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第6話。もう怖いのは嫌なのでスローライフ始めます。

前回までの話では、魔法使い少女は老騎士と村人を逃がす為にテレポートの魔法を躊躇なく使う。


飛んだ先は魔法使い少女さえも知らない。とにかく逃げるので必死なのだから。


数人にしか救えない命だが。魔法使い少女は前向きであった。


そして老騎士と魔法使い少女はお互い名を明かす。(老騎士はレオに名を貰い受ける)

 これはテレポートした直後から始まる。テレポートして老騎士が目を覚ましたとき、村人たちは既に平然としていたのだろうか?


老騎士ホワイトが目を覚ます前の物語だ。


 村人と魔法使い少女ユリアのお話だ。テレポートが成功して一瞬で違う場所に到着した。


 私は半信半疑だった。成功か失敗か、あのときは夢中で魔法を唱えていたからね。ユリアは心の中で呟く。


 本当に成功して良かったわ。ここは…?初めて転移した場所じゃない!、とにかく安全のために、私は結界を張ることにした。


 外からの視覚を完全に風景と同化させてカモフラージュできる魔法だ。聴覚を無効にする魔法もかけたいけど、詠唱時間が長くなっちゃうから。


 今はこれで良いかな。私は老騎士と数人の村人たちの様子をうかがうことにした。


 老騎士は気絶してる。村人たちはまるで何が起きたのかキョトンとしている。明らかに怯えている。


 老騎士のことは後にして、先に村人たちに真実を話すことにした。私は村人たちに近寄り、警戒されないように杖を地面に置いた。


そして数人の村人たちを集めて「真実」を語り始めた。


 遥か別の世界から来たこと、そこでの価値観、文明社会、国同士の戦争、魔族、魔法に関わるすべて。そして別世界からどうやって来たのか、転移のこと、なぜか少女になっていたことも。


 数人の村人たちは真剣な表情で聞いてくれた。魔法も軽く見せた。水魔法で作った水の球体を使って芸をした。


 いつの間にか村人たちは冷静になっていた。私は名前を伝えた。ユリアだと。数人の村人たちはお互いに自己紹介を始めた。


セリナ「私はセリナと申します、ユリア様」


 彼女はユリアに対して頭を深く下げる。清楚な女性だった。声も歌姫になれるほどね。


レオ「ぼくはレオです、ユリアお姉ちゃん!」


少年は笑顔でユリアに近寄る。セリナの長男だ。ん?


 この親子って、あの時に老騎士が助けた親子じゃない!後を追いかけてきたのね。無事で良かった。


ジェイコブ「ワシはジェイコブと申す者じゃ。今年で80歳になりましてな。」


老人は80歳だと伝える。ジェイコブと名乗る。


ミランダ「あたいはミランダ、よろしく頼むよ!」


 若い女性はミランダと名乗る。彼女は気の強そうな性格だった。


サム「俺様はサムだ、いつか騎士を目指す者だ!」


若い男性はサムと名乗る。どこか性格がカイに似ていた。


 確か騎士に追われた時、村人は7人はいたのに、2人も犠牲になったのね、犠牲、あれはもう戦争の虐殺しかないわ。


異端狩りは戦争なのよ。私はある提案を皆に伝えた。


ユリア「故郷に戻ることはできないわ。いっそのこと、新天地を目指すのはどうかしら?」


ユリア「そこで自由に生きるのよ、皆でね、一からね!」


 私はそう伝えるしかなかった。ここで解散すれば、明らかに異端者として殺されるのが目に見えてる。


ミランダ「あたいは賛成だよ。あんたが魔術使えるなら心強いからね。」


 彼女は魔法のことを魔術と呼んだ。ミランダは話の分かる女性で助かった。


サム「冗談じゃない!まだあそこにはたくさんの仲間や身内がいるんだぞ!」


 彼は怒り心頭だ。変な場所に飛ばされて多少苛立っているみたいだ。サムは血の気が多いみたい。


ジェイコブ「ふぉふぉ、ならばサムよ、全ての騎士を倒せるのかのぅ?」


 彼は結構な高齢者だが、的確に物事を見ている。うん、安心できるわ。


レオ「ぼく、もう怖いのは嫌だよ…」


 レオは涙が出ていた。あの光景が目に焼きつい

ているのね。レオ……。


セリナ「レオ、大丈夫よ、騎士様とユリア様がいるからね、ここにいる皆もね」


 彼女はレオを抱きしめる。母親は偉大なのだ。後でゆっくりと年齢を聞いておこうかしら。


ユリア「サム、反対はしないわ。でも行くなら一人で行きなさい」


 私は皆から冷たい女って言われても仕方がない。救った命を無駄にさせたくない。


サム「っ!?死ねって言ってるようなものだぞ!」

サムはますます怒りが表に出ていた。


 ミランダ「情けないね、それが本音なんだろ」

彼女は笑いながら滑稽だと思っていた。


ユリア「サム、私は万能な魔法使いじゃないわ。」


 もしも、あの時に躊躇なく特級魔法を使っていたら、町の人たちは…違う、町は滅んでいたわ。


フッとユリアの心の声が途切れる。


セリナ「私は騎士様の意見も大事だと思ってますわ」


 彼女は視線を老騎士に向ける。今だに気絶している老騎士だった。ユリアは思わず頷いた。遥かに村人たちは、この騎士の方を信頼していたからだ。

 

 全員が頷いていた。ならば、ユリアは叩き起こすしかないと考えていた。まず、ユリアは全員に伝えた。


ユリア「私から話すわ、下手したら殺されちゃうから、私が!」


まだこの老騎士を信じているわけではなかった。


 いきなり異端者扱いされて、殺されるなんてどうしようもないからだ。ユリアはほっぺを叩いた。


覚悟を決めて老騎士を叩き起こす決意をした。


 新天地が待ってる。神の使徒である。騎士が必要だ。みんなの希望になってくれる。


 ユリアはそう思っていた。こうして新天地を目指す計画が立てられた。レオ、私も怖い思いは嫌なのよ。


そして、スローライフの始まりの始まりへ。

次回、第7話。いざ!新天地へいきます!。

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