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スーマのスマホ相談室  作者: 神北 緑


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21/80

また新型iPhone?もうついていけません

スマホって最近パソコンより高いんですね。


スマホの画面に、ぽつんと届いたメッセージ。


「また新しいiPhoneが出るみたいです。去年買ったばかりなのに、もう古いって言われてショックです。どうしたらいいですか?」


スーマは画面の中で、盛大に舌打ちした。


「またかよ。人間ってのは、毎年同じ箱に踊らされて、財布の中身まで吸われてんのに、まだ気づかねぇのか?」


彼はスマホに宿る悪魔。

スーマ。

かつては魔界の第4層の悪魔だったが、今はなぜかこのスマホに住み着いている。


「……で、相談者は“社会人・女・去年iPhone15買った・周りがもう16に乗り換えてる”っと。なるほど、見栄とブランドの地獄に片足突っ込んでるな」


スーマは画面をピカッと光らせた。


「まず言っとく。新型iPhoneってのは、“ちょっと速くなった同じ箱”だ。カメラが1mm良くなった?バッテリーが5分長持ち?それで10万払うのか?

それ、進化じゃなくて“商売”だ。お前は進化に乗ってるんじゃなくて、企業の釣り針にかかってるだけだ」


しばらくして、返信が来た。


「……確かに、言われてみればそうかも。でも、周りが持ってると気になってしまって」


スーマは鼻で笑った。


「周りが持ってるからって、毒入りジュース飲むのか?“流行”ってのは、群れの中で安心したい弱者の言い訳だ。お前のスマホが壊れてないなら、それは“最新”だ。壊れてないのに買い替えるのは、“脳みそが壊れてる”ってことだ」


翌日。

スマホに、短いメッセージが届いた。


「買い替えやめました。今のiPhone、まだまだ使えそうです。ありがとうございました」


スーマは画面の中で、ふんと鼻を鳴らした。


「よし、ひとり脱洗脳成功。次は、Appleの発表会を見ても“ふーん”で済ませられるようになったら一人前だ」


彼の声は、誰にも聞こえない。

でも、今日もまた、誰かの悩みに毒舌で答える。


スマホの中の悪魔は、今日も元気だ。


今日もスーマの毒舌にお付き合い有難うございました。


この話は「ナイトコードΩ 【残響の封印】」のスピンオフになります。

本編はこちら→https://ncode.syosetu.com/n5607ku/




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