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ようこそ自由都市ウィールデンへ ☆金色ゴールデンデイズ☆  作者: 猫を愛でる会
第二話 星渡りの白鯨
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2-6 実戦訓練型訓練場

 私は再びシャロの案内で、知識図書館に向かい転送装置に入り、今度は薄暗く窓も無い水晶球が石の台座に鎮座する、出入り口が転送装置以外無い場所に来た。

 

「マスター、あの水晶に触れれば貴方が望む知識を得られます、ですがお役に立つかはマスター次第です」


 まあ知識と言っても、その人に合うか何て誰にも分からないし、私が必要なのは技術とか気構えとか戦うコツとかだね。

 いきなり異世界で実戦はクソゲーだ、ゲームではないし現実的に非効率だ、まあ憧れが無い訳ではないが素人には壁が高い。


 私はゆっくり歩き、水晶球に手を置く前に水晶球から発せられた光に呑まれて行く。


「シンクロ開始……………シンクロ率上昇……………、30%……………………70%……………100%………………、127%……………シンクロ成功しました、魂のアカシックレコードにアクセス開始…………シンクロ完了、在りし日の魂の過去へ……………」


 何か遠くで声が聞こえるが、私には届かない……………不思議な安らぎの稲穂の様な金色こんじき色の世界、そして一瞬で何処かに引き込まれる感覚と共に、私は何処かの草原に立つて居た、私の目線の先には木刀を持った爺さんが居たが見覚えは無い、服装は時代劇の様な袴に着物姿の、どっかの剣術指南の老人ぽい見た目だが、何故か私に向け寒い殺気の様な気配と、殺意に満ちた瞳が私を捉える。


「待って居ったぞ、さあ昔の怨み晴らす!」

「知らんがなぁ!」


 見覚えがない殺意を向けられ、しかも昔の怨みて何? 見覚えがないよ。


辰川芳野たつかわよしの、覚悟せよ!」

「私は猫街史郎ねこましろうだ、人違いだ!」


 だが良く分からんが、いつの間にか木刀を握らされ私の意思とは真逆に、私が知らない速度で間合いを縮め大立ち回りを展開する、木刀を打ち合い重い一撃一撃を打ち合うが、何故かお互いに手首の使い方や受け流しが上手い、そんな体験をした覚えが無い体だが、何故か遠き昔に戻ったかの様な感覚をおぼえる。


「腕は落ちてないな、芳野よ!」

「爺もな、あの世界で死に再び合間見あいまみれる日が来ようとはな」


 私ではない少し貫禄を帯びた声が、私の口から発するが()()()()()()()何を言ってる、私の意思なく勝手に話すな!


「行くぞ、貴様が死に逃げた決闘を果たす」

「爺の意思に反した、あの馬鹿タレ弟子に言え、集団で闇討ちしやがって!」

「お前の口が軽いからだ! それに、剣の道の旅に勝手に行った馬鹿弟子がぁ!」


 木刀なのに打ち合った途端に、光が飛び散るそれは刀と刀が打ち合い火花を散らす様に、お互いに競り合う様に木刀を押し合う、手首を柔軟に使いつつ打ち合う二人、まあ主観ではなければ剣捌きの手本に成った筈だ。


「疲れて力が落ちたか、芳野よ!」

「バカ抜かせ、爺に負ける程俺は弱ってないっ!」


 打ち合い競り合う二人、緊迫した空気が張り詰める、木刀の光は更に光を増し分身の様に、木刀の軌跡が不思議な揺らぎを増して行く。


「くっ!?」

「行くぜジジイ!」


 一瞬だった、競り合い中に蹴りを入れ怯んだ爺さんに、揺らぎながら光を放つ木刀で一刀両に断する…………、それは剣の道を極めた武士もののふ同士が、命のやり取りの果ての結末、斬られた爺は血を吹きながら倒れ消えて行った。


「・・・・・呆気あっけないな、我が師匠…………武光師範たけみつしはん…………また何時か来世で……………、来世は共に旅をしたいもんだ…………」


 勝手に戦って、何一人納得してるんだ!

 だがまた一瞬で景色が変わる、風そよぐ曇天どんてんの空の下で枯れかけた草の大地と、何故か懐かしさを感じるが何故かぽっかりと心に穴が空いた様な、不思議な気持ちと何故か憎しみが沸々《ふつふつ》と沸いてくる、何故か分からないがそれは、視線の先に居る人物に対してみたいだが……………。


「久しいな、ユンケル」

「・・・・・何かまた、違う人が現れた………」


 白銀の鎧姿の何か重い雰囲気をかもした、銀髪碧眼の外国人が居た。


「久しいな、ルーデウス…………いや、国賊こくぞくの裏切り者よ」


 また決闘かよ、今度は剣かよ! しかも目の前の男は、国を裏切った犯罪者かよ!


「フゥ……………まだ言うか、ユンケルよ」

「仲間を売って、敵に寝返った奴に裏切り者以外何がある」


 少し間を置き、ルーデウスと言う名の男は言う。


「・・・・・そうしなと、フリージアをお前から寝取れないからな」

「・・・・・」


 何か今度は私情のもつれか?


「それにフリージアは、お前が留守の時に俺に抱かれて喘ぎ叫びながら、俺の腕の中で涙してたからな…………、お前よりも俺のが良かったんだろうよ!」


 だが普通の男ならキレる場面だが、私の肉体を支配してるユンケルは、真っ直ぐな意思でルーデウスに言う。


「・・・・・・だからどうした、フリージアが自殺した原因は俺が留守を長くしたのと、好きでもないお前に抱かれたから死んだとでも」


 声は震えては無いが、不思議な感覚で不意に更に膨れ上がる憎しみの声と感情、私ではない深みのある声で私の体を使うユンケルの意志が流れて来る、それは遥か昔の記憶の様に在りし日の記憶が流れて来る、それは死んだ妻との楽しかった日々らしい、それにしても結構可愛い系の奥さんで、独特なお団子ツインテールで一緒に居て、安らぐ大切な人だったみたいだ。


「・・・・・・少し違うが、まあ知らん方が楽しめる…………、剣を抜けユンケル」


 嫌な含み笑みをするルーデウスに、勝手に剣を抜くユンケル、私は手を汚したく無いのだが。


「そう来なくてはな、ユンケル」


 不敵な笑みで、剣を構え飛び込んで来るルーデウスて男だが、私が知らないうちに間合いを詰めるが、ユンケルは一瞬でバックステップで間合いを取る、何かリアルなバーチャル体験の様だ…………バーチャル体験?


「チィ!」


 ルーデウスが舌打ちと共に、ルーデウスの足元を見れば爪先つまさきに隠し刃らしきのが出ていた、あの一瞬で見抜いたのか!?


「伊達に災害級モンスター討伐の、軍隊に居るわけではない…………お前と違ってな、その程度で俺は倒せんよ………」

「言ってくれる、お前との御前試合で負傷して近衛兵から転落し、女に溺れる人生に成ったのは貴様のせいだ!」


 憎しみに歪む顔をし、ユンケルと対峙するルーデウス、ユンケルは表情を変えずに対峙たいじする。


 何だか分からんが、それて逆怨みだよね?


「逆怨みとは、情けない奴」

「俺を、下に見るんじゃねぇぇぇぇ!!!」


 一気に感情のまま走り来るルーデウス、冷静なユンケルは迎え撃つのに地面に踏ん張りながら、力を足に加え大地を蹴りいつの間にか、ルーデウスとの間合いが一瞬で無くなり、ルーデウスの脇腹を切り裂いていた…………鮮血が流れるルーデウスの脇腹、血を剣先から払うユンケル。


「と………ドドメを刺さないとは、お優しい偽善者…………だな…………ユンケル……、やはりフリージアをお前から寝取らないと…………、グフッ……………お前に……………クッ……………」


 倒れたルーデウスは、血を吐き這いつくばった姿のまま、恨みの視線を残して消えて行く、最後のセリフは最低過ぎる捨てセリフの様に聞こえた気がした。


「フリージア…………待たせたな、ソナタの元に今行く……………最愛の…………来世は一緒に静かな家庭を……………、我が愛しの最愛の妻フリージア………よ……………」


 セリフだけでは、ユンケルが愛妻家だったかは分からないが、大切な妻の敵討かたきうちに何か納得したらしきユンケルは消えたが、私にトラウマに成る様な修羅場を見せて行くなよ!

 だが一瞬さっき見た女性が、再び金髪で屈託の無い笑顔の女性が、何故か一瞬見えたがもしかしたら、あの人がユンケルの妻のフリージアさんかも知れない、独特のお団子ツインテールの奥さん。


 次は何が起きるかと身構えたが、だが暫くしても無いも起きなかった…………、何がしたいのだろうかと思ったら、何か凄まじい量の戦いの技術やフェイント等が流れ込むが、素人に玄人の技術を難しく情報を流し込まれも理解出来る訳もなく、私はいつの間にか他の場所に立って居た、しかも何か変に違和感のある草原と山や森のある不思議な場所。


「マスター、次は実戦を体験するフィールドです、さっきの知識の図書館でお疲れと思いますが、体験しますよね?」


 シャロさんや、何で体験前提なんだい?


「相手は初期の、()()のゴブリンですよ…………レベルは鑑定で表示されます」


 何か意味深な、()()とシャロが言うゴブリン、何か嫌な予感がするけどファンタジー世界の異世界技術、死なないとは思うが痛いのは余り得意ではないのだが。


「武器は全て初心者以下用です、カーボンナノ粒子製の剣や槍やライフルやモーニングスター等、一応多彩ですが基本玩具程度ですから、重さは本物では有りませんよ」


 確かに無造作に木箱に入った、黒いゴムの様な剣の形をした物やナイフや刀に、何かライフルは水鉄砲の様な感じかな、マシンガンの様な水鉄砲とか昔あった様なアレだね、カーボンだから炭素繊維とかなのだろう。


 一応試しに手にしたが、軽いには軽いが殺傷能力は全く無い…………確かに玩具だな、それに体験フィールドと言ってたのが気になる。


「フィールドは草原限定、ゴブリンはランダム出現になります、最大数は八体現れる事もあるので、ご注意下さいマスター」


 八体とか無理に決まってるよ、シャロさんや。


「では体験型、実戦フィールドの展開を開始します」

「え″!? もう」


 さっきとは景色が変わり、周りが広い草原に変わるが何故かシャロが居ない、何故か出入り口らしきのが背後の結構離れた場所に在る、景色が変わるのと一緒に私は離れた場所に転送させられたて事か。


 そしてスキルかは分からないが、何か警告音が右から響く…………昨日は足元から聞こえたが、小さい音だった気がするがそれよりも右に見えたのは、バーチャル立方体がモンスターの形に変わって行くが、何故か団子鼻の百二十センチ在るか不明な小さい身体の緑肌に腰ミノのゴブリン。


「普通かな?」

「・・・・・・?」


 向こうは私の服装に、何か不思議そうに見てるが今の私は、部屋着の作務衣さむえ姿のままだ、だって戦うとか言われてもそんな服装は日本には無い、有るのはサバゲーの迷彩服位だろうな……………後は作業着?


「仕方ない、締まりが無い格好だが行かせて貰う」

「・・・・・・・」


 木の棍棒を構えるゴブリン、ゴブリンの頭上には『一般ゴブリンLv.3』と出ていた……………、私はレベル0何ですけど……………。


「やけくそだぁ~!」

「・・・・・・・!?」


 何故か驚いてるゴブリン、体験型とは言えリアルな表情まで在るのかよ!

 手にしてる浪漫は無いが、リーチの長いロングソードタイプを振りかぶるが、やはり躱される…………。


「!?」


 何故か避けれたのを驚くゴブリン、このゴブリン以外に面白い気がする、何かギャグ要員の様な雰囲気を感じるのだが。


「流石ファンタジーの、スライムに次ぐやられ役代表モンスターゴブリンだが、バーチャルとは言えゲームの様に簡単には倒せないて訳だな、まあバーチャルゲームした事無いが…………アナログ人生だから」

「?」


 まあゴブリンに言っても仕方ない、このゴブリンとチャンバラを繰り広げるがまったくアッチが身軽なのか、レベル差かは分からないがまったく一回微妙に当たった以外は、まったくカスリも当たりもしない…………、腕にかすり傷以外まったくだ。


「・・・・・・・」

「以外にしぶといね、ゴブリンくん」

「・・・・・・・・」


 言葉を理解してるのか、何故か『どうも』とゴブリンにお辞儀された様だ…………色々と、此で良いのか私よ…………まあ素人と言えども、若い主人公キャラならもう倒してるだろうな…………、変な服装をした主人公や亜人や人外魔物だろうと。


「次こそは」

「・・・・・」


 だがゴブリンと対峙した瞬間、背後に警告音が響く…………まだ倒して無いよ!


「何だよ、弱そうな変な奴が居るぜ、兄弟」

「そうだな俺」

「格好いい俺様だらけだな」


 何故かゴブリンが構えを解く、そして何故か隣に立ち私と共闘モードに入る、一応此て実戦体験型だった筈だがこの仲間意識まで芽生えるのであろうか?


「何だよその弱そうなゴブリンは、お前の仲間かよ」


 声の相手を見ると、ゴブリン顔…………ゴブリン? 何か、某鶏冠頭の小太り変態芸人に似てる…………、何故か無性に熱湯に落としたい………何かイラッと言い方するし。

 服装は赤いティーシャツ型の、冒険者服? にダークグリーンのハーフ短パンに、良くファンタジーゲームの初期装備ぽい革のブーツ、何故かバスタードソードと鑑定が出るがクレイモア系の片手大剣らしい武器、そして種族はゴブルリン………ゴブルリンてどんなモンスター何だ? 


 一応隣に居るゴブリンより、顔が何か酷い気がするのは何故だろうか? 何か、アッチの方が女性に好かれないお笑い芸顔に、ゴブリンの顔パーツを付け足し様な顔だ…………人間に見え……………無いな、でもモンスター認定されてるからモンスターなんだろう。


 確かにゴブリンに近い顔だが、レベルは三十オーバーと出て来るがタイミングが違うだろうよ、此では赤子とヤクザの力差が決定打のクソゲーではないか!

 あと、一応言い返しておこう。


「お前も、ゴブリンだろ?」


 そう言ったら何故か、五体全員赤い顔をし体を震わせ唾を飛ばしながら叫ぶ。


「「「「「俺様はゴブリンではない、テンッロウだぁー!!」」」」」

「・・・・・・?」


 私は反射的に、思わず頭を傾いでしまった…………。


「・・・・・・?」


 ………今なんて言った? 、ゴブルリンの頭上の表示は確かに、ゴブルリンとあるし鑑定が馬鹿に成る程使ってない、しかも人間の様な名前だし…………まあバーチャルモンスターだし、バグか何かかも知れないあと何故か、隣のゴブリンも頭を傾いで居た。


 今の私には強敵だが、退路は遠いし仕方ないから玉砕覚悟したら、何故か身体に力が湧いて来る不思議な感覚が、肉体を駆け巡る……………。


「何だ? …………この感覚は……………」

「?」


 隣ではゴブリンが不思議そうな顔をしてるが、少し頭を傾いでるしアッチは何かナメプの様に、此方を見ながらにたにたしてる、しかも「さっきのを謝れば、片手だけ切り落とすだけにしてやんよ」とか、「格好いい俺様一人で、戦ってやんよ」とか言ってるが、何処をどう見たら自分の容姿をあそこまで自画自賛出来るんだ?


 よほど自分の容姿に過剰に、自信があるんだろうな……………今時かぁ!


「まあ私は弱いけど、何かアンタ等には負けたくは無いな…………人間として」


 何かワラワラの体を震わせる、五体のゴブルリンは此方を睨みながら行きなり走り出した、だが意外に視界で追えるスピードだった、隣のゴブリンより遅く感じる走るスピード、何だろう…………スピードで負ける気がまったくしない。


「さて行くかね、ゴブリン」

「・・・・・」


 親指を立て、『OK』と合図を返して来る。


「イクゾー!」

「?」


 頼む今のはスルーで頼む、ゴブリンよ。

 さっき見たユンケルの剣の構えをする、良くある騎士の構えに似た構えだが、剣道の上段の構えとは違い素早く斜めに振り下ろしたり、脇腹や左腕を狙う様な感じだったと思う。


 だけど剣の軌道は真似は出来ない、ユンケルは剣の軌道に一瞬フェイントを入れてた気がした、アレは一つの剣の高見であり、一つの剣の技術的な型かも知れない。


「ヘッポコな剣の構えだ」

「俺様達には、まったく通用しないな」

「冒険者のベテランを、ナメるなよ!」


 何か言ってるが気にしてる暇はない、オモチャの剣だからこそスピードが出る、物理的には紙切れだが意味はある筈だ、素早く間合いを詰め走り抜けにユンケルの様に脇腹に一撃を与えると、倒した判定には成らなかったが致命傷らしく血が流れてた、リアル過ぎる描写過ぎるだろう。


「ポーションを寄越せ、兄弟」

「まさかあんな見た目の、どう見てもショボ剣に斬られるとは、油断過ぎだ兄弟」

「くっ…………一瞬剣軌道に、惑わされた」


 何か今、剣の軌道に惑わされたとか聞こえたが、まあラッキーパンチかも知れんし油断は自分を殺すとも、誰かが言ってた気がする。


「グェ!?」


 ゴブリンが一体のゴブルリンの頭を、棍棒で殴り何故か地面にひれ伏してたので一応その隙に、トドメを刺したら親指を立てるゴブリン、どうやら最後のアタックは任せてくれたらしい。


「このゴミカス、ゴブリンがよ!」


 大振りのゴブルリン、三体目に胴ががら空きだったので横一線に一撃を入れ、同時に頭を殴るゴブリン…………何故かゴブリンがラストアタックが決まり、白目を剥きながら光を帯び消えて行く、さっき倒したゴブルリンも血の痕を残し消えて居る。


「ゴブリンやるじゃん」

「・・・・・・」


 何故かハイタッチを、私はゴブリンとしたが此が油断だった…………後ろから殴られ倒れたが、ゴブリンは一目散に逃げて行ったが、何故か剣を突き立てられたが激痛の痛みはない、まあ痛いには痛いが死ぬ程痛いと言う程ではない。


 何か殴られてる痛みだ、まあ普通には痛いが私が死なない事に苛立つゴブルリン二体と、光と成って消えて行く一体目のゴブルリンと、意識が遠くなる私の視界は暗く成りそして、シャロの声が聞こえる。


「お疲れ様ですマスター、実戦体験型のお試しですから、殴り殺されても刺されても、最初のお試しでしたから痛く無いですよね?」


 いや…………死ぬ程痛くはないが、普通に痛かったぞシャロ。


「いや、普通に痛かったけど」

「・・・・・・あれ?」


 何かシャロの反応がおかしい、しかも汗のエフェクトが滝の様なんだが。


「何かレベル三十オーバーが、五体途中で現れたし」

「・・・・・・少し調査します、今日は此でお休みに成って下さい」


 何か分からないが、不測の事態らしいのでどのみち疲れたし、戦う練習用の服装もワールドショッピングで探そう、まあもし在ればだけど…………またあのゴブリンに出会えるだろうか?


 まあ逃げてたし、結構逃げ足だけは戦いのスピードより早かったし、まあまた使えば出会うだろうな…………一般ゴブリンLv.3に……………。


 私はこの日、刺された辺りの打撲等を温泉で癒したが、ガリレオさんはこの日よりまったく家に現れ無かった、図書館に寝泊まりをずっとしてたらしい。


 こうして白鯨二日目は、慌ただしく過ぎたのだった。


 次回に続く。



 ・実戦体験型フィールド


 色々な環境を想定したバーチャルフィールドで、死ぬ事は無いが致命傷と判断されるとフィールド外に戻され、打撲以外の傷は残らない。

 昏睡と眠りや気絶しても、フィールド外に自動で戻される為、ある程度の装備は必要であり武器はレベルに応じた重さのある、武器が支給されるが持ち込みは魔法と肉体以外は持ち込めない、支給された武器を使う以外は武器は持ち込めない。


 フィールドは異空間な為、どんな地形でも変更可能だがリアル感を演出する為、異世界のモンスター認定された物をトレースし、実戦投影するが経験値は余り獲られない、実戦訓練であり本物ではないので二割程度しか経験値は獲られない。


 因みに最低経験値は、保々ゼロの普通ゴブリンと人間の赤ちゃんらしき姿の何かが入った、スライム系ゼリーモンスターだが物理攻撃も魔法も通用し、戦いの練習に適したモンスターと成ってるが、経験値が保々無い以外では傷薬がドロップするか、安いドロップアイテムを入手可能以外うま味はない。


 戦いで死んだりすると、経験値がだいぶ削られるがそれは、戦闘での回避や生存の為の技術も鍛える為の体験を含んでる為であり、体験を通じスキルや技能を獲たり特殊な能力に目覚める事も在る。


 

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