2-7 魔法
白鯨三日目の朝は清々し、昨日の打撲は風呂で不思議に回復した、これ絶対地球で儲かると思うが絶対にオリンピックとかで、ドーピング扱いされるチート異世界温泉技術だから無理だな、そもそもこの異世界温泉技術を地球の化学に応用すると、例えるならアメリカの軍事費二十年位使っても、まったく足りないらしい。
「まあ、変な国に目を付けられ拉致されるのも嫌だし、何処とは敢えて言わないが、普通に異世界で第二の人生を過ごさせて貰おう、まだ実際異世界一日目は変わらないが、日にちが分からなく成らない様にしないとな…………」
今日こそはと、トーストを焼きマーガリンを塗り常温のマ○缶を開け、昨日出来なかった朝の一時をまったりと過ごした、因みに昨日のゴブルリンの一件は、シャロすら原因不明で解明不能らしい。
「一応普通に使えますが、マスター今日は何処に行かれますか?」
現状のステータスのレベルは、何とレベル三十オーバーと戦ってレベルは何故かニしか上がらなかった、何故かニだけだ………まあ少しは成長した筈だ。
戦闘能力
名前 猫街 史郎
年齢∶20歳(死ぬまで永遠) 性別∶男 種族∶人間
Lv.0⇢2
冒険者ランク Lv.0
HP∶39⇢42
MP∶1023
P∶1257
STR∶D (75⇢78)+3 INT∶F (37)
VTI∶D (83⇢87)+4 WIL∶E (55⇢62)+7
DEX∶G⇢F (18⇢25)+7 CHA∶G⇢F (19⇢20)+1
AGI∶F (22⇢30)+8
少し成長してるのと、まったく成長が無い部分が在るが成長しないよりはマシだろう、それに魔法を使った訳では無いが、知力は成長して欲しかったな。
あと肉体と魔法以外、武器は支給以外使えないし、ガリレオさんが何時でも居るとは限らないし、武器と魔法はバランス良く使える様にしないとな、ゲームでも全員魔法と武器を使うバランス型を目指してたし、まあ現実でもバランス型を目標に目指す。
今日は魔法を使える様に成ろう、まあ地道にレベル上げを目指そう、あと一応インベントリを見たら、クレイモア系のバスタードソードが一本と媚薬(強)と書かれたアイテム、一応取り出して鑑定したら。
「・・・・媚薬なのに、飲ませた異性を虜にする麻薬より悪質な、とんでも異世界精神毒媚薬て…………無いわ……………」
しかも赤紫色をし気持ち悪い色だ、この媚薬は永遠封印とした………間違えない様にシャロに頼み、中性子や核兵器級の汚染物質を入れる保管庫が在るらしいので、ソコに永遠に封印して貰った、なんでそんな倉庫が有るかは不明だが。
「じゃあ今日は魔法の使い方を覚える、そんな図書館に案内頼むよシャロ」
冷めた様な声で、シャロは言う。
「・・・・知識図書館しか在りませんよ、マスター」
「・・・・・また昨日の、図書館かよ」
当然の様に、シャロは言う。
「はいマスター、最初の知識は知識図書館だけですよ、まあ他にも無くはありませんが……」
私はガッカリしながら、再びあのよく分からん図書館に行き、再び水晶球に触れると今日は違って居た。
「さあ…………心を静め、体内の暖かな光を見出だせ、それこそが貴方の魔力です………………はよしんかぁー!!」
「・・・・・・・・」
何故か水晶球に叱られた、まあ水晶の中の何かだろうが…………、私はこの理不尽な存在に、閣下と名付けた………声は女性だけど。
「ハイ、閣下」
「変なあだ名を付けるな、早く魔力を探せのろまがぁ!」
酷い言い様だ、何処の軍隊ネタだよ…………今日はもうやめようかな。
「早くせんかぁー!!」
「・・・・・・」
何か面倒だから、無視をする。
「返事しなさいっ!」
「・・・・・・」
「頼むから返事して……………」
私は思った、ガリレオさんに習った方が早くないと、あと何故か弱気に成ってるが気にしない気にしない、私は決意し来た方角に回れ右して一言水晶球に言う。
「ではサヨウナラ…………」
「馬鹿な、優秀な天才魔道師の私の指導を、アッサリ拒否するなんて!」
私は無かった事にして、知識図書館から去った。
何かシャロが無言だけど、私はシャロに頼みガリレオさんが図書館から出て来るまで、私は独学で頑張ってみる。
一応独学で魔法が使える様に成るか試す為に、魔法棟の図書館に行き分かり易い本を探すと、異世界の子供用の魔法練習教科書が在るが、その国や世界観により魔法を発現する方法は千差万別で、地球の転生者らしき著者の理論曰く「魔法は五才から始めるべし、魔法は誰しも体内の血液の様に巡って居る、魔力は血液であり身体の一部である」だそうだが、私は実年齢四十越えてますが大丈夫だろうか?
「血液か…………まあ、良くアニメや書籍にそんな事が、表現や書かれてたりするよね」
アニメは何か参考に成らなかったな、何作品かは何か天才肌的な描写だったし、参考には成らんし魔力が血液と言うなら、小学生の理科の人体勉強をしてれば大抵は理解出来る。
まあ某体内細胞アニメでも、参考には成るな…………リアルな体内仕組みだし、一般人にも分かり易い様に構成されてる、手術ドラマも結構内臓の仕組みとか手術手法とか、丁寧に説明してるよね…………そのドラマ制作したテレビ局、今や信用度が地に堕ちたが、他の近年医療ドラマテレビ局は不祥事が無い所もある。
「じゃあ肉体に張り巡らした毛細血管まで、イメージしながら瞑想してと…………」
私は四大魔法の図書館の、初心者魔法のフロアのフローリングの床に座り、座禅の様に瞑想しながら、集中し肉体に流れる血液をイメージする………………。
徐々にイメージが固まり、更に血管を流れる血液が擬人化し何か世話しなく走る、昔の郵便配達員の様な格好をしてたりする赤血球、白い何か呑気に浮遊する何かと、何か知らない虹色の光を放つ鬱陶しい何かが、赤血球と共に世話しなく走って………………コイツかぁ!
「貴様かぁ!」
だがまったく反応は無い、再び本を読む。
「手を翳し、手先の空間にエネルギーを解き放つ様な感覚を掴めば、魔法は放つだけだ…………此くらいなら幼女でも出来ます、我が子は普通に出来ました…………自慢かぁ!」
最後のは絶対に身内贔屓だな、絶対に。
だが、面白い理論を書いた魔道師も居るが、その著者曰く『魔法は日進月歩に進化する物、固定観念に囚われない魔法こそまた、一つ魔法の進化成り』と、確か霊気や気も同じカテゴリーだったよな、気はオーラやプラーナとか言われるが、魔法とは違い人間誰しもある生体エネルギーだ。
「シャロ」
「何ですか? マスター」
『諦めたのか』と言いたげな、シャロの表情だが敢えて見なかった事にし、私はシャロに頼む。
「魔法練習場に、案内頼む」
「・・・・・ハイ、分かりました…………」
首を傾げるシャロ、私は再びシャロの案内で魔法練習場に向かった。
魔法練習場は、魔法のコントロールを磨く動く的のカカシや、魔力威力実験装置や魔法兵器の試射等が行えるらしい。
「魔法は魔法を撃てる場所で、試さないとな」
「的は動かしますか?」
「いや、コントロールの練習に来てないから、魔法を使える様に成るか試しに来ただけだ」
何故に来て早々に、魔法のコントロールの練習するんだよ、魔法が放てるか試してから普通は徐々に馴らすだろうよ、試し撃ちに的は動かさないでいい。
さて先ずは、最初に試すのは霊気や気の様に放つ方法の魔法だ、魔法で無い魔力をエネルギーにして撃つ魔法らしいが、ただ基本弾丸の様に魔力を放つ魔法らしいが、魔法を撃つ構えはやはり撃つを意識して、昔小・中学生頃に放送してたアニメを参考にしよう。
親指と人差し指を立て、人差し指先に集中しイメージは暖かな炎の様なエネルギーを、指先に送り出す様に集中すると何か小さく、人差し指先に感じる不思議な感覚を更に溜め、身体に不思議に動く流れを感じ始める。
何か二種類の流れを感じるが、一つは指先に集まってるがもう一つは身体を纏う様に、エネルギーが膜を張り始めてる感じだ………此がもしかしたら、気かも知れない。
目を開け見れば、指先に赤いエネルギー体が小さな玉に成り、少しジャイロ回転らしき螺旋が見えるが、一応此で試しに放つ…………放ち方は指先からエネルギーを放つ感覚らしい、まあトリガーは人各々らしいからイメージは、霊気の弾丸を放つ様な感じで良いのかな?
昔は憧れたな、不良には憧れなかったが…………格好いいだよな、撃ち方とか…………一応反動とかを配慮し右手首を左手で支えてから放つ。
「いけぇぇぇいっ!」
放ったれた魔力エネルギーは、小さいながらもレーザーの様に尾を引き、的へ向け閃光を放ちながらも的に弾着し貫いた、小さいわりに結構な威力に成った。
「まあ、想像よりはあった程度だけど、まさか貫くとは思わんかった」
「・・・・・・」
何か言いたそうなシャロ、だが聞く気は無い……………一応魔法名を言って放つ、魔法を試す事にしたので火魔法を図書館で調べ、簡単そうな…………まあイメージがだがファイヤーボールがあったので試す、一応ファイヤーボールを日本語にすると何故か、火裂球に成る…………、普通は火炎球と書いて火炎球だと思うがまあ説明によれば、着弾と共に爆発する火の球と書いてあったが、一応某天才魔道師の火炎球をイメージと、さっきのエネルギー弾を形成する感覚を合わせて、的に向かい試しに放つ。
「火裂球!」
ドッカァァァァァァン!!
何かイメージと違う、放つ前は確かに少しバレーボールより大きいかな? とは、正直思ったが…………威力がバグってるし爆風でシャロのスカートが捲れた、まあ捲れてもまったく中身は無い…………黒い銀河らしき何か以外は、ラッキースケベのお約束が無い。
「マスターの、エッチ…………」
シャロが赤い顔をし言うが、私はスカートの中身を見てはないし、爆風で何故に捲れたのか不思議だ、何せ実体化してるとは言えスカートの捲れとか、無効化出来そうな気がする…………何となく。
私はシャロに気にせずに、無心で火裂球を放って魔法の撃ち方を身体に染み込ませた、途中遅い昼食を取り休んでから再び練習をしたが、回復したMPは意外に少なく、魔力が残り少なく成る手前まで練習した。
魔法の回復手段や熟練の為の練習とか、まだまだ必要な事だらけだが今日は此処までだ、次は魔法の発動と使い方を安定させたら次は、魔法を正確に当てるコントロールを鍛えよう。
「疲れたし、帰るかな」
「そうですねマスター………、私の存在薄く成って来てる気がします…………」
こうして白鯨三日目は、意外に昨日よりは何もない一日だった。
そう昨日よりは……………。
次回に続く。
・魔法棟
異世界の魔法の本が所蔵された図書館、それは無限に広がる魔法の可能性にして沢山の異世界人が開発した、魔法の歴史にして血潮の数でありそして、現地神以上の存在の力を借りた魔法も存在する。