第132話。14日目の朝食は……先にお風呂よ!
前回までの話では、ユリアは村を睡眠魔法で放ち寝かせる事に成功した!が!しかし……想定外の事が起きる。
それは例の5人組である、まさかの起きてた事で……。
「なんちゃってお風呂場」が完成して大喜びのユリアであった。時刻は午前6時になろうとしていた。
集落の村人たち全員がユリアの睡眠魔法で「深い眠り」へと誘われていた。セリナとミランダは心配になる。
ユリアは馬車内で服を脱いでいた。バスタオル1枚で体に巻き上げる。セリナ、ミランダも同席する。
セリナ「ユリア!永遠に起きないとか、ないでしょうね」
ミランダ「お風呂の執念かい……これも……全て」
ユリア「大丈夫〜大丈夫〜1時間で皆起きるから」
ユリアは馬車の外へと出るのであった。男性陣は見ないように目を瞑るのであった。
ユリア「どうして?目を瞑ってるの?」
サム「分かるだろうが!紳士によくないからだ!」
レオ「お姉ちゃん!それでも大人なの!!」
ジェイコブ「ええぃ!早く浸かってくるのじゃ!」
ユリア「やだぁ〜レオたら〜歳が近いのよぉ〜」
ユリアはレオに近寄る。するとセリナが近づく。
セリナは明らかに「怒ってる」事が目にみえていた。ユリアに近づいて。
セリナ「ユリア〜早くお風呂に浸かるわよ」
セリナはユリアを片手で抱っこして肩に乗せる。ユリアは顔を赤らめる。「見える!見えるからぁー!セリナ〜!!」ユリアは半分泣き顔になる。
男性陣「やっぱり、恥ずかしいのか!!」
なんちゃってお風呂場へと到着してセリナはユリアを下ろす。ユリアは目をキラキラさせてる。
バスタオルを放り投げて始めに桶で「ザバーン」と頭から直にかける。ユリアはぷるぷる震える。
すかざす魔法ストレージからシャンプーとボディソープを取り出す!そして頭を「ゴシゴシ」と洗い、続いてボディソープで身体を洗う。
「なんちゃってお風呂」へ浸かる、ユリアであった。
ユリアは「あ〜極楽〜極楽〜♪」と呟く。そして鼻歌を歌いだすのである。
ユリアは知りもしないだろう。なんちゃってお風呂の土を固めたお風呂が「ピキッ、ピキッ」と音が鳴ってる事に気づいてないのである。
するとセリナとミランダが近寄ってくるのである。
セリナ「ユリア、湯加減はどうかしら?」
ミランダ「お風呂入れて良かったじゃないかい」
ユリア「セリナもミランダも浸かれば?」
セリナ「私は遠慮しておくわ〜壊れたら……」
ミランダ「まぁ、せいぜい、ゆっくり浸かりなよ」
ユリア「うん、そうせてもらうわね、ミランダ」
セリナとミランダは誰が来ないか、見張りに行くのであった。外部からの旅人も警戒しないといけないからだ。
ユリア「本当に〜あの2人は真面目よね〜」
すると、なんちゃってお風呂から「ピキッピキッピキッピキッピキッピキッピキッ」と音がなる。
ユリア「えっ!?な、何なの何によ!?」
バキ!ビギッ!バキ!ビギッ!バキ!バキ!バキ!……ドバ〜〜〜ン!!
なんちゃってお風呂が真っ二つに割れる!!
ユリアがその勢いで流されるのであった……。
ユリアは何が起きたのか「ポカーン」となる。そして、みるみる表情が変わり……大泣きするのである。
「うわ〜ん、びどぃわぁ〜ヒック、ヒック」
ユリアの大泣きで駆けつけるセリナとミランダ。
それを見たセリナとミランダは「クスッ」と笑う。
セリナはバスタオルをユリアに巻く。ユリアはセリナに抱きつくのである。セリナの服が濡れる。
ユリア「ごわれだぁ〜ヒック、ヒック」
セリナ「はいはい、そうですね、着替えましょう」
ミランダ「やれやれ、だよ、本当に」
そして「なんちゃってお風呂」は終わった……。
こうして14日目(二週間)の朝が始まろうとしていた。
次回、第133話。村長、長居は悪いので出発します!