4話
それから数日。
聖法でいろいろなことをした。
私は即日カメラを手配した。
仕組みを理解していてよかった。
聖法で図面起こしてぽいって女王に送ったら二日後にカメラが届いた。
こっちの世界の思い出を残しておきたいしさ。
そして菜々は完全に調子に乗っている。
練習には良いのかもしれないが。
中二病いや、高二病か?
「聖女たる我が命ずる。絨毯よ、空高く舞い上がれ!」
魔法少女みたいな服に魔法の杖みたいなのを持ってそんなこと言ってる。
実際魔法の絨毯みたいに舞い上がってるけど。
いやぁー面白いですね。
詠唱なんて要らないのにしてるので。
さっきからずっと撮りまくっている。
フォルダ『菜々高二病』をつくってそこに100枚目の写真を入れた。
後で笑ってやる...あっ!水溜まりに落としてデータだけが消えた。
きっとバチが当たったのかもしれない。
それから写真を撮るのをやめた。
自分のカメラに聖法でデータ復元も嫌だからね。
それから数日後、各国の王と面会した。
キャラ濃かったなー。
それが今日の感想。
後で聞いた話、知略で負けてマレディカルのナディアが世話役になったんだとか。
これからが今日のお話。
「「おはようございまーす。」」
聖城の大広間に入ると、カラフルな物が目に入った。
「おはようございます。」
「おっはー。」
「あっおはようです。」
「おはようだねぇ。」
「おはようッス。」
「おはよ。」
「おはよー!」
それが7人の人だとわかった。
二人は困惑した。
7名の口から早く座ってという趣旨の言葉が発せられた。
聖徳太子でないので二人にはすべては聞き取れなかったが。
座ると
「では、これから七色王の自己紹介を始めます。」
ナディアが仕切ると周囲が反発した。
要は勝手に仕切るなということらしい。
菜々が良い質問をした。
「七色王ってなんですか?」
ナディアが答えた。
「七色王とは、七色王国を統べる王のことです。
常世の国は七つあり、七色王国はそれらの国の総称でして、それを統べる王という意味で七色王が使われております。」
「では、私から。ご存知のように私はナディア・Q・マレディカルでございます。」
「オレッカル王の、ナルス・K・オレッカルだ。」
「あっマイロニカル王のイミア・Q・マイロニカルです。」
「バイオニカル王のローレン・Q・バイオニカルだねぇ。」
「グリーカル王のレン・K・グリーカルッス。」
「ブルーマリン王、アリス・イン・マリンブルーだよ!」
「ナイトブルー王、シズカ・イン・ナイトブルーだよ。」
それぞれが自己紹介を終えると、菜々が言った。
「ブルーマリンとナイトブルーだけ特別なの?」
「明るい性格の子が、ブルーマリンの王になって!」
「暗い性格の子が、ナイトブルーの王になるの。」
「「私達は双子なの。」」
「皆仲良しなんだね。」
虹花が呟くと、シズカが答えた。
「だって元は聖域内に自然発生した謎の子供の子孫ってだけ。不思議だの神の子だのなんだ崇められて王になった。普通の人とも仲はいいの。」
菜々は
「それはそれですごいと思うけど」
ローレンが
「まあそんな感じだからねぇ。私達とも仲良くして欲しいねぇ。」
七色王達の髪の色と目の色はそれぞれ同じで、それらの色を変えることはどうあっても変わらないらしいので、どこの国の王かすぐに判るのだ。
それでそれぞれの色の国の王はそれぞれの髪と目の色で判別できる。
その後たくさん話していて...
空の色がシズカの髪色よりも暗くなっていた。
だが皆が気付いた頃には再び日が昇って、ようやくそれぞれの部屋に帰って言った。