何でお米の値段が下がらないの?
結局、消費者が犠牲になる構図なんですね。
スマホの画面に、ぽつんと届いたメッセージ。
「去年お米が消えたって話はわかりました。でも、今はあるんですよね? なのに、なんで値段が下がらないんですか?」
スーマは画面の中で、鼻で笑った。
「……おいおい、人間ってのは、モノが戻ったら値段も戻ると思ってるんだな。甘いな。砂糖より甘いぜ」
彼はスマホの中に宿る悪魔。
名前はスーマ。
「答えはこうだ。値段は『量』だけで決まらねぇ。
・去年の猛暑で品質が落ちた
・農家のコストは上がった(燃料、肥料、物流)
・円安で輸入品も高騰
・さらに、みんなが『米不足』で買いだめした結果、需要が跳ね上がった
この流れで価格は一度上がったら、簡単には下がらねぇ。市場は記憶するんだよ」
しばらくして、返信が来た。
「……じゃあ、もう安くならないんですか?」
スーマはニヤリと笑った。
「ならないとは言わねぇ。でもな、農業は天気と世界経済に振り回される。お前が『安くなれ』って祈るより、天気に祈った方が早いぜ」
返信は、少し間を置いて届いた。
「……なんか、現実的ですね」
スーマはふっと笑った。
「おう、現実は冷たい。冷たいけど、米は炊けば温かい。それで我慢しろ」
彼の声は、誰にも聞こえない。
でも、今日もまた、誰かの悩みに毒舌で答える。
スマホの中の悪魔は、今日も元気だ。
今日もスーマの毒舌にお付き合い有難うございました。
本編はこちら→https://ncode.syosetu.com/n5607ku/
この話は「ナイトコードΩ 【残響の封印】」のスピンオフになります。




