12円ぽっちの幸せ
一本のビールの泡を
僕は口にして うなずく
今夜は半月の夜だ
大好きなあの娘も見ているだろう
いつもは揺れない心
今日は揺れて定まらない
積み上げたコインを撮って
好きな友達に送るよ
こんこんと降り積もる雪
一人だけど それでも良くて
蛇口からこぼれる
水の雫の音が
ポツリ
ささやかなクリスマス
それでも 灯るキャンドル
待ちわびたこの日
あの娘と離れ離れでも
あの娘の心 それが
僕にあるのならかまわない
12円分の喜びを
僕は噛みしめたままで
3枚の硬貨が伝える
幸せを 感じて
あの娘を信じてしまった
それはいいことかわからない そう
一切れのケーキ
ほおばり ビールを一口
窓に映る半月
今年はやけにキレイだ
世の中 世間も
今夜は夢を見ているだろう
甘いささやきや言葉
どれだけ交わされてるだろう
ただ僕はコインを 積み上げ
風変りな友に送る
今夜のビールは美味しい
きっとあの娘も