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それがあって変わらない

「そこまで、勝負あり! 勝者はラガス君だね」


普通に戦ったつもりだったけど、正直やり過ぎたかもしれないな。

俺としては真面目に試合で戦うって言ったら剣道の感覚があるから最初に気合いを入れたんだが・・・・・・面白い程に肩をビクって震わせていたな。


「な、あ、あれはっ!」


「言っとくが、最初のあれは只気合い入れる為に声を張っただけだ。あれを奇襲って言われるのは心外なんだが」


「うっ! そ、それもそう、だね」


いや・・・・・・ぶっちゃけ相手を威嚇する効果もあるんだけど、それは別に奇襲になりはしない・・・・・・よね?


というか、自分で言うのもなんだが結構声量が大きかった気がするんだが。

別に音魔法を使った訳でもない。

それに・・・・・・いくら何でも声を張り上げただけでビクッとしてしまうのは解るが、怯えた表情にはなるか?


「見事な気合い一閃だったね。まぁ、今回の結果にもリオウスは少し納得いかないかもしれないが、別に奇襲とは思わないだろ。戦いの最中に声を荒げる事なんてしょっちゅうあるだろうし」


「は、はい。今回は自分の心の弱さが敗因でした」


心の弱さって、そんな大げさなもんでもないと思うんだがな。

ただ、音魔法で声量を馬鹿みたいに上げれば声だけで十分に武器になりそうだ。


にしても今回の結果にはあまり不満をもっていないのか。


「それにしてもラガス君は本当に速いね。あれじゃあ、魔法を詠唱する暇も与えずに倒す事が出来そうだね」


「一応そういった事を考えてトレーニングしてるんで、副騎士団長様にそう言ってもらえると自信持てます。俺は基本属性魔法が使えないんで」


「・・・・・・今、サラッと重要な事を言ったね。というか、本当に基本属性の魔法を使えないのかい!?」


びっくりし過ぎじゃないか? まぁ・・・・・・基本属性魔法以外が使えないとは言ってないけど。


「はい、そうですけど。えっと・・・・・・属性魔法が使えるのってそんなに良くも偉い事でもないと俺は思うんですよ」


だって、相手が詠唱しようものなら魔弾での遠距離攻撃に、身体強化のアビリティや闘気でスピードを上げって接近戦に持ち込めば属性魔法なんて殆どあって無い様な物だ。

無詠唱や詠唱破棄等のアビリティを持っているなら話は変わるが、そういったアビリティを持っていないなら同年代の魔法を主に使う奴に負ける気はしない。


「・・・・・・ふ、ふふふふ、はっはっはっはっはっは。なるほど、君がその歳では考えられない程の強さを持っている理由が良く分ったよ」


「そうですか。それは良かったですね。それでは自分は会場に戻ってもよろしいでしょうか」


「ああ、大丈夫だが来た道は覚えているのかい?」


「はい。それでは・・・・・・っと、まだ一つ目の報酬を貰っていませんでしたね」


二つ目の報酬は今渡す事が出来なくても、最初から用意していた報酬なら持ってるだろ。


「おっとっと。渡すの忘れるところだったよ。はい、これが四級のマッジクポーチだよ」


「確かに受け取りました。それでは失礼します」




「貴族の子供なのに基本属性魔法のアビリティを持っていない・・・・・・嘘はついていないね」


「父様がそう言うなら本当なのでしょうね」


「リオウス。真剣で、魔法のアビリティありで戦ったらラガス君に勝てると思うかい?」


「・・・・・・・・・・・・勝てる、そう思いたいですが今の状況では負けるビジョンしか思い浮かびません」


ふふ、良いね。しっかりと今の自分の実力とラガス君との実力差を理解している。良い傾向だ。


それにしても何か引っかかるねぇ・・・・・・まっ、とりあえず今は置いておこう


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