生徒会の皆様と
初投稿から3日の朝、5話投稿時点でブックマークが40超えていました
初作品なので予想以上に読んでいただけて嬉しいです
まだ物語は続きますのでこれからもよろしくお願いします。
ユーリス第二王子の呼び出しを華麗に無視して一限目を開けた休みの時間にまずは生徒会長であるレオナード・ユディル・レインフォルト侯爵令息の元へ向かう。同じクラスなので移動時間が短くてありがたい。
私がレオナード会長の下へ近づけばそれに気づいた生徒会副会長のアッシュ様、会計のジョアンナ様も集まってくださった。
「重ねての報告とお詫びになってしまいますが一週間も私事で執務につくことが出来ず、お忙しい皆様の手を煩わせご迷惑をおかけしました。体調のほうも前と同様変わりなく過ごせるようになりましたので、休んでいた間の業務等引き継がせてくださいませ」
そう会長たちに告げて頭を下げればそれ以上の謝辞は必要ないとレオナード様が片手をあげて応えてくれた。
「いや、急な体調不良はだれしもあることだ。同じ責務を負う者同士遠慮は無用。……私たちも随分とヴィクトリア様には助けていただいているから、お互い様で構わない、だろう?」
他の二人も同意見だと会話の最後で傍に控える二人に振れば「もちろんです」と二人が頷いてくれた。
倒れる間際の私の醜態は言葉にしないよう気を使ってくださるようでありがたい。
私が抜けていた間は私の業務をジョアンナ様が引き受けてくれていたようで議事録を渡す際に口頭でも教えていただけるそうで、ジョアンナ様にも個別で礼を告げ頭を下げた。
そんなやり取りをしていればアッシュ様が腕を組み眉間に軽くしわを寄せながら唸るように告げていく。
「俺としては…もうしばらく休んでいても良かったのではとも思う。……登校再開した途端のあれではヴィクトリア様の気苦労を思うと言葉もない」
……あ、玄関での騒動。皆様の耳にも入っていましたか。
平民ではあるが国内、国外の王侯貴族と商いを広げる王国一のリンデン商会の跡取りでもあるアッシュ様は表情の付け方にメリハリがあるが決して不敬に感じないそつのなさは流石だと思う。そつのない苦虫を嚙み潰したような顔という珍しいものを拝見させていただけた。
「ああ、その件ですが、大丈夫ですわ。お世話係辞退いたしましたので」
両親、兄はもちろんのこと、休んでいる間にお父様が国王陛下に話をつけてくださった。お世話というか尻拭いも放棄してもいいと言質を取るだけでなく、王の印璽付きの書類を掲げて帰ってきたお父様の誇らしげなお顔が忘れられない。
あんな満面の笑み初めて見たわと、思わず思い出してしまったお父様の顔を必死に頭から押し出しながら、もう王子へ気をかけることをやめたことをにっこりとした笑みとともに伝えていく。
「最高学年になる前に王妃教育も前倒しで終えたいですしね。流石に並行してこなせる気がしませんし」
高位貴族として、平民を支えるものとして知識と見識を身に付けるためにある王立学園は卒業試験もかなり厳しい。卒業を許可されるまで何年もかかることもあるという。
卒業に向けてという良い口実もできたので王から渋る王妃へも説得してもらい承諾を得たのだ。
まあ王はユーリス王子が私に勉学のほとんどを押し付けている事実を知らないだろう。それを知っている王妃はそのことをずっと隠し続けていたので必死に渋り続けていたのだろうが、国一の忠臣であるお父様の圧に負けた王に押し切られたのだろうと推測は出来た。
……ただ、そのことが王子の朝の様子を見るに全く伝わっていない気がするので、もう少々付き合わないといけないのかもしれない。
次の授業の予鈴がなる中、席へ戻りながら私は小さな溜息を吐いたのだった。
読んでくださってありがとうございます。
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