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最弱無双の妖精乱舞 ~最強へと誘うフェアリーダンス~  作者: 式・シロノス
第3章「堕ちた紫炎の少女」
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第64話「紫炎少女の組織襲撃Ⅰ」

 時刻は深夜。

 周囲一帯の家々は電気が消え、明かりがあるのは道路や歩道にある街灯のみ。

 静寂の中、道を歩く二つの影。

 その影は未だに電気がついているとある建物の前で止まった。


 建物の中にいる人物達の会話が薄く聞こえてきている。

 耳をすませばギリギリ聞こえる程度の声だが聞こえてくる内容はこうだ。


「最近うちの組の下っ端連中が何者かに処理されているみたいだな」

「へい、ですが潰されているのは所詮木っ端、うちらの事を何一つ理解していない只の替えの利く消耗品。気にする必要は何もありません」

「だろうな。だが、気になるのは…。誰が、何の目的でこれを行っているのかだ」

「気になるようなら調べますかい?」

「いや、いい。どうせ気にする必要もない雑魚が調子に乗っているだけだ」


 その会話を聞きながら、影は一人扉の前に立つ。

 そして……扉が吹き飛んだ。


「何だ!?」

「カチコミだ! お前ら構えろ!」


 武装した男たちが立ち入ってきた謎の人物を取り囲む。

 上の階からも音が聞こえてきている為、すぐに後ろも塞がれるだろう。

 すぐに気を取り直したここのトップに立っていると思われる人物が問う。


「さて、聞かせてもらおうか。たった一人ここに乗り込んで来たお前さんは何者だ?」

「……」

「答える気はない…か。ならば、名もなき愚かな存在としてここで消えよ」


 フードを被った侵入者に一斉に襲い掛かる男達。

 襲い掛かるそれらを一瞥してフードの人物…シャルティアはその手に魔法剣を顕現させると攻撃を全て一撃で一蹴した。

 吹き飛んで壁に叩きつけられた者、窓から落ちて行く者、奥にあった扉をぶち破っていく者。

 それが一瞬のうちに目の前で起きた事を理解できず、立ち尽くす。


「な、何だ…何が起きて?」

「お前本当に何者だ!?」


 先程の攻撃でフードが取れ、その顔が晒されたシャルティアを見て、周囲の男たちは更に固まる。


「お、女…だと。こんな事が女にしかも、まだまだガキが…やったって言うのか?」

「この程度? 存外大した事無いのね? 貴方達」

「なめるなよガキが!! 俺らに喧嘩売った事。その華奢な体に徹底的に教え込んでやるよ!」


 更に襲い掛かってくる男達にくわえ、拳銃の弾丸まで迫ってくるがシャルティアは何も脅威を感じていない。


(この程度ならカナリアを呼ぶ必要もなさそう。それにここは外れかな。召喚士がいないみたいだし、さっさと終わらせちゃおう)


 迫りくる攻撃を全て対処しながらシャルティアは飛び上がり、此処の長と思われる人物に襲い掛かるのだった。

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