第65話。魔法を感じるのだ…。この暗黒騎士が出向こう。
前回までの話では、遠い離れた島に、別の世界から来た。種族たちがいた…。そして、その中に獣人のムメイは。住人たちと接する。
そして…心の中でも闘っていた…。
ユリアが転移してから7日目の朝、アイスランドから遠く離れたノルウェー海に浮かぶ孤島にて。密かに密談がかわされていた。時刻は8時半を過ぎようとしていた。
森の奥、誰も近づかない場所で、2人の人影が密談を交わしていた。一人は女性で、もう一人は騎士であった。
妖艶な女性「暗黒卿、来ました、ふふ……」
暗黒騎士「バイオレットか…時間通りである」
暗黒騎士は「暗黒卿」と呼ばれ、全身を漆黒の鎧で覆い、マントは血に染まったような色をしている。顔は鉄仮面で覆われており、表情はうかがい知れない。口調は穏やかだが、仮面の影響か声のトーンは低く濁っている。
妖艶な女性は「バイオレット」と呼ばれた。
(※第38話「謎の妖艶女性…現れる!」でホワイトが出会った女性を参照)
バイオレット「あの小娘は何をしてるの?」
暗黒騎士「ムメイか…」
バイオレット「また魔法の源を感知したわ」
暗黒騎士「間違いないのだろうな?」
バイオレット「私の感知魔法は的確よ?」
暗黒騎士「では……我が直に出向こう」
暗黒騎士「して?場所はどこか?」
バイオレット「地名も調べたわ〜トリノとリヨンの間の廃墟村の辺りかしらぁ〜」
暗黒騎士「味方になるならそれで良い…だが…」
暗黒騎士はゆっくりと己の愛剣である、魔剣を抜く。魔剣は禍々しい光を放っていた。
それを見てた、バイオレットは虜になる。「あぁ〜!素晴らしいわぁ〜!これが…魔剣なのね…!」
暗黒騎士。黒龍王。臣下。「武」の武将。
暗黒騎士「この世界が貧弱ならば、それも運命なのだ…」
バイオレット「あの子猫は殺しても?」
暗黒騎士「殺してはならぬ、黒龍王のお気に入りだ」
空高く浮遊する魔法カラクリ機械が映像を送信していた。
長耳の高身長な男性「やはり…魔王軍の幹部でしたか…」
バイオレットは浮遊する魔法カラクリに気づき、雷魔法で撃ち落とす。
バイオレット「殺すしかないようね……」
暗黒騎士「ならぬ!穏便に済ますのだ…良いな」
暗黒騎士は魔法陣を発動させる。魔法の源を探ってテレポートを作動させるのである。
そして一瞬っで暗黒騎士は消える。
バイオレットは心の中で呟く。
「ふふ…お馬鹿さん…あの魔剣さえあれば…」
ふふ……は・や・く……殺したいわ!!
バイオレットの高笑いだけが森の奥に響いていた。
暗黒騎士は一瞬で廃墟村へとテレポートした。
近くに井戸らしきものを発見する。
暗黒騎士は心の中でつぶやく。「やはり…魔法の痕跡があるか…」
すると暗黒騎士は何かを感じる。
暗黒騎士「近い…誰だ?この気配は!?」
白髪頭の男性「やはり、ユリア姫の正解か」
暗黒騎士「貴様か…?魔法を使った者は?」
白髪頭の男性「先に名を名乗るのが礼儀ではないか?騎士様」
暗黒騎士「我が名は…黒騎士なり!」
ホワイト「我はホワイト、元「騎士」じゃ」
暗黒騎士「騎士…それでか…おぬしは転移者か?」
ホワイトは心の中でつぶやく。「転移者!ユリア姫……この者は……危険なのか!?」
暗黒騎士「先程「ユリア」と呟いたな、あの大魔法師ユリアか!?」
ホワイト「同じ名など沢山おろうて」
暗黒騎士「ぬかせ!ここに居る時点でそうであろうに!」
暗黒騎士はゆっくりと魔剣を抜刀する寸前である。すると付近の空気が一変する。
ホワイトは心の中でつぶやく。「あの剣は異常だな…魔法か!?」
暗黒騎士「さぁ、貴様も騎士ならば魔法剣を出してみよ…転移者よ!」
ホワイトは小声でつぶやく。「やれやれ、我を転移だと勘違いしてるのか」
ホワイト「争いを望むのか?何故、一瞬で殺さぬ?」
暗黒騎士は魔剣を持つ手が止まる。「………」
ホワイト「よく聞くのだ、ここは魔法も存在しない」
ホワイト「人間同士の争いはあるがな…」
暗黒騎士「………」
ホワイト「分かってるはすだ、手を取り合うのだ!」
暗黒騎士「手を取り合う……だと?」
暗黒騎士はムメイの顔が浮かんだ。その時である。突然、バイオレットが暗黒騎士の背後に現れる。魔法剣を召喚する、そして。
それは。いけないわぁ〜。お馬鹿さん!!
鎧を貫く音がした「グサ」「ズブッ」。
バ…?。バイオレット……!?貴様!。
暗黒騎士は魔法剣で不意打ちされたのだ。
その場で倒れる。バイオレットは魔剣を奪う。
バイオレット「遂に魔剣を手に入れたわ!」
さよなら……そこで死になさい!
バイオレットは魔剣を持って消え去るのである。
ホワイトは唖然とするが現実に戻る。
次回、第66話。白から黒へ。




