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強くても考え無しでは

三体のコボルトから魔石と爪、牙を回収してからもう少し奥の方へ進んでいるのですが、まだモンスターには遭遇していません。


「今日は中々モンスターに遭遇しないね。何か理由があると思う?」


「そうですね・・・・・・厄介なモンスターが暴れまわっている、これくらいしか思いつきません」


というより、それ以外の理由であれば私達に対処出来る範疇を超えています。

まぁ、厄介なモンスターのランクがオーク以上の強さを持っているなら私達でも倒す事は無理な可能性が大きいですが。


「厄介なモンスターね。私とメリルがいれば何とかなりそうな気がするけどね」


「だと良いのですが・・・・・・ミーシャさん」


「ええ、こっちに何か向かって来てるね」


私は持っている短剣に、ミーシャさんは短槍に魔力を纏わせます。

この技術はまだ慣れていないからあまり使いたくないんですけどね。


「人型のモンスターじゃ無さそうだね。この木を無理やりぶち折る音を考えると獣系、大きさも普通じゃ無さそうだね」


「同意見です。ただ、場合によってやりやすい相手かもしれません」


予想が正しければパワーとスピードがあっても先程戦ったコボルトと同様に技術は無い筈。というか技術云々を習得するのが無理な体型。


「っ、来ました!!!」


「!! なるほどね、ラッシュボアなら納得がいくよ。ただ、メリルの言う通りやりやすい相手ではあるな」


「そうみたいですね。ミーシャさん、同時に投げますよ」


大きさは二メートル以下、体長は二メートル越え。突進のアビリティは厄介ですが、今の私達なら大丈夫な筈です。


「ブモアアアアアアア!!!!」


「せやぁ!!!」


「はっ!!!」


ミーシャさんと同じタイミングでの投擲、狙いはラッシュボアの目。突進のアビリティはレベルが上がれば攻撃を弾く効果が上がりますが、素の状態ならまだしも身体強化を使い、魔力を纏わせた短剣と短槍なら。


「ブボアアア!!!???」


「よし!!! 上手くいったみたいね」


「はい!! 両目は確実に潰したました。それにミーシャさんの短槍が貫いた長さを考えれば・・・・・・」


ラッシュボアは両目が潰された事で完全に目が見えなくなり、私達に向かって一直線に進んでいたのにも関わらず横に逸れて行きました。


突進の向きが変わってくれたのは嬉しいのですが、あまり木が無意味に折られてしまうのは勿体無いですね。

持って帰って薪にしたり色々と使えるのですが、私とミーシャさんでは色々と限界があります。

今回は放置という形にしておきましょう。


「・・・・・・どうやら完全にくたばったみたいね」


「ええ、ミーシャさんの短槍がラッシュボアの脳まで貫いてくれたおかげです」


「褒めたって何もでないよ。さて、無事に無傷でラッシュボアを倒せたのは良いけど、どうしようかこいつ」


完全に力尽きたラッシュボアを見て私達はこの巨体をどうするべきかを考えます。

出来れば全て持ち帰りたいというのが本音です。

ラッシュボアは体の殆どが色々と使えますからね。それに肉もかなり美味しいですし!!


ただこの場所で解体をするとかなり時間がかかってしますし、何より解体した素材やお肉が持ってきたリュックには全て入りきりません。


でもこれほどの巨体をそのまま屋敷まで持ち帰るのは・・・・・・出来ないことは無いですが、その間モンスターに襲われる可能性が無いとは言い切れません。


「私は面倒かもしれないけど、血抜きをしてから屋敷まで持ち帰った方が良いと思うよ」


「・・・・・・確かにそれが一番の判断ですね。リュックに入るだけ入れて後は捨てるというのは勿体無いですからね」


それから私達はラッシュボアの血抜きを終え、ラッシュボアが折った木から二本の木の棒を作り、前から後ろまで刺し貫いて持ち手にして屋敷まで持ち帰りました。


幸い道中で襲い掛かって来たのは程度の低いモンスターだったので投擲だけで片付けられたので無事、屋敷まで持って帰る事が出来ました。


これで今日の夕食はちょっと豪華になりますね。


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