ジャミング
いつもより
すこし
いきぐるしいまちで
隕石のふる妄想をしている
かんたんに
ひとを殺せるフィクションで
こころをジャミングする
ひとが
星をゆびさしたら
それは落ちてくるってことですよ
まちのヴェールをつらぬいて
呪詛に似て さよならが
もうすこし
あっというまになるといいな
ほんのいっしゅんで
わたしのすべて
吹き飛んじゃえばいいのに、って
フィクションのいきづまり
たくさんのひとが
星に破滅をねがったら
そんなこころをジャミングしよう
切断されるひととひととが
おねがいごとをうやむやにして
愛するひとに手を振って
ふとんで眠る空想をして
そのとき きっと
さよならは
なによりすてきな呪詛になるから、
(そんなふうで
うろんな目にうつる夏の月よ)
さよならを唱える
星に