3-3 師匠と鍛冶
前回の続き、防具がないと嘆いてたら突如現れた空中に浮く男性、果たしてこの人? は人間だろうか? はたまた、時風女神の知り合いだろうか?
その答えは…………CMのあと直ぐ!
「いい加減にしろっ!」
私の回想に割り入る、この何か古事記に出て来る神様の風体をした麻系の服装の、空中に浮き腕を組み独特な縄文時代から来たのかと言いたく成る様な髪型の、何か如何にも神様ですて人がツッコミを放つ。
「『攻撃を放つ』みたいな風に、言うでない」
「言ってはいませんが、人の思考を読まないで頂きたい、あと私は猫街史郎ですよ」
一応挨拶をすると、空中から降り立ち私の目の前で自己紹介をする。
「私は鍛冶と火を司りし者、アマノカミである史郎よ」
何故か知らないが、何かソワソワし始めるアマノカミと名乗る日本神みたいな、名前ぽい気がする存在。
一応私は疑問を聞いてみる。
「一応ですが、時風女神さんの知り合いですか?」
アマノカミと名乗る存在は、何故か首を傾けて言う。
「そんなのは知らん、この次元に来たのは初めてだからな」
どうやら時風女神の眷属神や、兄妹とかではないらしい。
「それに前々から、『防具がない』とか何か聞こえたから、暇だったしお主を弟子にしよと来た」
何だか分からないが、暇潰しに私は謎の神の弟子に成るらしい。
「一応どの次元だろうと、大抵の神の創った武器や防具の源流はこの我の技術だ」
どうやら凄い神様らしい、まあ多分だがこの神様は高次元体の時風女神よりも、上の存在な気がする。
「我は世界を創造し管理する、神よりは上位体だッ!」
何か知らんが怒られた、そして着物の様な防具やら日本の僧侶の様な防具や、モンスターの皮や鱗で製作する防具も、何故か伝授してくれるらしい。
「知り合いの神に、人間の弟子が出来たらしい、その知り合いの神…………竜神ルドルーラに負けたくないからな、それに羨ましいし」
何か不純な動機だった、しかもその竜神は弟子が沢山居てしかも最近、人間の弟子も出来たと自慢したらしい。
「人間の弟子を得たルドルーラが、凄く羨ましくも悔しいから、我の弟子に成ってくれ」
何か微妙にプライドを捨て、頼む的な感じに感じるのは何故だろうか?
「プライドよりも、ルドルーラに人間の弟子が居るのが悔しい」
本気で悔しがる高次元体の、凄く偉い存在らしい男神のアマノカミ様。
「まあ私も、自分の防具が欲しいですし、武器も自前で作れるならお願い致したいです」
「・・・・・ウム、史郎よ此から宜しくな」
少し間があったが、何故か元気に成りヤル気満々に復活したアマノカミ様、こうして私はアマノカミ様に弟子入りし皮製品とか防具は、撫子シリーズと一緒に学んだ。
裁縫や革の扱いは、撫子が一番上手いし例の破れたワンピースドレス型の防具を、少し防御力を増す方向で手を加え改造する、まあ復元が前提だが更に改造し見た目以上の性能に変化させる。
他は青を基調にしたバトル服とズボンだが、此れは鎧とかの下に着る種類のシャツ系と見た目ズボンに見える、防弾チョッキや軍隊の戦闘着よりも更に高性能な、物理と魔法防御力を40%防いでくれる防具、しかも通気性もちゃんと考えてあるよ。
まだ白鯨から出れない私と、白鯨しか動けない撫子シリーズに代わり、日本酒の墫酒を十樽を等価交換には安い気がするが、神の鉄と書いて神鉄以外の金属を食べ絹糸にする、巨大な蚕を十体をアマノカミ師匠に頂き、異世界金属のルナリウムは何かガン○リウム的で、何か心の底から久々にワクワクする金属だ、その異世界金属を食べさせて絹を作る。
そしてこのルナリウムは異世界の月で、隕石や月の成り立ちにより自然合金に成ったり、何処かの高次元体女神シスターズが魔改造した大陸で産出されるが、それはルナリウムではなくムーンティアと呼ばれる位、月の様に白い涙の雫のような神秘的で、そしてたまたま女神達の気まぐれによる希少金属が融合した、合金金属類だがルナリウムとは違い硬度はまちまちらしい。
因みにオリハルコンの上位の、プネヴマ・オリハルコンはとある世界の硬度14.6モースを誇る、エーテル魔力の高熱炉で液体金属にして合成液体金属にして、精霊のマナや星の精霊のマナが宿る不思議な鉱石等を融合し、造り上げる金属らしい。
※モース硬度(キズができ難い、鉱物の硬さを示したりするが、ハンマーで鉱物を叩き計る硬さではないらしい、因みにダイヤモンドはモース硬度10である。)
まあプネヴマ・オリハルコンでは長いから、略してプネハルコンはその精霊のマナにより性質が変わる、星の精霊マナが強く感受性に強い特色とそこに白オリハルコンを混ぜ、指輪やアクセサリーにすると恋人同士で意志が通じ合うらしい、たまに想いが大切な人を護るらしいアクセサリーにも成るらしい。
因みに防具にすると、装着者の魂のカラーリングが現れ、性格や行いに関係なく色が現れるらしいがその他に、不思議なフィールドが発生し魔法攻撃をダメージを無効化や半減してくれるらしい。
因みに武器にすると、コントロールアーティファクトは要るが、脳波を感じとり剣なら無数の剣を飛ばして、まあ空間認識修行は必要だが、多数の敵を攻撃可能らしいが、魔法のエネルギーを蓄積出来るコンデンサやジェネレータを積めば、ファンネルの様に魔法レーザー攻撃等も可能だと思う、実際に造らないと分からないが。
あと盾とか変形して、エネルギー攻撃も出来る板状のフィンを作れば、攻防飛翔体が出来そうだな、まあ参考にするアニメやロボット物は、地球には沢山あるからそれを基礎に考えれば良い。
それにオマージュしても、同じ性能にはまったく成らないだろうし、そうする必要も無いがだが浪漫は追求したいのは、男のロ○サガ…………もとい性だから仕方ない。
そして、プネハルコンはムーンティア合金と融合すると、硬度が23.3モースに跳ね上がり重さは少し軽く成るが、ドラゴンの爪や牙をある程度防げる防御力と、剣なら神殺しのアーティファクトウェポンクラスで無いと、一撃で破壊も砕けもしないらしい。
まあ一撃以外は、攻略される恐れがあると言ってるもんだ、武器の耐久力も普通のオリハルコンを、軽く凌駕するらしい。
だが脳波や感受力の強いプネハルコンと違い、此方はプラーナや魔力により、精神感応し見えない魂の繋がりが強いらしい、特に魂の繋がりが強い相手に指輪やアクセサリーに贈ると、不思議な現象に出会うらしい…………時空とか越える様なオカルトは、私は基本要らんぞ。
それにこの金属には、魔力を貯めれるコンデンサ能力も在り、単体で浮遊も出来るが魔力蓄積量の充エネルギー魔力次第で、落下が早かったり威力が弱かったりするらしい、まあそこら辺は色々秘策ありと言っとこう。
「プネヴマ・オリハルコンはそんな金属だ、軽さを追求するならルナリウムだな、軽鎧と変わらない軽さだが耐久力は、ムーンティアと融合したプネヴマ・オリハルコンよりも頑丈だ、蚕もこの合金は食べるから織物に、魔術刻印をして仕立てれば服や着物にも成る」
なかなか興味深い技術、流石アマノカミ師匠。
「もっと褒めて良いぞ」
「イヨ、流石アマノカミ師匠」
「・・・・・・・」
何故か撫子達に、白い目で見られてるが気にしない。
そして生活魔法とか、防具の汚れ弾きや菌の繁殖や身体の負担や疲労軽減や、バフや異常状態を無効化や軽減のルーン等の、付与刻印魔法陣をシャロに頼み大量に刷って来て貰う、防具に付与する為だ。
そしてアマノカミ師匠の要望で、エーテル魔力炉を研究棟のラボラトリー近くに増設し、古い鍛冶場の様な日本家屋の鍛冶屋を作り必要なエーテル魔力炉を、アマノカミ師匠が設計した古そうだが不思議と普通ではない、木炭や砂鉄や神皇鉄やステルラ魔鉱石を、高温炉に入れ溶かして融合させた金属を鑪場で製錬し、その過程で竜鱗まあ竜の鱗を砕きパウダーにしたり特殊な方法で、鉱石や結晶石を含ませる工程等が在るが、素材をそのまま使い武器に仕立てる事もあるらしい。
そして武器は先に剣や刀を造る、ルーンとか印刷に使う魔法専用の用紙を探しに、シャロが倉庫に向かったらしいので、メモを取りながら実践と質問を繰り返し、そして完成したのは何故か反りが強い刀が出来たり、刀を打つ製法を使った大剣を作った。
まあ最初に、アマノカミ師匠に作って貰ったのは、師匠が私に与えてくれた鍛冶をする為のルーンが仕込まれた金床に、大槌と小槌を作って貰った、他には昔使ってたらしい古い道具や、試作武器や防具の万能金型は、イメージの様に変化する金型で、金属を流し固まるのを待ち普通なら鉄の金型で鉄の金型製品は出来ないが、そこは師匠チートの初期金型であり、今は金属すら溶かし流さずに材料を入れるだけで材料が溶けて、試作金属鎧や武器が作れるらしいが、この万能金型は槌で鍛えてない分、普通の勇者の剣や聖剣と変わらない性能の、武器や防具程度しか作れならしい。
いや、普通に勇者の剣とか普通の人間に、扱える物ではないですよアマノカミ師匠。
「いや史郎、下級か中級の魔王程度しか倒せないぞ?」
「・・・・・・下級? 魔王?」
魔王に下級も中級もあるらしいが、私には理解出来なかった…………見た事ないし魔王は、ファンタジーではラスボスだからだ。
「魔王は人間の業だ、史郎」
「業だとか言われても……………」
何か釈然としないが、人間の負の魂が集まった存在で、魔王はその世界に派遣されたりした色々な世界の、悪しき魂の塊だったりするらしい。
その存在の因子を産み出す、魔王や破壊神等の母らしき存在が居るらしいが、悪意で因子を出してる訳ではなく、悪意を集めその魂を何度も勇者や英雄等の善き力を示す者に、悪しき魂にお仕置きと言う名の滅ぼしを与える為らしい、何か都合が悪いのは言葉を濁してたが。
業が深いと、何度も討たれ魂が浄化するまで繰り返すらしい、たまに完全に滅んで魂ごと滅びる存在の悪意の塊も居るらしい、特に政治での悪しき魂は滅びるまで魔王とかに転生する地獄らしい、お金を積んでも等しく許される事はないらしい、金を積んでも地獄に堕ちる魂は逃れる運命は無いらしい、宗教とかの金を積めば許されるのは、一般人だけらしい。
そしてそんな話や、武器作りや防具の作り方を教わり早数日後、髭を剃るのも忘れぐったりとしながら、初めての武器は二つ出来たが、一番最初の反りが異常な刀は溶かして、ショートソードを二本に作り直した。
大剣の一本は、刀と同じ工程で作りサーベル型のクレイモアにした、重みも在るが腕力がC以上無いと扱えないから、今はまだ扱えない武器だ。
ショートソードは、片方だけなら使えるが二刀流にすると、器用さのステータスのランクが足りない、器用さが二刀流で最低Eランクは要るらしい。
さて金床のルーンは、魔法四大属性付与や特殊な魔法付与等があり、飛行魔法を金属板に付与も可能らしいが、何か勿体ないから今はしない。
更に桜をあしらった、白と水色の雪原の吹雪の柄をした着物は手にすると、色が変わり深い寒色の川が現れ、どうやら白オリハルコンの絹が織り込まれてるらしい。
一応途中までは、一緒に作ってたがまさかサプライズされるとは、因みに服や下着はもう修復と改造は完了してるが、素材にムーンティア絹を使い一部改造したらしい。
そして防具は現状、鎧はまだ先にしてムーンティア絹と白オリハルコン絹を使い、青く染めた長袖の快適にした刻印入りのバトル服とズボン、生活魔法やルーンが付与された半長靴のモンスター牛や、レイクサーペントの二種類を作ったが、撫子達は異常なスピードで造り上げ何故か、アマノカミ師匠にスキルを貰って居た、何か他にも生地や革の製造創作系に役立つ能力も貰ってたな、だが普通の服とかの裁縫には使えない能力らしいが、撫子さ基本スペックで、それは補えるから問題はないけど。
湖龍の皮は、柔らかく薄い部分を外套の生地に使い、水魔法や冷気攻撃半減に水棲モンスターの、魔法以外の水攻撃や炎攻撃無効化強化ルーンが、外套の裏生地に付与されてる。
そしてまた新たな修行が始まる。
「次はルーンや魔術回路を、剣の刀身に刻む技術だ」
金床や槌を出して新たな付与をし、再び槌を持ち魔力を金床に大量に込め、槌に魔力を込めながら合金玉鋼を鍛える。
アマノカミ師匠曰く、「魔術回路は魔法属性は、上位精霊が宿り自然と模様が浮き出るが、魔力が弱い作り手と未熟な魔剣師には扱えない武器であり技術だ」だそうだ。
「魔力は人間の方では、まあまあの容量だが武器の才は、此れから研けば良い」
そう言いながら、鎚を振るい剣を一太刀造り上げた…………紋様が綺麗な幾何学模様な感じの、なんかラ○○タの天空の城の石に刻まれた回路模様みたいだ。
「まあ、少し複雑な回路には成ってるが、低レベルの光と風と火の精霊が宿ってるが、それでも魔力が三属性合わせて発動しないと、只の切れ味が良い剣なだけだな」
嫌々普通に業物ですよ、アマノカミ師匠…………。
アマノカミ師匠の下で、何日教わったか記憶がないが、まだガリレオさんは現れないので、まだ図書館で研究をしてる様だ。
「史郎よ、また知りたい事やオリジナルで武器を創りたい時は、我を呼ぶが良い、力に成ろうぞ」
「はい、アマノカミ師匠」
てな訳で、一応師匠から免許皆伝を貰った夜は、桜の木下で宴会の準備をしてると、二柱のアマノカミ師匠の知り合いが現れた、さて二柱の正体は如何に次回に続く。
「次回にするでないわぁー!」
とある金髪のイケオジが、キレるのだった。
・ステルラ魔鉱石
とある異世界の洞窟遺跡の、銀河の様な天井と洞窟内に聳え立つ大溪谷に在る世にも珍しい、天井から流れ落ちる不思議な流星が当たった鉱石をステルラ魔鉱石と呼ばれる。
色は多彩に在り、最終的には虹色やアイスブルーやクリムゾンレッドの、最高ランクのステルラ魔鉱石に成りその鉱石を加工するには、神の技術以外ではとある異世界のドワーフ以外加工出来ない技術で、ステルラ魔鉱石を扱える者は保々居ない。
・神皇鉄
謎に満ちた見た目淡い白金色の金属、普通の金属と違い人間の技術では鍛造が不可能な金属、神の上位存在の技術でないと加工が基本無理である。