第127話。近くの村に寄ります〜。
前回までの話では、風の精霊はパリへと潜入する。
しかし、風の精霊はパリの生活面を目撃した。
衛生面の問題であった。気づくかれないように。
壁に張り付いてると真上から……。
ユリアたちは風の精霊の帰りを待っていた。時刻は午後13時になろうとしていた。風の精霊を見送り。あれから2時間が経過していた。
サム以外は全員、くつろいでいた。サムは北をひたすら見ていた。何やらソワソワと動き始める。
残りの5人は下に布地を敷く、まるでピクニック気分になっていた。
セリナ「風が気持ちよいわねぇ〜」
ユリア「セリナ、パリにお風呂はある?」
ミランダ「お風呂よりも入国が出来るかさね」
ジェイコブ「普通に入国が出来ないのかのぅ?」
レオ「そうだよ!今まで普通に街とか入れたよ?」
するとサムが皆の所へと戻ってくる。レオの話しを聞いていたのか、サムが答える。
サム「レオ、それは監視内の範囲に入ってないからだ」
ユリア「ん、どう言う事?監視て?」
セリナ「簡単に言うと異端訪問内に入ってないて事ね」
ミランダ「セリナ、詳しいだねぇ、そう言うの」
ジェイコブ「決められた地区での身元の検問じゃな」
サム「えぇ!トリノの時は荷物検問で終わりましたが」
ユリア「騎士団で異端狩り以外する事ない訳!」
すると風の精霊が戻って来るのであった。
風の精霊「お待たせ〜♪報告するよぉ〜」
ユリア「待ってたわよ、パリへ行くわよ!」
サム「待て、報告を聞いてからだ、で?」
風の精霊「あ〜……実はね〜かくかくしかじかで〜」
一同「なぜ!そうなる!!」
風の精霊「報告したから!か、帰るもん!」
風の精霊は逃げるように一瞬で消え去るのである。
サム「おぃ!風の妖精が逃げたぞ!」
レオ「えーそれじゃ、街に入れないの!?」
ユリア「いゃぁぁあ〜お母さぁぁん!」
セリナ「ゆ、ユリア!は、離れなさい!!」
ミランダ「そもそも妖精てのは主に似るだろ!!」
ジェイコブ「とにかくじゃ、村を、探すのじゃ!」
サム「皆、今すぐに馬車に乗り込むんだ!」
ミランダ「サム!あたいが御者席に乗るさね!」
6人は慌てて出発の準備をする。ヨハネ騎士団は外にも派遣する可能が高いからだ。
丘の上に陣を取った事が逆に怪しまれる可能が高い。そう考えたサムは早急に出発の準備をさせる。
御者席ではサムとミランダが乗り込む。4人は慌てながら馬車の中に入る。
「ミランダ!絶対に弓は出すなよ!」
「わ、分かってるさね、そのくらい!!」
サムは手綱を握り空と海を出発させるのであった。
ユリア一行の馬車はパリを断念して小さな集落を目指す事にしたのである。
そして馬車内ではユリアが大泣きしていた。これでお風呂が途絶えるのだ。と。セリナにすがるユリアを見て、いつものように皆は苦笑いしていた。
ユリア「酷わぁ!酷いわよ〜裏切りよ!」
セリナ「ユリア〜主に似るなら仕方がないわよ」
レオ「そ、そうだよ!風の精霊さんは悪くないよ」
ジェイコブ「ユリア姫よ……責めてはならんぞ」
空と海は丘を下るのであった。すると他の旅人の馬車が慌ててパリから逃げてる光景を目撃した。
何台もの馬車がこっちら側に向かってきている。パリの騒動を知り逃げてるのであった。
旅人は大声で叫びながら他の旅人たちに警告していた。「悪魔がでたぞー!」「皆ー!引き返せー!」
「ヨハネ騎士団が総出で対応しているぞー!」
必死で警告するのであった。それを見てたサムとミランダは顔を赤らめるのであった。
他の旅人たちは「リヨンに引き返すしかないのか!」「騎士団が居て異端悪魔の侵入を許したのか!?」「どうせ?異端者てのは人間だろ?」
とにかくサムとミランダは一刻も、この場を離れたい気持ちで一杯のサムとミランダであった。
こうしてユリア一行の乗せた馬車はパリから遠のいていくのであった……。
次回、第128話。パリは駄目なので村を目指します。