果物が腐るボーダーラインは?
食べるべきか、捨てるべきか…それが問題だ。
スマホの画面に、ぽつんと届いたメッセージ。
「果物って、どこから腐ったって言うんですか? ちょっと柔らかくなったらアウト?」
スーマは画面の中で、鼻で笑った。
「……おいおい、人間ってのは“境界線”を決めたがるよな。生と死、愛と恋、そして……食えるか食えないか。くだらねぇけど、命に関わるから笑えねぇな」
彼はスマホの中に宿る悪魔。
名前はスーマ。
「相談者は“20代・女・冷蔵庫にリンゴとバナナがある・見た目はちょっと怪しい”っと。なるほど、ギリギリの攻防戦だな」
スーマは指を鳴らすように、画面をピカッと光らせた。
「答えはこうだ。腐るボーダーラインは『見た目・匂い・触感』の三つだ。
・色が変わって黒い斑点が広がる
・酸っぱい匂いがする
・指で押したらズブッと沈む
この三つが揃ったら、アウト。食ったら腹の中で革命が起きるぜ」
しばらくして、返信が来た。
「……じゃあ、ちょっと柔らかいくらいならセーフ?」
スーマはニヤリと笑った。
「セーフだ。むしろ甘い。果物は死に際が一番うまいんだよ。でもな、匂いが変わったらやめとけ。甘さの裏に地獄が潜んでる」
返信は、少し間を置いて届いた。
「……なんか、怖いけど面白いですね」
スーマはふっと笑った。
「おう、腐るのは果物だけじゃねぇ。人間の関係もな。見た目じゃわからねぇけど、匂いでわかる。覚えとけ」
彼の声は、誰にも聞こえない。
でも、今日もまた、誰かの悩みに毒舌で答える。
スマホの中の悪魔は、今日も元気だ。
今日もスーマの毒舌にお付き合い有難うございました。




