第133話。村長、長居は悪いので出発します!
前回までの話では、ユリアは遂にお風呂へと浸かる、大に喜ぶユリアであったが。なんちゃってお風呂から「音が聞こえてくる」
そしてユリアは……。
なんちゃってお風呂が崩壊してユリアが大泣きしてから1時間が経過する。時刻は午前7時になった。睡眠魔法の効果が切れる。
次々と集落の村人たちが起き始めるのである。普段通りの生活に戻ったみたいであった。それを見てたユリアたち。そしてサムは小声で話しだす。
小声のサム「いいか、すぐに出発するぞ!」
ユリア「なんで?小声で話してるの?サム」
ミランダ「あんたが!至らぬ事を……!」
セリナ「しっ!ミランダ、声が大きいわ!」
レオ「えー!朝食はどうなるの〜!?」
ジェイコブ「もしや……また馬車内かのぅ!?」
すると起きたばかりの若村長が近づいてくるのである。満面な微笑みだ……。サムが前に出る。
村長「どうでしたか?夜は眠れましたか?旅のお方」
サム「えっ!はい、村長のお陰で助かりました!」
村長「はっは、それは何より、何より、ですねぇ」
すかざすサムが早口で喋り倒す「村長!実はですね!」
サム「我々は今すぐに出発をいたします、村長!」
ミランダ「いやー!お世話になりました、村長」
セリナ「村長様!貴方様の恩は忘れません!!」
レオ「ねぇ?なんで皆、早口なの!?」
ジェイコブ「ユリア姫よ、レオよ!頭を下げるのじゃ!」
ユリア「朝食はここで食べるのよね?違うの!?」
サムはユリアを抱えて馬車へと向かう。レオも続くのであった。残りは頭を深く下げて走ってサムたちを追いかける。
慌てず叫ばず、だけど慌てて乗り込む皆であった。
御者席ではサムとミランダが座る。馬車内はいつもの4人組であった。
サムは空と海を出発させるのであった。 空と海はゆっくりと北上を目指すべく進む。
村長たちは手を振って別れの挨拶を交わしていた。
御者席ではサムとミランダの会話が始まる。
「まったく!大変な事をしてくれたもんだよ!」
「まぁ、気づかれてないから、良しとしょう」
「はぃはぃ、サムは優しいねぇ〜」
馬車内ではユリアたちは食事を摂ろうとしていた所であった。
ユリア「どうして!朝食を食べていかないの!」
セリナ「ユリア〜張本人は、あなたですからね!」
レオ「そうだよ、お姉ちゃん!寝かせるなんて」
ジェイコブ「早く朝食を食べようかのぅ」
セリナ「そうですねぇ、お腹すきましたね」
ユリア「しっかりと睡眠中に狙ったから、大丈夫よ」
セリナ「ユリア、そんな問題じゃないのよ〜」
ジェイコブ「この先が思いやられるわい!」
レオ「早く食べようよ〜お母さん」
セリナ「そうね、食べましょうかしら〜」
セリナは干し肉とパンを取り出したのであった。それを見てたユリアの表情が変わる。
セリナ「好き嫌いはさせませんよ、ユリア」
ユリア「まだ何も言ってないわよー!」
こうしてユリアたちはカレー港町を目指すのであった。そしてユリアは「干し肉」飽きた。と呟くのであった。
次回、第134話。新天地でお風呂を作るのじゃ!!