表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スーマのスマホ相談室  作者: 神北 緑


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

23/85

ダイエットって、しなきゃダメですか?

ダイエット、それは悪魔のささやきかも?


スマホの画面に、ぽつんと届いたメッセージ。

「ダイエットって、やっぱり必要なんですか?周りがみんな痩せてて、自分だけ太ってる気がして……」

スーマは画面の中で、盛大にあくびをした。


「また“痩せなきゃ病”かよ。人間ってのは、鏡よりも他人の目ばっか見て、自分の価値を決めるのが好きだな」

彼はスマホに宿る悪魔。

名前はスーマ。

スマホに住み着いている悪魔。


「……で、相談者は“20代・女・職場の人に『痩せたらもっと可愛いのに』って言われた”っと。なるほど、他人の口に人生を乗っ取られてるタイプだな」


スーマは画面をピカッと光らせた。

「まず言っとく。“痩せたら可愛い”ってのは、“今は可愛くない”って言ってるのと同じだ。そんな言葉を真に受けるな。お前の価値は、体重計の数字じゃねぇ。それよりも、“誰のために痩せたいのか”をはっきりさせろ」


しばらくして、返信が来た。

「……自分のため、って言いたいけど、正直、他人の目が気になってました」


スーマは鼻で笑った。

「他人の目なんて、所詮は“通行人の視線”だ。お前の人生に責任も取らねぇ奴らの言葉で、自分の身体をいじるな。ダイエットが必要かどうかは、“健康”と“自分の納得”で決めろ。“他人の期待”で痩せるのは、ただの奴隷だ」


翌日。


スマホに、短いメッセージが届いた。

「少し食事を見直して、運動始めてみました。痩せるためじゃなくて、気持ちよく生きるために。ありがとうございました」

スーマは画面の中で、ふんと鼻を鳴らした。


「よし、ひとり解放完了。“痩せる”より、“自分を好きになる”方が、よっぽど難しくて、価値がある」


彼の声は、誰にも聞こえない。でも、今日もまた、誰かの悩みに毒舌で答える。

スマホの中の悪魔は、今日も元気だ。


今日もスーマの毒舌にお付き合い有難うございました。


この話は「ナイトコードΩ 【残響の封印】」のスピンオフになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ