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02.勇者PT追放なのに勇者がついてきた ヾ(・ω・`;)ノぁゎゎ


「信じらんない!非戦闘職で役に立たないどころかソールの足を引っ張っているわ!!」


仰る通りです。


「本当だわ!ソール様と二人部屋なのも気に入らない!今までずっとソール様は一人部屋だったのに!」


いや、それ単なる男女分けだと思うよ?

同性だから宿代の絡みで同じ部屋なだけじゃないかなぁ。


「勇者様はなぜ、こんな無能で非力な荷物持ちにもならない詐欺師をパーティーに迎え入れたのでしょうか?」


本当にな。俺が知りたい。


ところで勇者ってハーレム作らないと死ぬ生き物なの?昔は勇者パーティーと言えば4:1くらいの男女比だったと思うけど勇者の仲間全員女子じゃん。

ハーレムなの?エロゲーなの?

それとも女性の雇用を国で推進してる?

それなら次は保育ビジネスにでも……


「聞いてんの!?」


「はい!お嬢様方のおっしゃる通りです!」


俺は現在勇者パーティーの勇者以外のメンツに囲まれている。全員女子だ。

俺さえいなければ完璧なハーレムパーティーだ。

それなのに勇者の野郎なに考えてんだ!


俺はこの数日、見事なまでの無能振りを発揮し、現在パーティー追放イベントの真っ最中だ。

計画通り(+・`ー'・)ドヤ


「本当にすみません……すぐに荷物をまとめて出ていきますから……しがない行商人に戻ります……」


さめざめと涙ながらにパーティー離脱を宣言する俺に女達はまだ何か言いたげにしていたが一応納得したらしい。

追い討ちかけようとしないあたり良い子たちだなぁ。俺なら身ぐるみ剥いで追い出すのに。

こうして俺は円満脱退をしようとしていたところ、


「なにをしているんですか?」


勇者が来た。

女どもに囲まれて正座している俺を一瞥し冷たい顔をしている。ちょっと背筋がゾクっとした。


まあ、ここまでパーティーの意見が固まっていたら俺の脱退は決定だろう。

晴れてこの勇者ともおさらばできるわけだ。


「わかりました」


パーティーメンバーから話を聞いた勇者は神妙な顔で頷き、正座したままの俺を立ち上がらせた。基本は良いやつなんだよな。


「じゃあ俺もパーティーを抜けますね。フラウさんと一緒に旅ができないならこのパーティーにいる必要ありませんから」


「は?」


怖い怖い怖い。

女どもはともかく、勇者は全然良いやつじゃなかった。

女どもがキーキー喚き始める。

え、これ収集つかなくない?


「後は皆さんで話し合ってください。俺がいても話が拗れるだけでしょうから」


俺は肩を掴んでいた勇者の手をそっと外させた。

俺だけ離脱完了(`・ω・´)」






その後、勇者パーティーがどうなったのか知らないが俺は荷物を手早くまとめて宿代を払わずにコッソリ宿を抜け出した。

よーし、次は勇者のいない国に行くぞー!


「二人旅なんて楽しみですね。これからどこへ向かうんですか?」


「なんでいるの!?」


勇者、ついてきちゃった……(´・ω・`)


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