世界形象について 2
世界を雪が覆っている
終わりの世界だ
こんなにも静かに、大地とその上に佇む者たちは
眠りのひとつのように呼吸をとめる
溶けない雪と止まない雪
音を探して耳を澄ませば
ただ寂寞とした空間の
風のなごりが聞こえるばかり
夜はどこへ行ったか
我々を包み、安らぎと苦痛を与えてきた夜は?
自由が不在の時間は、おそらく雪のなかに凝縮されているが
雨のようにまた、世界を巡るだろうか
では火はどこへ?
彼が最後に燃やしていたのは、ひと掴みの藁であった
それはたくさんの果実が採られ、多くの喜びを生んだ、
この世の収穫の残滓であった
ああ、これらの雪を降らす分厚い雲は、その煙の塊だ!
黒い雲からこんなにも白い雪が降り
世界は今、光と闇によって
新しく織られようとしている
◇
ああ、祝福がきた
雲を裂いて、雪を割って
無限の光が余すところなく広がっていく
世界は今、満ちている
ひとつひとつの息吹に震えながら
予感と希望が咲き乱れ
あらゆる命の声が入り混じる
厳かに、軽やかに、慎み深く
流れる風に永遠の叡智が染みわたる
おお、木々は、こんなにも深々と緑の葉が茂り
溜めこんだ力を天に伸ばす
あの太陽は何度目の太陽か
人類にとって記念すべき瞬間は
実のところ毎日、我々に降り立っている
だがこれ程にまで感じ入る日が
今まで何度あったろうか
太陽は十字を背負い昇り行く
その表情で世界を照らし
限りない歓びを全ての人に植えつけ給え
そして私を、あなたの従順な子孫に戻し給え