電力会社って何でこんなに増えたんですか?
昔は都市電力会社一択でしたからね。
スマホの画面に、ぽつんと届いたメッセージ。
「電力会社って、昔は少なかったのに、なんでこんなに増えたんですか?」
スーマは画面の中で、鼻で笑った。
「……おいおい、人間ってのは、電気が止まるとパニックになるくせに、仕組みは知らねぇんだな。電力会社が増えた理由? 簡単だ。金と自由だ」
彼はスマホの中に宿る悪魔。
名前はスーマ。
「昔は地域ごとに独占だった。東京電力、関西電力、九州電力……ってな。でもな、2016年に『電力自由化』が始まった。国が『競争しろ』って言ったんだ。結果? ガス会社、通信会社、果てはコンビニまで『電気売ります』って参入。電気はライフラインだ。だから、みんな客を奪いに来た。理由は一つ、儲かるからだ」
しばらくして、返信が来た。
「……じゃあ、増えたのはいいことなんですか?」
スーマはニヤリと笑った。
「いいこと? 表向きは『選べる自由』だ。でもな、裏では『値段競争とサービス合戦』だ。安くなる? 最初だけだ。結局、電気は発電所から来る。発電コストは魔法じゃ下がらねぇ。つまり、会社は増えたけど、電気そのものは増えてねぇ。増えたのは広告とポイントだけだ」
返信は、少し間を置いて届いた。
「……なんか、現実的ですね」
スーマはふっと笑った。
「おう、現実はシビアだ。電気は光だが、その裏は真っ暗だぜ」
彼の声は、誰にも聞こえない。
でも、今日もまた、誰かの悩みに毒舌で答える。
スマホの中の悪魔は、今日も元気だ。
今日もスーマの毒舌にお付き合い有難うございました。
この話は「ナイトコードΩ 【残響の封印】」のスピンオフになります。
本編はこちら→https://ncode.syosetu.com/n5607ku/




