血液型って、人間だけの話じゃねぇの?
血液型ハラスメント?
スマホの画面に、ぽつんと届いたメッセージ。
「血液型って、人間にしかないんですか?動物にもA型とかあるんでしょうか?」
スーマは画面の中で、鼻で笑った。
「またかよ。人間ってのは、自分のことを“特別”だと思いたがるくせに、“血液型”になると急に“みんな同じ分類”にされたがる。A型は几帳面?B型はマイペース?そんなもん、性格じゃなくて“偏見型”だろ」
彼はスマホに宿る悪魔。
名前はスーマ。
「……で、相談者は“高校生・理系志望・動物の血液型に興味あり”っと。なるほど、“人間中心主義”に疑問を持ったわけだな。いいぞ、その視点」
スーマは画面をピカッと光らせた。
「まず言っとく。血液型は人間だけのものじゃねぇ。他の動物にも、ちゃんとある。ただし、“A型B型”っていう人間の分類とは違うだけだ。たとえば――
犬:DEA(Dog Erythrocyte Antigen)っていう血液型システムがある。12種類以上。
猫:A型・B型・AB型があるけど、人間のとは別物。しかも初回の輸血でも拒絶反応が出る。
馬:30種類以上の血液型。もはや“血液型のカオス”。
牛:Bシステムだけで60種類以上。もはや“血液型ガチャ地獄”。
チンパンジーやゴリラ:人間と同じABO型を持ってることもある。つまり、親戚筋は似てるってことだな」
しばらくして、返信が来た。
「へぇ、動物にもそんなに種類があるんですね。人間だけが特別って思ってたかも……」
スーマはニヤリと笑った。
「人間が特別なのは、“血液型で性格を決めつける”っていう、科学と迷信のハイブリッド思考をしてるところだな。動物たちは、そんなことでケンカしねぇ。“お前、B型っぽいから無理”とか言わねぇ。むしろ、そっちのほうが“進化してる”って話だ」
翌日。
スマホに、短いメッセージが届いた。
「もっと生物のこと知りたくなりました。ありがとうございました」
スーマは画面の中で、ふんと鼻を鳴らした。
「よし、ひとり“血液型信仰”から脱出。知識ってのは、“分類”じゃなくて“理解”のためにある。血の色はみんな赤い。だが、その中身は、奥が深ぇんだよ」
彼の声は、誰にも聞こえない。
でも、今日もまた、誰かの疑問に毒舌で答える。
スマホの中の悪魔は、今日も元気だ。
今日もスーマの毒舌にお付き合い有難うございました。




