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死女神キルコの推しごと  作者: 鈴奈
第7話 ウィルスでお仕事
72/120

(番外編)10話 皇 秀英の重要会議 7

 ――推し…………。


 推し…………。推し…………………………。


 キルコさんが帰り、僕は自室の畳に仰向けになり、呆然としていた。

 今日は78%の出来だった。正直母がいなければ96%くらいにはなった。そのくらい、僕はキルコさんをよくおもてなしできていたと評価していた。

 だけど……。

 キルコさんの僕への気持ちが、恋愛感情ではなかったことに、僕は、この上ないショックを受けていた。僕はちゃんと、恋愛的感情の「好き」ではなかった場合のことも想定していた。なのに、どうしてこんなにショックなんだろう……。


 推し…………。


 なぜその可能性を考えなかったんだろう……。

 キルコさんの言動――「ファンサ」や「顔が好き」から、十分考えられたのに。

 僕は、キルコさんが僕を恋愛的感情で好きなのだと98%信じこんでいた。それは僕がそうであって欲しいと思っていたからだ。愚かだった。いつものように冷静に考えられなかった自分を悔やんだ。


 でも、キルコさんは僕に好感を持っている。

 推しではなく、恋愛感情なのだと思い直してもらえるよう、計画を考えよう。

 完璧な準備と、数字と定義。これがあれば、絶対、間違えることはない。


 僕は起き上がり、パソコンを開いた。

 すでに考え終わっていた、「キルコさんにお付き合いを提案する日の計画」のプレゼンテーション資料を開く。

 予定していた日付を消して、一月後の日付に打ち直す。


 そして、新しい計画書のファイルを開いた。


 僕は絶対にやり遂げる。

 キルコさんと人生の最後を迎えることができる確率を、100%にするために。

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― 新着の感想 ―
もう完全に皇君はキルコにメロメロなんじゃが、キルコが皇を殺そうとしながら推しているのに対して、皇はキルコを落としにいっておって、どんどん面白いのじゃ!ここからどうなっていくのかが、とても楽しみじゃ!面…
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