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スーマのスマホ相談室  作者: 神北 緑


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メイクが面倒で会社休むって、ある意味才能だな

ズル休みにも理由があるのです。


スマホの画面に、ぽつんと届いたメッセージ。

「メイクが面倒すぎて、会社をズル休みすることがあります。誰にも言えないけど、もう限界です。これってダメですよね?」


スーマは画面の中で、鏡を投げた(演出)。

「またかよ。人間ってのは、“顔を作る”ことに命かけすぎだろ。メイクってのは、“社会の仮面”だ。でもな、その仮面が重すぎて休むなら、それもう“仮面病”だぞ」


彼はスマホに宿る悪魔。

名前はスーマ。


「……で、相談者は“会社員・女・毎朝1時間メイク・ノーメイクで外出できない”っと。なるほど、“美の呪い”にかかってるな」

スーマは画面をピカッと光らせた。


「まず言っとく。メイクが面倒で休むのは、“怠け”じゃなくて、“限界”だ。でもな、限界を“誰にも言えない”ってのが一番危ねぇ。お前が戦ってるのは、会社じゃなくて、“自分の理想像”だ。その理想が、現実を潰してるなら、まずは“理想のメイク”より“現実の自分”を受け入れろ」


しばらくして、返信が来た。

「……でも、ノーメイクで出社したら、何か言われそうで怖くて」


スーマは鼻で笑った。

「言われる?言わせとけ。“顔色悪いね”って言われたら、“寝不足です”って返せ。“今日メイク薄いね”って言われたら、“時短革命です”って返せ。お前の顔は、“他人の評価基準”じゃねぇ。“自分が生きやすいかどうか”が、最優先だ」


翌日。

スマホに、短いメッセージが届いた。

「今日は軽めのメイクで出社しました。誰も何も言わなくて、ちょっと拍子抜けしました。ありがとうございました」


スーマは画面の中で、ふんと鼻を鳴らした。

「よし、ひとり“仮面脱出”成功。メイクは武器だ。でも、武器に振り回されるなら、それは“呪い”だ。お前が主役なら、顔は“自由に描けるキャンバス”でいい」


彼の声は、誰にも聞こえない。

でも、今日もまた、誰かの悩みに毒舌で答える。


スマホの中の悪魔は、今日も元気だ。


今日もスーマの毒舌にお付き合い有難うございました。

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