第124話。パリまで目前です!!
前回までの話では、ユリア一行の馬車は北上へと進む。目指すはパリへと進路を変える、空と海であった。
ユリアは遅れ朝食を摂っていた。馬車内では……。
ユリア一行の馬車はひたすら北上していた。空と海はしっかりと土道を進むのである。時刻は午前10時になろうとしていた。
そして、確実にパリが目前だと分かるようになっていた。それは多くの馬車がときよりすれ違うからである。
御者席ではミランダ、ユリアの会話が続いていた。
「ミランダ、馬車が多くない?」
「これは……きっとパリは、もうすぐだねぇ!!」
「お風呂♪お風呂♪お風呂♪」
「先にサムに相談さねぇ、手綱を持ってな」
するとミランダは下ろし窓を叩く。サムが下ろし窓を上げて顔を少し出す。
サム「どうした?ミランダ、何かあったのか?」
ミランダの声「サム、馬車が多いさね、どうする?」
サム「ミランダ、どこか高い丘を探さ、秘策がある」
ミランダの声「分かったさね!丘だね」
サムは下ろし窓を下げるのである。そして馬車では会話が続いていた。
セリナ「サム、どうして丘へ誘導したのです?」
サム「セリナ姉、俺に考えがあるんだ」
レオ「サムお兄ちゃん、その考えて!?」
ジェイコブ「その考えを聞きたいのぅ、サムよ」
サム「まぁ、行けば分かりますよ、俺にお任せを」
そして御者席ではミランダとユリアの雑談が続いていた。ミランダはキョロキョロと辺りを見渡す。
「ねぇ?ミランダ〜何をソワソワしてるの?」
「ん〜丘を探してるのさ、姫様」
「おゃ!あそこが、少し高い丘になってるね」
ミランダは空と海を丘へと向かわせるのである。ユリア一行の馬車は他の馬車と違った土道を外れて進むのであった。
「ミランダ!パリはあっちよ!皆あそこに!」
「これはサムの提案なのさねぇ、丘へと向かう!」
ユリア一行の馬車は30分をかけて少し高くなってる丘へと移動したのである。そして30分後に丘へと到着して……。
サムは下りる。それに続く残りの3人であった。サムは前に移動して御者席に座ってるユリアに対してある事を伝えるのである。
サム「ユリア姫よ、風の妖精で偵察だ!」
それを聞いた一同は「風の精霊=妖精で偵察ー!」
サム「考えてみるんだ、俺たち以外、知らない」
レオ「偵察て〜隠れながら探る事だよね?」
セリナ「偉いわね、レオ、正解よ」
ミランダ「だから……丘なのかい、サム!」
ジェイコブ「なるほど、確かに気づかれないのぅ」
ユリア「サム、分かったわ、心配なのね、騎士が」
サム「当たり前だ、好きで捕まるような者はいない」
ユリアは頷いて馬車の中へと移動する。そして杖を召喚して「風の精霊」を召喚する。
ユリア馬車から下りて北上の方角を人差し指で指す。ユリアは風の精霊に命令をする。
「お願いがあるの、あそこに街があるの」
「言わなくても分かるよ〜偵察ね、ユリア♪」
「頼むわね、騎士が居たら数もお願いね」
「任せておいて〜♪行ってくるよー!!」
こうして6人は風の精霊を見送るのであった。
風の精霊は空高く飛んで「ピュー!!」と飛んでいくのである。
サム「大丈夫なんだろうなぁ……不安しかないぞ」
ミランダ「まぁ……暴風も止められなかったしね」
セリナ「風の精霊様、どうか、ご無事で……」
レオ「僕たちは待つだけなんだね!」
ジェイコブ「うむ!ここなら見通しがよいのぅ!」
ユリア「契約の精霊はね!主に似るから大丈夫よ!」
一同「今……何て言うたぁ!!」
次回、第125話。風の精霊VSヨハネ騎士団