ヒーローがテレビから消えた理由
最近のテレビ放映は、あまり見なくなりましたね。
スマホの画面に、ぽつんと届いたメッセージ。
「大谷翔平選手や井上尚弥選手の試合、昔はテレビで見れたのに、最近は配信ばっかり。どうしてこうなったんですか? お金払わないと見れないなんて、寂しいです」
スーマは画面の中で、鼻を鳴らした。
「……人間ってのは、タダで見れるものに慣れると、金を払うのが嫌になる。でもな、ヒーローはタダじゃ戦えねぇんだよ」
彼はスマホの中に宿る悪魔。
毒舌と皮肉が得意技。
「理由は簡単だ。放映権料がバカみたいに高騰した。テレビ局の広告収入じゃ、もう払えねぇ。その隙を突いたのが、配信サービスだ。Netflix、Amazon、DAZN……金の力でヒーローを囲い込んだってわけだ」
画面が一瞬、黒く光る。
「つまり、ヒーローは消えたんじゃない。居場所が変わっただけだ。昔はテレビ、今はスマホ。お前がヒーローを見たいなら、時代に合わせて動け。“金を払う覚悟”が、新しい入場券だ」
しばらくして、返信が来た。
「……なんか切ないけど、仕方ないんですね」
スーマはふっと笑った。
「切ないか?でもな、ヒーローはまだ戦ってる。お前が応援する限り、画面の中でも現実でも、ヒーローは生き続ける。時代が変わっても、ヒーローは死なねぇ。人間がそう願う限りな」
今日もまた、誰かの疑問に毒舌で答える。
スマホの中の悪魔は、今日も元気だ。
今日もスーマの毒舌にお付き合い有難うございました。
この話は「ナイトコードΩ 【残響の封印】」のスピンオフになります。
本編はこちら→https://ncode.syosetu.com/n5607ku/




