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生徒会会計の憂鬱な日々  作者: とみお
春、崩壊した日常に希望はあるか
17/106

駿河勇助の真実*駿河視点




どうして、俺が会計に名前を教えたかなんて。

自分でも分からなかった。


ただ、知っているのか気になって、知らなかったから、知って欲しかった。


 

「ーー最初から、って言ったら?」


「若狭光が来て、生徒会の仕事が進まなくなった頃からずっと――」



あの時の会計のーー甲斐先輩の瞳が俺の頭に焼き付いて離れない。


真っ直ぐで、見透かすようで、真剣で、それでもどこか悲しげで、燃えるようで。

色々な感情が混ざり合っている瞳だった。


本当のことを言っているんだ、って一瞬でも思ってしまう位、俺はそれに囚われる。


でも、光は甲斐先輩が仕事をしてないって言っていた。

好きな奴を疑いたくなんてない。


(でも俺は知ってる)


光は正しいんだから。


(光は生徒会室で生徒会メンバーと遊んでるだけだって)


俺の光。真っ直ぐで、人を疑うことを知らない。


様々な人を惹き付ける光。


(真っ直ぐ過ぎて周りを見ていないって)



やめろ!やめろやめろ!

俺の好きな奴を否定しないでくれ!



「――って言ったら君は信じるわけぇ?」



あ。


彼は否定しなかったんだ。

甲斐先輩は、光を否定なんてしなかったんだ。


ーー俺の為に?誰の為に?


分からない。あの人の事が全く分からない。


でも、知りたい。


そう思う俺がいるのはーー紛れもない事実。



好きなのは光。


だけど、知りたいと俺が思うのはーー甲斐先輩なんだ。




駿河side......end



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