表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

52/139

第52話。6日目の朝食は…。規則正しく就寝だ。

前回までの話では、交易隊は出発前であった。組長はホワイトの気持ちを察したのか。

ホワイトに様子を見てくるように伝える…。


ホワイトが宿屋に到着すると…。

 時刻は午前7時頃であった。すでに朝日が昇っていた。ユリア一行は馬繋場に到着した。


ホワイトは人生初めて顔面蒼白となった。交易隊の馬車が一台も見当たらなかったからだ。


9台の交易馬車はすでに出発しており、50名の護衛隊の姿もなかった。ホワイトは次に自分たちの馬車に向かった。すると、5人が小声で会話を始めた。


ミランダ「いいかい、すぐに馬車に乗り込むよ」


ユリア「分かったわ!怒られる前に、乗り込むのね」


セリナ「次からは早く寝ないとダメですよ」


レオ「お母さんのが、もの凄く〜会話が弾んでいたよ…」


ジェイコブ「うぬ、もう一度、二度寝したいのぅ」


サムは呆れた表情で「やれやれ」と呟いた。


7人が馬車に近づくと、一人の男性が待っていることに気づいた。ホワイトは呟いた。「あれは…フィリッポ殿ではないか!」


ホワイトは走りながら叫んだ。「フィリッポ殿!」


フィリッポはホワイトに気づき、手を振った。

「お待ちしておりました、ホワイト様」


ホワイト「フィリッポ殿!なぜ我々の馬車に?」


フィリッポ「ドナテッロ組長の命令です。『遅れるだろうから、一緒についていけ』とのことです」


ホワイト「フィリッポ殿…この命を捧げて報いよう」


フィリッポは小さく笑った。

「ふふ、さすがホワイト様です。騎士らしい言葉ですね。一般人には出てこない言葉ですよ」


フィリッポ「私が手綱を握ります、ホワイト様」


ホワイト「フィリッポ殿、感謝いたそう。このご恩は決して忘れませんぞ…」


ホワイトは心の中で呟いた。「ん?皆はどこだ?まさか…すでに馬車の荷台に乗っているのか?」


なんと、6人はホワイトとフィリッポが会話している間に、すでに馬車の荷台に移動していた。


サムも外で待機している際にホワイトとフィリッポの会話を聞いて、すぐに荷台に乗り込んだ。


ホワイト「フィリッポ殿に挨拶をするのだ!」


セリナ「誠に申し訳ございません…身だしなみを整えてからご挨拶いたします」


ユリア「そうよ!髪がボサボサなのに!」


ミランダはここぞとばかりに同調した。「あたいも、身だしなみを整えないとね!」


レオは身を乗り出し、顔を覗かせながら自己紹介した。「ぼくはレオです。よろしくお願いします!」


ジェイコブ「もう一度、寝ようかのぅ」


サムも身を乗り出し、力強く宣言した。「私はホワイト様の従士だ!」


こうして6人は一時的に落ち着きを取り戻した。


フィリッポは高らかに笑い、呟いた。「面白い方々ですね。さあ、私たちも出発しましょう」


ホワイトは顔をやや赤らめる、そして静かに頷いた。御者席にはホワイトとフィリッポが座り、馬車はトリノを後にした。


8人を乗せた幌馬車は交易隊を追いかけた。6人は身を乗り出し、トリノの街に手を振った。それを見たトリノ城門の衛兵も手を振り返した。


馬車の荷台では、3人の雑談が始まっていた。ジェイコブはまだ眠そうで、うとうとと二度寝をしていた。


ミランダは二日酔いなのか、身を乗り出して外を眺めていた。レオはミランダの背中を優しくさすった。


ユリアは師匠のお気入り「風の精霊」を召喚した。


セリナ「まあ、精霊様!またお会いできるなんて!」


サム「おい!人前で魔法は禁止だぞ!」


ユリア「サム、大丈夫よ。車輪の音でかき消されるわ」


風の精霊が軽快に歌う。「ププ、寝坊助のサムだ〜♪」


すると、サムは片手で風の精霊を掴んだ。


風の精霊は「ギャ!」と叫び、『プチッ』という音とともに消えた。


それを見た一同は悲鳴を上げた。「きゃー!」まるで世界が終わるかのような叫び声だった。


サム「ぉ、おぃ…嘘だろ…?」


セリナ「ついにやってしまったのね…サム、あなたは…」


ユリア「人殺しならぬ、精霊殺しよ、サム!」


ミランダは騒ぎに驚き、吐き気を堪えながら言った。「な、なんだい、この大声は…うっ」

口から虹色の嘔吐物が飛び出した。


レオ「ミランダお姉ちゃん、お酒を飲みすぎだよ」


御者席のフィリッポは悲鳴を聞いて怯えた様子で尋ねた。「何があったのでしょうか?」


ホワイトはフィリッポの様子を見て微笑み、落ち着いて答えた。「はは、いつものことですよ」


ホワイトは話題を変え、馬車の前部にある下げ窓を上げて伝えた。「軽く朝食を食べておくんだ」


ユリアの声が返ってきた。「まだ眠いから、いらないわ〜」


セリナの声も続いた。「私も…身だしなみを整えてからです」


サムの声が響いた。「お、俺は無罪だ!無罪だぞ!」


ジェイコブのイビキが聞こえてくる…。


ミランダの声は小声だ。「あたいは…おぇぇ…」


レオの声。「ミランダ、お姉ちゃんー!」


ホワイトは心の中で呟く。

「だからこそ、しっかりと規則正しく就寝なのだ!」


こうして楽しい旅が続く…ではなく交易隊を追いかけるのであった…!。

次回、第53話。交易隊、目的地は大都市リヨンだ!。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ