第67話。それぞれの別れ道。
前回までの話では、ホワイトは単騎一人で残る。それは、ユリアを守る為でもあった…。
そして暗黒騎士と出会う…。運命が動きだそうとしていた…。
ユリア一行と交易隊は大都市リヨンを目指し。
廃墟村から出発していた。ホワイトと別れて、もうすぐ3時間が経っていた。時刻は正午を回っていた。
ユリアたちが乗る幌馬車では、御者席にサムとミランダが乗っていた。
サムとミランダは無口になっていた。するとミランダが口を開く。
ミランダ「ホワイト様は必ず戻ってくるさ!」
サムは小声でつぶやく。「あぁ…そうだな…ミランダ…」
ミランダは心の中でつぶやく。「次は、あたいたちなのさ…、だろ!ホワイト様…」
一方、御者席の後部荷台では、会話が…普段よりも大人しい。
ユリアとレオは身を乗り出し、風景を眺めていた。それを見てたセリナは。
セリナ「2人とも、こっちに来なさい」
ユリアはボーッとしている。「んー後でいくわ…」
レオ「きっと、追いかけてくるよ!お姉ちゃん」
ジェイコブ「うぬ、皆で新天地を目指す約束じゃからな」
セリナはユリアとレオに近寄り、2人を抱きしめる。
ユリア「温かい〜ちょっと寝ようかな」
セリナはクスッと笑う。「寝なさい、お昼寝ね」
レオ「えーお姉ちゃんだけ、ずるいよー」
ユリアはセリナの膝にゴロンと寝転がる。
セリナはユリアの髪を撫でる。「きっと、戻ってきますよ、ユリア、レオ」
レオ「お母さん〜ぼくも撫でてよー」
セリナ「はいはい、レオも偉いですよ」
前方の御者席ではサムとミランダの会話が続いていた。すると護衛隊の隊員が近づき、こう伝えた。
護衛隊の隊員「いいか!警戒を忘れるな!」
サム「あぁ、分かってる…大丈夫だ」
ミランダ「承知したよ…」
護衛隊の隊員「もう、争うのやめよう…お互いに…」
護衛隊の隊員は、そう伝えて元の位置へと戻っていく。
サム「護衛隊はどうしたんだ?、いきなり、態度が変わったな?」
ミランダ「さぁね、あたいには分からないよ」
サム「ミランダ、ユリア姫に魔法を使わせるな」
ミランダは笑う。「はん!分かってるさね!」
そして後ろの御者席では、ユリアはいつの間にか眠ってしまった。「むにゃ…お母さん…」
レオはユリアのほっぺを人差し指で突く。「眠ってる!はやい!」
セリナは笑う。「余程、神経を張っていたのね」
ジェイコブ「うぬ、魔王軍が居る…っと言っておったからな…」
セリナは心の中でつぶやく。「本当に…ホワイト様は大丈夫かしら…」
セリナはユリアの髪を撫でながら、つぶやく。
それを見てたジェイコブは思ってたいた。
ジェイコブ「本当の家族みたいじゃな」
3番交易隊の馬車では、ドナテッロ組長とフィリッポが雑談をしていた。
フィリッポ「ホワイト様の様子が変でした」
ドナテッロ組長「そうか…あの6人は覚悟をしてるといいな」
フィリッポ「覚悟を…ですか?」
ドナテッロ組長「戻ってこられなかった覚悟をだよ」
フィリッポ「なるほど…それも一理ありますね…」
ドナテッロ組長「どうも、ホワイトを頼りにしてるみたいだからな、あいつらは」
フィリッポ「返す言葉もありません…」
ドナテッロ組長「組織てのは、1人が抜けると均衡が崩れるからな」
フィリッポ「ホワイト様が…居ない…となると!?」
ドナテッロ組長「まぁ、後は、あいつら次第だろうなぁ」
ドナテッロ組長は腕を組みながら、空を眺めていた。
次回、第68話。大都市リヨン。




