第21話。3日目の朝が始まります!
前回までの話では、ユリアは2回目の日記を書く。自分が元の世界にいた事を記録する。
魔物、冒険ギルド。クラン。色々な出来事が思いでとして蘇るユリアであった。
ユリアが転移してから2日が経過した。3日目の朝、朝日が昇り、太陽が顔を出した。セリナとミランダはすでに外出しており、レオも姿を消していた。
おそらくセリナに同行したのだろう。ユリアは目を覚まし、外に出て顔を洗った後、つまようじで歯を磨いた。
この「つまようじ」は木製や、時には中世ヨーロッパで主流だった金属製のものが使われることもあり、貴族の間では装飾品としても用いられていた。ユリアはまだ半分寝ぼけた状態で、髪は乱れていた。ユリアは呟く。
「セリナにもらったつまようじは使いにくいわね。やっぱり私のお気に入りを使おうかしら」
ユリアは魔法ストレージを開き、自分専用の歯ブラシを取り出した。それは現代の歯ブラシに近い形状だった。数分後、歯ブラシを洗い、元の場所に戻す。
部屋に戻ったユリアは、枕の下に隠していた日記を魔法ストレージに収納した。しかし、違和感を覚える。「日記を枕の下に隠していたっけ? まあ、気のせいよね」と、ユリアは心の中でつぶやいた。
その時、ドアをノックする音がした。ユリアはためらうことなく扉を開けた。そこに立っていたのはサムだった。サムは次のように告げた。
サム「ためらうことなく扉を開けるなんて、警戒心がなさすぎるぞ」
ユリア「こんな小さな集落で警戒する必要なんてあるの!?」
笑いながら反論すると、サムは呆れた表情で首を振った。そして、セリナとミランダが料理人の手伝いをしていることを伝えた。
ユリアは心の中で「ああ、だから誰もいなかったのね」と納得した。
サムは「ホワイトを探しに行く」と言って立ち去った。ユリアは1階に下り、セリナとミランダの手伝いをすることにした。
一方、ホワイトとジェイコブは宿屋の外に出て、川の近くまで移動していた。2人はそこで密かに計画を立てていた。ホワイトはジェイコブの話を全て聞き終え、2人の会話である。
ホワイト「既に蛇の口に入っていたのか」
ジェイコブ「どう口を出るかのぅ?」
ホワイト「先にジェイコブ殿、目指す場所を同時に言うのはどうだろうか?」
ジェイコブ「うぬ!面白そうじゃ!」
ホワイト&ジェイコブ「ブリテン島!」
ジェイコブ「同じ考えじゃ!うぬ!うぬ!」
ホワイト「我はスコットランドの最北端を考えている」
ジェイコブ「最北端じゃと?して場所は?」
ホワイト「トリドン湖を目指し、目標はルーイス島へ渡るのだ!」
ジェイコブ「ブリテン島を目指すならフランス王国かのぅ、うぬぅ」
ホワイト「ドーヴァー海峡を越してロンドンを目指すのが最短ルートだ」
ジェイコブ「決して安全な旅とは言えんがのぅ」
ホワイト「どんな手段を使っても必ず連れていく」
ジェイコブ「おぬし?死ぬつもりか!?」
ホワイト「ジェイコブ殿、我は長生きしたさ」
ジェイコブ「そうじゃな、ワシもお供するぞ」
ホワイトとジェイコブは互いに頷いた。それは揺るぎない決意の証であった。
目標はブリテン島スコットランドのルーイス島である。
(※ジェノヴァからルーイス島までの距離は約2,485.4キロメートル(8,154,199フィート)である)
徒歩では約487時間かかる、これは約20日以上の長旅となる。
この先は険しい道のりが予想されるが、2人はその事実をすでに認識している。道中、盗賊や海賊に襲われる可能性があることも理解している。
その前に全員にこの計画を伝えなければならない。ホワイトとジェイコブは一旦宿屋に戻ることにした。
宿屋に戻る途中、2人はある光景に目を奪われた。集落の入り口近くにある馬小屋で、2人の衛兵が慌ただしく動き、馬小屋の管理人と話している姿を目撃したのだ。
ホワイトとジェイコブはその光景を特に気に留めず、宿屋へと戻った。一方、レオは集落の子どもたちと外で遊んでいた。
集落の子どもたちはホワイトとジェイコブに手を振った。ホワイトもジェイコブも笑顔で手を振り返した。
こうして、3日目の早朝が始まった。
次回、第22話。3日目の朝食はヘルシーです!。




