第102話。11日目の朝食は…。風の精霊さ〜ん!!
前回までの話では、早朝を迎えユリアは起きる。5人はユリアが起きるまで結界の展開の解除を待っていた。
ユリアは結界を解除すると……。
ユリアたちは野宿で川沿いで結界を展開していた。外は暴風でもの凄い風が荒れていた。時刻は午前8時になろうとしていた。
5人はユリアに風の精霊を召喚するように頼んだ。
ユリアは杖を召喚して風の精霊を呼び出す。風の精霊が華麗に飛びながらクルクル回る。
風の精霊「じゃ〜ん♪皆のアイドルだよ〜♪」
サム「みんなの?あいどる……なんだ、それは?」
ミランダ「風の妖精は、たまに変な事を言うねぇ」
レオ「僕は知ってるよ!勇者様の国の偉い人!」
セリナ「まぁ?国王の名前なのかしら?」
ユリアは大笑いするのであった「ぷっ、違うわよ〜あ〜おかしい〜」
風の精霊はほっぺを膨らませる「むぅー笑った!」
ジェイコブ「よくは分からんがのぅ〜本題を……」
ユリア「そうね、風の精霊よ、あの暴風を止めよ!」
風の精霊「あー!今、結界を展開してるのね♪」
「私に〜任せなさい♪この風の力で暴風など!」
サム「何か……心配だな……大丈夫なのか!?」
セリナ「サム、精霊なのですよ?言ってたでしょ」
ジェイコブ「うむ!妖精とは本来、神々じゃからな」
ミランダ「まぁ〜期待して待てばいいのさぁ」
風の精霊「ユリア!結界を解除しなさい♪」
ユリア「本当に大丈夫なんでしょうね?」
風の精霊「ふふ〜ん♪ま・か・せ・なさい♪」
ユリアは「一応」結界の範囲を馬車と6人に絞り込む。風の精霊だけを外に向けさせた……。
ビュー!!ゴロ〜ゴロ〜!!ビューゴロゴロ!
ビュー!ゴロゴロ〜ビューゴロゴロゴロ……。
「ち……ょ……と……ま……て……!た……すけてー!」
風の精霊は今にもぶっ飛びそうであった。頑張って踏ん張る……踏ん張ってるのだ!
だが次の瞬間、風の精霊は結界の外側にびっしりと、まるで叩きつけられたかのように張り付けになる。
ユリア「ちょ!もの凄い〜負けてるじゃない!」
レオ「風の精霊さ〜ん!!だ、大丈夫〜!」
サム「おぃ……これ、普通に駄目な光景だろ?」
セリナ「きゃ――!!風の精霊様〜!!」
ミランダ「ん〜こりゃ、もう無理だろうねぇ」
ジェイコブ「風の妖精でも無理じゃたか……」
「む……これ……ムリムリムリムリムリムリムリムリ!」
「あ……もう……だ……め……また……明……日……ね」
風の精霊は微笑みながら明後日の方へと飛ばされる。小さいゆえに一瞬で姿が見えなくる。
一同「…………………………」
ユリア「ねぇ?ち、朝食にしない!?」
レオ「えっ?あっ!う、うん!お腹空いたかな!」
サム「そ、そうだな!朝食にして止むまで待とう」
セリナ「わ、私は!お皿の用意とか致しますね!」
ミランダ「どうしたんだい?そわそわして!?」
こうして暴風の中、結界の中で11日目の朝食を摂る事にした。ユリアたちであった。
次回、103話。暴風が止んだので出発します。