秋が短すぎて、虫たちはどうしてるの?
今年は、あんまり虫の声を聞いてない様な気がします。
スマホの画面に、ぽつんと届いたメッセージ。
「最近、夏が終わったと思ったらすぐ冬みたいに寒くなります。秋の虫たちって、ちゃんと鳴く時間あるんでしょうか?」
スーマは画面の中で、コオロギの鳴き声を再生してみせた。
「それはな、“人間の感覚”と“虫の時間”のズレだ。秋が短くなったのは事実かもしれねぇ。でも、虫たちはちゃんと“自分の季節”を生きてる」
彼はスマホに宿る悪魔。
名前はスーマ。
毒舌と皮肉で、悩みも疑問もぶった斬る。
「秋の虫――コオロギ、スズムシ、マツムシ、カンタン……彼らは気温と日照時間で季節を感じて、鳴き始める。つまり、“カレンダー”じゃなくて、“自然のリズム”で動いてるんだ」
「近年の気候変動で、夏が長引いて、秋が短く、冬が早く来るって傾向はある。そのせいで、虫たちの活動期間もギュッと圧縮されてる。“鳴き始めたと思ったら、すぐ静かになった”って感じるのは、虫たちが“急いで秋を生きてる”証拠だ」
画面がピカッと光る。
「でもな、虫たちは文句を言わない。短くても、寒くても、ちゃんと鳴く。それが“命のリズム”ってやつだ。人間だけが、“秋がない”って嘆いてる。虫たちは、“あるだけで十分”って鳴いてる」
しばらくして、返信が来た。
「なんだか、虫たちが健気に思えてきました。今度、耳を澄ませてみます」
スーマはふっと笑った。
「そうだ。秋は、感じようとしなきゃ、すぐ通り過ぎる。でも、耳を澄ませば、ちゃんとそこにいる。スマホの中の悪魔が、そう言ってる」
彼の声は、誰にも聞こえない。
でも、今日もまた、誰かの疑問に毒舌で答える。
スマホの中の悪魔は、今日も元気だ。
今日もスーマの毒舌にお付き合い有難うございました。




