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City•Zero  作者: 綺羅
序章
1/1

プロローグ

セルティア国、カグナス自治区ー10のシティから成り立つ自治区。シティ・ワン〜シティ・ナインと、シティが作られた順番がそのまま名前になっている。

 十番目に作られたのは地下都市ーシティ・ゼロ。

 シティ・ゼロの住民は2つのタイプに分けられる。

 1つは地上のシティから落とされた犯罪者。

 もう1つはシティ・ゼロで生まれ育った…シティ・ゼロしか知らない者。

 犯罪者を受け入れているためか、それとも日の光が届かないためか……

 シティ・ゼロは荒廃し、無法都市となった。


 シティ・ゼロは大きく4つのブロックに分けられる。

 Aブロックは、地上に通じるエレベーターのあるブロック。厳重に管理された、犯罪者が送られて来るだけの場所。

 BブロックとCブロックは比較的安全で、衣食住に必要な生産業は主にこの2つのブロックで行われている。

 Dブロックは最も治安が悪いが、独自のルールや自警組織がそれなりの治安を維持している。


 ーDブロック、酒場ー

 薄暗い照明、あまり綺麗とは言えない内装の酒場で、何人かの客が酒を飲んでいる。まだ早い時間だと言うのに、すでに酩酊している者もいた。

 そんな中で遅めの昼食をとる2人の青年。

 1人は肩までのびたウェーブのかかったブルネットの髪を無造作に束ねた、青い眼の青年ーアラス・ウィンディア。肌が白く、左頬にある黒いあざが目立つ。紺のズボンの腰にはホルスター、キャメル色の上着には古ぼけたピンバッジ、右手には焦茶色のフィンガーレスグローブ。

 もう1人は短めの黒髪ストレート、榛色の瞳の青年ータート・タットラム。黒地のズボンと同じ生地の上着、テーブルの上にあるグローブも黒。

「アラス、タート。お前らもやんね?」

 2人が食事を終わらせたのを待っていたかのように、客の1人が手にしたカードをヒラヒラさせながら聞いてくる。

「ああ、やろうか」

「俺は、いいよ。見学させてもらう」

 アラスが席を移動し、配られたカードを手にする。

 金がかけられカードチェンジが行われる様子を、タートはコーヒー片手に見学。

「タートはやらないの?」

「遠慮しておくよ、アラスみたいに勝負事に強くはないからね」

 顔見知りの女が声をかけてきたのに答える。アラスの側にも数人の女がいて、勝負を見守っていた。

 しばらく、遊戯に興じ……。

「……アラス、時間だ」

「解った」

「もう行くのか?」

「ああ、仕事だ」

 勝負の相手に答え、2人は揃って酒場を後にした。


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