第5話「最強の一角 猫又」
さぁ~どんどん関係無い話で間をつないでいくぞ~
そして前回から続いてスキルの紹介していきます。
フェアリーオブガーデンはカナリアの最後の切り札になります。
リーシア先生と別れ、教室を目指して歩く、三人とカナリア。
その途中、シャルティアにとって一番合いたくない人物とばったりと遭遇してしまう。
「げ…」
「おやおや~? これはこれは…才能が無い最弱のサモナーのシャルティアさんではないですか~?」
「相変わらず、嫌味なやつね…キルガッツさん」
キルガッツと呼ばれた男はいやらしい、嫌悪感を感じさせる笑顔を浮かべながら、罵倒の言葉など気にせず、シャルティアに話しかけ続ける。
「私はこれでも貴女の事を心配しているのですよ? 貴女にはいまだに契約獣や契約者はいない、だからいい加減、うちに来てくださいよ。貴女を一人前にしてあげますから…」
「絶対に嫌! 誰がアンタなんかの元に行くものですか! それに私はもうこの子と契約したんだから!」
「…何だと?」
キルガッツの目線がシャルティアの肩に座っている妖精のカナリアに向く。
「何かと思えば、妖精族ではないですか。最弱種族と契約するなど…最弱同士気が合うのですね?」
「ふん、今に見てなさい! 私はこの子と上を目指すわ!」
「ふふふ、ならばその時を楽しみにしておきますね。…それと、いつでも私の元に来ても大丈夫ですからね」
それでは、と言いキルガッツは去っていった。
悔しそうにしているシャルティアを余所にカナリアはキルガッツの傍にずっといた黒猫が気になっていた。
誰もそのことを気にしていなかったが…
(あの黒猫…ただならない気配をずっと感じていた。しかも私を見たな。一応抵抗しておいたからステータスは見られなかったはずだが…)
そんなことを思っていると答えがシャルティア達の会話から出てきた。
「何であんな奴が猫又と結びつきが出来たの!」
「猫又はこの国の最強格の一つだ。それがなぜあんな奴に…」
(猫又? 少し脳内知識から引っ張ってみるか…)
カナリアの中に入れられた知識から猫又の情報を引き出す。
(ふむ、猫又はこの国の四大召喚獣の一角で、四大獣は全て人型になることが出来る。そしてステータスは平均AもしくはSクラスで、ステータスの一個は確実にEXクラスだという……あれ、私よりも強いし、十分チートだな?……うん? なら何でさっきは相手の鑑定眼を私は抵抗出来たんだ?)
(…………)
(ま、気にしなくてもいいか!)
考え事からシャルティア達に意識を戻すがまだキルガッツの罵倒タイムは続いていた。
(あはは…これは教室につくまで続きそうだな…)
カナリアはまた意識をシャルティア達から離し、窓越しから空を見る。
(さ、いつかは…いや、ますたーの態度を見る限り必ずあの黒猫と戦うことになる。そうなったときまでに戦いに慣れておかないとね…)
そんなことを思いながら、カナリアはシャルティアの肩でそっと目を閉じ、いまだ続くシャルティア達の罵倒を黙って聞くことにした。
次回はやっと教室に入って少し会話をして、序章を終わらせていきましょう。
次の章は…まぁ、楽しみにしておいてくださいませ…(なんも考えてない)