彼氏が真夏でも半袖を着ません
男性も色々ありますね。
スマホの画面に、ぽつんと届いたメッセージ。
「彼氏が真夏でも半袖を着ません。細いのを気にしているみたいですが、私は全然気にしてないんです。どうしたらいいですか?」
スーマは画面の中で、鼻で笑った。
「……おいおい、人間ってのは、自分のコンプレックスに鎧を着せるのが好きだな。真夏に長袖? 暑さよりプライドを守る方が大事ってわけだ」
彼はスマホの中に宿る悪魔。
名前はスーマ。
「答えはこうだ。お前が『気にしないでいいよ』って言っても、本人の脳みそは『気にするモード』でロックされてる。人間は他人の言葉より、自分の不安を信じる生き物だ。
つまり、説得は無駄だ。変えたいなら、環境を変えろ。
・半袖が当たり前の場所に連れ出す
・暑さで長袖が地獄になる状況を作る
・それでも脱がないなら、放っとけ。暑さに負けるか、プライドに勝つかは本人次第だ」
しばらくして、返信が来た。
「……じゃあ、私にできることはないんですか?」
スーマはニヤリと笑った。
「あるさ。『細い腕も好きだ』って言ってやれ。人間は“肯定”に弱い。でもな、言葉だけじゃダメだ。態度で見せろ。触れろ、褒めろ、笑え。それでダメなら? 諦めろ。お前の彼氏は長袖と結婚してる」
返信は、少し間を置いて届いた。
「……なんか、笑いました。ありがとう」
スーマはふっと笑った。
「おう、笑え。恋愛は服より心を脱がせるゲームだぜ」
彼の声は、誰にも聞こえない。
でも、今日もまた、誰かの悩みに毒舌で答える。
スマホの中の悪魔は、今日も元気だ。
今日もスーマの毒舌にお付き合い有難うございました。
この話は「ナイトコードΩ 【残響の封印】」のスピンオフになります。
本編はこちら→https://ncode.syosetu.com/n5607ku/




