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ブクマ向上委員会

PVが全く伸びない人向け「あらすじ」の書き方

作者: でもん

 「あらすじ」の書き方って難しいですよね。

 特に初めて作品をアップした時には、ついついプロローグを飾ってしまいたくなります。


 という事で、こんな「あらすじ」はダメだ!


 という私なりの考えをまとめてみました。ただ、私自身、連載中の作品がやっと60を超えてきたという底辺っぷりなので、こんな事を書く立場では無い事は重々承知なのですが……それでも、これから書く人、ブクマが伸びない人の参考になれば、幸いです。


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① 余計な情報は書かない


 「あらすじ」は限られた文字数、限られたチャンスで読者の人に自分の作品を紹介する場所です。例えば、「あらすじ」の書き出しをこんな風にして書いてみたら、皆さんは読んでみたいと感じますか?


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この世界を作った創造神『孫神』達が、彼らが作りし新しい箱庭世界<<マゴガミンワールド>>。そこへ現代日本で生活していた中年タナカとその家族は強制的に移住させられた。

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 ありがちな出だしだと思います。

 このあと、ツラツラと世界観の説明や、面倒くさい固有名詞がオンパレードの設定モノが待ち受けている気がしますよね。


 特に、世界観設定がしっかりしている作品の場合、作者としては、そこも面白いポイントの一つだと思ってしまっているので、ついつい過剰に説明したくなるものです。でも、「あらすじ」で作者が読者に伝えたい事、読者に伝える必要がある事は、たった一つなのです。ですので、情報としては

、このくらい簡素なもので十分です。


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タナカ家は異世界に移住させられた。

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 あらすじの段階で、世界観を細かく伝える必要はありません。また、固有名詞も最小限にすべきです。余計な事は書かないをスタートに、そこに『何を書くのか』を重点的に考える必要があります。


② 独りよがりにならない 


 作者は、本筋の先の展開まで把握しています。

 でも、読者は初めて皆さんの作品に訪れた人ばかりで、中身も知らないのです。先ほどの例を続けますと……


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タナカ家は異世界に移住させられた。

彼らはどうなってしまうのか!

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 「どうなってしまうのか!」……作者はこの先の展開を知っています。キャラクターも知っています。だからこそ、読者に期待させるつもりで書く一文です。でも、初めて「あらすじ」を読みに訪れた読者は、この段階では、まだそれほど作品に興味を持っていません。よって、この一文を読んで持つ感想は「知るか!」です。合コンで初めて会ったMob異性(普通の人)に、「私、何歳に見える?」と聞かれたようなものです。


 ですので、ちゃんと相手の興味を持つポイントを考え、ある程度作品の中身に触れる必要があります。


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タナカ家は異世界に移住させられた。

彼らはそこで王位継承の争いに巻き込まれました!

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 実際にこれで相手の興味を引くかどうかは、内容次第、相手次第とは言えますが、少なくとも「知るか!」から「へー」くらいには変わるはずです。


③ ターゲットを絞る


 ①で余計な情報を削ぎ、②で独りよがりから脱却という2つの対策で、読者を逃さない(ブラバされない)対策を行った上で、最後には読者を第1話へ導く対策が必要になります。


 ここで、改めてあらすじに肉付けをしていく事になります。


 さて、皆さんが書いている作品は読者のターゲットという事を考えていますか?

 読者は当然、年代、性別、職業など千差万別です。この様々な読者層に受け入れてもらう作品を書くというのは不可能です。テンプレと言われているように、「小説家になろう」の多くの読者に受ける傾向というのは確かにありますが、ここへアクセスする人が全員そうだという訳ではありません。


 そこで、改めて自身の作品が誰に向けて書いている作品なのか……というのを考えていく必要があります。そして、その誰かに興味を持ってもらう為のフレーズを、あらすじに盛り込んでいく必要があります。


 例えばハーレム好きの人を対象とする場合、


----------

タナカ家は異世界に移住させられた。

彼らはそこで王位継承の争いに巻き込まれました!

タナカは異世界でのハーレムを夢見て、王女とともに王位奪還を目指す!

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 と言った感じでキーワードを挟んでいきます。

(注)実際の私の作品にはハーレム要素はありません。


 勿論、肉付けとしてはこれで足りている訳ではありませんが、ターゲットに対し興味を持ってもらう「あらすじ」というのが、第1話へ読者を誘導するのに、非常に重要なポイントとなります。


④ 言い訳をしない


 最後のポイントですが、特に初投稿でやってしまいたくなる部分ですので、注意が必要です。


 あらすじは、時間を割いて自分の作品を読んでもらうための紹介文です。ですので、読者に作者の都合を押し付けるのは最悪です。例えば、ラーメン屋に入る時、入り口の看板に、


「初めてラーメン屋を開業します。少し自信はありませんが、頑張っていきます」


 ……と書いてあったら、皆さんはそのラーメン屋に入りますか?


 「初めての投稿」「自信はありませんが……」といった、作者の言い訳になるような事を、あらすじに書くのは止めましょう。読者は貴重な時間を割いて、読んでくれるお客様です。家族や友人相手ではなく、不特定多数に読んでもらいたいと思うのであれば、初投稿だろうが何だろうが、意識くらいはプロの作家のつもりで、書いていきましょう。


 つらつらと書きましたが、良いあらすじを書くには「読者としての視点を持つ」という事に尽きます。これは、あらすじ以外にも通じる言葉ですので、意識しておくだけで良作品の第一歩です。まずは自分自身が最初の読者となって、自分の作品を読み返す……これだけで、質が高まると思いますよ。


 

「タイトル」「あらすじ」が何故大切かを実験した結果をまとめた「悲話! 底辺作家が連載中の小説を1日で10連続投稿してみたら」も、合わせてご参考にしてください。


 他にも、こんなのも心がけた方がいい、ここは違うといったご意見があれば、教えて下さい。参考にさせていただきます!

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― 新着の感想 ―
[一言] いつも「あらすじ」に何を書いていいのか、分からなかったので、参考になります。 読者となるターゲットを意識する。 勉強になります。
[良い点] よくまとまってますね。 不慣れな人は『あらすじ』を作品紹介だと思って、ほんとうにあらすじを書いてしまうこともありますね。 [一言] 私は『あらすじ』の部分でオチとか小ネタを入れることもあ…
[良い点] タナカ家は異世界に移住させられた。 彼らはどうなってしまうのか! 「知るか!」 のコンボが無茶苦茶面白かった。 ( ̄∀ ̄) [一言] 参考になりました!
感想一覧
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