idea note 6
近年、主人公が異世界へ転生するという話が多く有ります。
それは構わないのですが、転生する前に主人公が重病だったり、事件や事故に巻き込まれて命を落とすとか、そう言う話が多いような気がします。
私としてはそこまで痛い思いをしなくても良いじゃ無いか、その様に思ってします。しかし、異世界へ転生した後は大活躍するわけですからその代償として痛い思いをしているのか、その様にも考えています。
最近、私は不眠症で就寝前にお薬を飲んでいます。お薬の副作用か何かわかりませんが、結構夢を見るんですよ。起床した時点で内容はすっかり抜け落ちているのですが、起きると何故かドッと疲れていることがあって「今から寝かせてくれ!」と思う時があります。
そこで気が付いたんですよ。現実世界で亡くなってから異世界へ転生するのでは無く、眠っている間だけ異世界へ行っているとか、そう言う異世界を扱った作品があっても良いのでは無いか、と。
主人公が異世界へ行くきっかけとなるのはお薬でも良いでしょうし、異世界の魔術師か何かが術で主人公を異世界へ引きずり込むとか、そう言う設定でどうだろうか。
いずれにしても寝ている時だけ主人公は異世界へ行って活躍している。しかし、その身体自体は現実世界にあって一見したところ、普通に眠っているわけです。
朝が来て主人公が目を覚ますとしっかり寝ているはずなのに疲れている。
主人公が十代の中学生、高校生、もしくは大学生ならば夏休み期間中の就寝中だけ異世界へ行く設定も良いと思います。
主人公が社会人であった場合、仕事に集中できないとか、無断欠勤してしまい、最後には上司が自宅へ来て自室で倒れているのを発見されるという設定があっても良いかもしれません。病院へ搬送されて検査しても「ただ眠っているだけ」と医師に診断されるだけで心が異世界へ行っているとは誰にもわからない。
主人公が大学生で独り暮らしをしていた場合、部活やサークル、ゼミの仲間が心配してアパートへ訪ねてくるかもしれない。
中学生、高校生、大学生、社会人でも家族と暮らしていた場合、家族が心配して病院へ連れて行くが、やはり「単に眠っているだけ」と診断されて困惑する。しかし、主人公本人は寝ている間に自分の心が異世界へ行っている記憶が全く無く、内容は覚えていないけど非道い夢を見ているぐらいの意識である。
夏休みが終わる頃に全てが解決して主人公は正常な日々を取り戻すのか。
それとも睡眠時間が徐々に長くなっていって二十四時間三百六十五日、原因不明のまま眠り続けると言う物語の結末を迎えるのか。
個人的には主人公の心とか、意識みたいな物が異世界へ行ったまま戻ってこない、異世界の人達に引き留められて現実世界へ戻ってこない方が面白いとも思ってしまいます。しかし、主人公が事件や事故、病気で命を落とすこととなんら変わりが無くなってしまいます。
主人公が無事に現実世界へ帰還してくる結末の方が明るくて楽しめるでしょうか?