Q,誰もいない喫茶店の私が何者か答えなさい。
歩き疲れた私は、ふと目に入った名前も知らない古びた喫茶店に入った。
そしてすぐに違和感を覚えた。
「誰もいないのか?」
店内の明かりはついている。
換気扇も回っている。
お洒落なクラシック音楽も流れている。
だけど誰もいない。
客も、店主も、そして私も。
ここには誰もいない。
古びた内観の店内には一人っ子一人見当たらない。
この場所の何処にも、観測者がいない。
それなのに私は「ここに誰もいない」と結論付けた。
ーーさて、私は何者だ?