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そこが人にとって分岐点

セルシア・ロウレットから有難い言葉を頂いた後は特に強いモンスターが現れる事無く時間が過ぎていき、日がある程度傾き始めてから家へと戻った。


にしてもバーズの奴、俺を睨む事は無くなったけど自分不機嫌ですよってオーラは微塵も隠そうとしないな。

それに途中から俺では無くシュラに意識を向けていた気がする。


実戦での戦闘力で言えばバーズよりシュラの方が上だからな。

同じ執事、護衛として負けてる様に感じてイライラしてる感じか?


魔法の腕はバーズの方が上だと思う。シュラが最近覚え始めたのは土魔法だが、技術や扱える魔法の威力とかに関してはなぁ・・・・・・シュラがバーズに追いつく事は無いかもな。

そもそも種族的に魔法アビリティが合っていないって事もあるけど。


つか、そもそもシュラには魔法が無くてもそういう感じの攻撃方法はあるからな。

それを考えれば魔法で負けている部分も帳消しになる程差がまた広がる。


「ねぇ、ラガスは魔法を使う相手に対して、どう対処する?」


「・・・・・・基本的には相手が詠唱を終える前に身体強化のアビリティを使って近づいて接近戦に持ち込む」


「確かに、それは効果的、だね。でも、ある程度距離があって、詠唱が短い初級の魔法、だったらどうするの?」


「その時は拳に魔力を纏わせて弾く。風属性とか雷属性の魔法は速度があってそういった対処になるけど、そこまで速度が無い魔法に関しては避けてまた接近するかな」


身体強化のアビリティを使う他に闘気で脚力を強化したり、魔弾に付与効果を持たせて自身の脚に撃って脚力を強化する事も出来る。

というか、獣魔法の中の速度強化系の魔法を使えば並みの魔法使いなら瞬殺だろう。

相手がどんなマジックアイテムを持っているのかにもよるけど。


「なるほど。学校に入学すれば、ラガスの事を馬鹿にする人が、たくさんいるかもしれない。けど、みんなラガスと戦えば、それが愚かな考えだって解る、ね」


さっき俺を心の中で馬鹿にしてた愚かな考えを持つ奴が後ろにいるけどな。

セルシアってそこまで人の感情に鈍感では無いよな。もしかして後ろでバーズが気まずそうな表情をしてるのが解っていて言ってるのか?


「やっぱり貴族の子息息女で基本属性の魔法アビリティを習得していないと見下されるものなのか?」


「基本的には、そうだと思う。基本属性の魔法アビリティの適性が無く、習得出来なかった子達にとって、はそこが大きな分岐点。だと私は思ってる」


魔法が使えるか使えないかが分岐点、か。

こいつ、俺は前世の記憶があるから例外だけど、本当にしっかりとした考えを持ってるよな。


「確かにそうだな。貴族なんだから別の分野に特化した人を指導員として雇う事が出来る。ある程度強くなれば足りない部分はマッジクアイテムでも手に入れる事が出来れば埋まるんだしな」


大抵の貴族は完全に魔法の腕が周囲と比べて頭二つか三つ抜けていなければ男子は魔法だけでなく、軽く接近戦の訓練をさせられるって父さんが言っていたな。

それを考えればある程度の強さまでたどり着いても器用貧乏になるのがオチか。。


「そう。けど、それが出来る人は少ないと思う。ラガスは、ちょっとは落ち込んだりしなかった?」


「・・・・・・まぁ、ちょっとは落ち込んだかな」


やっぱオーソドックスな魔法を使う事に憧れが無かった訳では無い。

ただ、詠唱を唱える事に恥ずかしさはあったけど。


そこを考えると音魔法には詠唱が必要無いのは嬉しい。


「まっ、周りにちょっとアホな奴がいたから、魔法が使えるこいつを自分の力で倒す事が出来ればスカッとするかなって思ってちょっと頑張った。そんで結果が出たから今まで継続できてる」


半分は作り話だけど、アリクの奴をボコる機会があればボコりたいと思っていたのは事実だしな。

全てが嘘って訳では無い!!


「そうなんだ。もしかして・・・・・・ラガスは結構、負けず嫌い?」


「・・・・・・さぁ? どうだろうな」


時と場合によるって奴だな。

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