語」を大事に握りしめ、マグロは美味しいなと考えていた。孤島に寿司屋などない。

「ぶー! けちな人生!! 上トロ1丁!」

 板前もいなければ寿司屋も何も無い、空へピンと伸ばした人差し指は虚空。ウツロなソラみたいなツクモの瞳はまるで実写のように綺麗だな。そのガラスのような青い瞳に映り込む大マグロが1丁尾ひれで快感の音が鳴るビンタ炸裂。大丈夫ですかあなた。

「いってーーーーーーですわ!! この生意気なマグロめ! やり返しビンタ! 冷たっ」

 もう1回ビンタしようとしてふと我に返った、マグロの隣で体育座りとウツロマナコ。ついでにナマコも頭へ乗る。

「ひとでなし人生、諦めました」

 ナマコにヒトデが重なった。はてさて、彼女の運命は以下に。あ、烏賊も打ち上げられた、顔には墨噴射。そして水平線の遠くから豪速で水飛沫を上げる何かがウツロマナコに写る。段々近くなる。あ、あれは! ツクモの真横で音速で通り過ぎた。そのまま遠くへ。

「ナスカ文化アタック??」

 どうでもいい孤島生活が始まった。



 一方で大都市、緑川探偵事務所では助かりたいと探偵へ依頼が押しかけられる。接客をしているのは探偵の息子である緑川みどりかわ すぐるという、5年前行方不明のまま2年前、ナスカ文化アタックで帰ってきた者だ。彼女が白雪しらゆき 怜凪れなという、30秒おきに優とラブラブしている訳あって龍神の子である。ここの主人が探偵なのだ。

「すぐるーん、ツクモちゃん中々帰ってこないね」

「さあ、北海道エリアに行ってまああのニュースだし、どうせ飛ばされて無人島でしょ」

「どうせやらかすお嬢様だもんねー、帰ってくるか。うんうん! んー」

「こらラブラブサボりしてないで次の客のコーヒー淹れてくれよー、忙しいんだ」

「わかーったよー! お、と、う、さ、ん!」

「うるせ!」


 騒がしい商店街内の探偵事務所、カフェを通り過ぎたら第3エリア大広場の天高く上がる広い面積の噴水が今日は水は無し。それを眺めるは2人の少年少女、緑埜みどりの こあという少女と猩々緋しょうじょうひ れいという金髪の少年。誰かの帰りを待ちぼうけている。

「学校生活どう、こあちゃん」

「イジメっ子にピストル見せました。冗談と思われたので近くにいたあれを……」

「わかったよ、いつもどおりだね」

 嬉しそうにピストル自慢されるのを穏やかに聴いていた。通りかかった狐の少女の視線は鋭い。

「復活の時間まで少ないのう、イゾルデはあんな調子じゃし。見え透いておったが、どこかえ復活の黒龍祭壇。わからんし風音もドロシーも行方不明、この野郎じゃ!」

「おねえさん知ってるの、お姉ちゃんとドロシー」

「……おう、気分悪いし時間もあらぬ。それとアサシンの」

「はい、なんでしょう」

「黒いな。否、過去ではなく波動がのう。悪い物ではない。じゃあの」

 狐は腕輪の機械を使い遠く曇天の向こうへ。

 高層ビル群の隙間を縫って飛ぶ狐の名前は逆雪ぎゃくせつ れんという、400年前の北海道エリアから渡ってきた者。普段は趣味で人助け。

「なんかえ、巌窟の神獣が言った黒龍の復活。日本エリアなんか? あの優しき黒龍じゃなきゃええが、これは悪い予感じゃ!」


 遡って3日前、巌窟の神獣出現と立ち会ったのは蓮と怜凪、なおイゾルデはあだ名で怜凪の事なのだ。場所は田舎地域の街で処刑神話が多く存在する奇妙な地域、そこの街中に空間の裂け目から神獣は降り多くの建物を吹き飛ばす。2人で歯が立たず逃げる際、黒龍は復活すると聞いてしまった。咄嗟の蓮の起点で日本エリアを覆う巨大結界を展開、更に西日本と東日本にも壁を作り神獣2体を分断したはずだった。が、日本海で稲妻の神獣と戦う雷太たちの元へ巌窟の神獣が結界破壊し合流への真っ最中となった。

 時は戻り、作戦失敗でやむを得ず蓮は雷太との合流へ飛ぶ。ここで1つラッキーな事がある、雷太と稲妻の神獣が和解したと蓮のスマホに連絡が入る。すぐに雷太たちと合流し確認したが妙な静けさが肌を刺す。恐らく巌窟の神獣はこちらへ来ていない。

「やはり進路を変えたか、あやつ!」

「でもそこが黒龍復活の場所だろうぜ、俺の計算では……海の中から立っている謎の海面」

「いつもでっけえ姉ちゃんの乳揉みしてるのによう頭あるのう」

「クーラ ミタマは俺の義理の姉だ! それに、家系がちょいと機械技師家系だからよ」

「薄々察しとるわ、どうする?」

「風音さんとドロシーさん探す。お前は?」

「気になる世界を見つけた」

「は?」

「いやすまん、勘でしかないがこの地球の裏側に張り付くように霊界がある。君には信じられんじゃろな」

「矛盾はねえ、中身が機械なだけで土という鉄のような壁の中の真裏に霊界だろ」

「うむ。少し調査した結果では海に見える氷塊は霊界へ続き、広がっておった」

「とんでもねえ、もういくぞ!」

「分かった」

 それぞれ解散し目的へ進む。大雨の地域が世界的に増え始めた。

 蓮の後を追いかけ稲妻の神獣が問いかける、巌窟を阻止出来る者か、と。

「無理じゃ、せいぜいあの狂ったピンクがやってくれりゃあ、終わるかもな」

 返事だけ受け取り雷太の方へ戻る、ふと気になった孤島へ降り立つ。

 砂浜だが誰もいないかもしれない、倒れているツクモを漂流されたゴミと勘違いし流木でひとやすみ。

「マグロとヒトデとナマコとイカが白い海藻で遊んでら、呑気よのーう。お茶〜」

「ひとで、なしいかなまこしかえし、きええええええええええマグロブレえええええええええええええ、ド!?」

 蓮がマグロを手刀で切り身、他は海へ帰した。体制崩したツクモは軽い払いで砂浜へ顔面ダイブ。優雅に湯呑み入りのお茶を嗜む。残り少ないお茶の残しを煽りでツクモへ引っ掛けた。

「ぶぶ、お茶喰らいました。回転寿司セットのわたくし」

「珍妙な女じゃ、野蛮なのかお嬢さんなのか。やーれやれ。お主名前」

「ツクモと申します、よ」

「母みたいな名前と髪色しおって、ほう前髪も似ておる」

「マグロ……」

「まええわ、座れ横じゃ横」

 ちょこんと真横に座られてシャツの砂を払う、マグロばっかり言うのでナマコを口に押し込んだ。不味そう。

 イカとヒトデが心配そうにナマコを見ている中、薄ら弱めの地響き。蓮とツクモの頭上で蓮だけは見覚えのあるタキオンを確認した。

 タキオンの向かう先は大都市を北方面にある海を挟んだ神秘の島という、超能力者が産まれるとされる島だ。独自の文化が残り異能を信仰する。

 飛び散る薄水色の粒子から違和感なく現れた黒い剣を携える銀髪の高身長女性、門番の静止無視で寺院内部へ。入るなり侍数名に囲まれ刀を向けられる、応じない。

「名乗れ!」

「あらー? 私自身が有名人と聞いたのだけどー、400年もあったら創作物ねーやっぱり。姫さんだよー」

「姫はミタマ姫のみ! 覚悟ーーー!!」

 出入り口から強風が入り込む、そんな中で動じない姫を名乗る者と灰色の髪をした魔導士。

 寺院は吹き飛び更地へ、しかし地面に刺さる氷塊は残っていた。

「ソル、地理の算式。氷塊の数と場所よ」

「もう終わってますよそれ、日本エリアとやらにある5つの氷塊を線で結び星となった模様の中心地点。そこが黒龍の祭壇です」

「さっすがー! いきましょー、あそこ地図では海だよね。紅茶まだ?」

「……くっ、はい」

「あら? 珍しい光の能力者! 空よ空、ね」

「確かにな」

 閃光のように飛ぶ光の中は魔女、ドロテアで警察職員でもある。箒に跨って向かうは5つの氷塊の結ぶ星形の中心地点。地図上では海としかされていなかったが、時々船座礁スポットの魔海とされ誰も寄らなかった。実情は透明な島、島ごと幽霊である。記憶の無い座礁事故の正体だ。見るからに船の残骸が大量にあり、包むように何も無い海面を確認した。恐る恐る綺麗な海面へ近いても何も無い。

「無い、あらゆる連絡でここなのに。違ったのか? うーん」

「珍しいひっかりーのまーじょさんっ」

「うわーーー!!! おば、け?」

「まあ似たものよね、海賊時代みたいな島探し?」

「私は警察関係者だ、名前はドロテア」

「妹みたいねーソルの。私はリップル インカーネイション。よろしくね。ああそうそう、紅茶。はいここにお目当ての島あり、どうかな」

「どうかなって、漂流物は不自然ですが……」

「計算通り、魔女狩り起きたね。生き残りかー」

「ま、まあ、はい」

 勝手にソルが持っていた大量の岩塩を海へ投げ込む、リップル姫がぷりぷり怒りながら眺める。弾かれる岩塩。やがて半透明の島が現れた。

「魔女さんも突撃ー!! ソルも来い」

「断る!」

 ソルとついでに手首掴まれ島へ入るドロテア、やがて最初に見えたのは既に建物内部で薄暗い。1番奥には縛り付けられた大きな黒龍がいた、その黒龍を戦闘の構えで見ている2人、赤毛の女性な風音かざねと、魔女のドロシー フォード。結界の隔たりがあり通れずにいた。結界内部にいた黒龍捕獲者、元警視庁トップの猩々緋というボロボロの男。

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