表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
もう一度  作者: ショコラ
7/8

エピローグ なずな

私は、忘れていたの。

あなたがずっと、そばにいてくれたことも――

誰かを想う気持ちが、こんなにもあたたかいということも。


あの欠片に書かれていたのは、

かつて私が書いた、名前のイニシャル。

おままごとでお茶を入れて、一緒に笑った、あの頃の小さなティーセット。

あなたの席には、いつもバラ模様のお皿とバラの刺繍が入ったナプキン。

私はそのお皿に小さな手で「N&T」と書いたんだ。


忘れていた記憶が、欠片からあふれるように戻ってきた。

最後にもう一度、あなたに会えてよかった。

そして今、あなたは私の大切な孫の小さな手の中にいる。


私はもう、この世界を離れるけれど、

この空のどこかで、静かに見守っているよ。

あなたと、あなたを大切にしてくれるあの子が、笑って過ごせるように。


ありがとう、トゥルル。

生まれてきてくれて、

ずっと一緒にいてくれて――本当にありがとう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ