第55話「進化への道? 戦闘編休憩その三」
街中を歩くウェアに付いていくシャルティアとカナリア。
そして続くヒヨ達。
「ねぇ、何処に向かってるのよ? そろそろ教えてくれたっていいじゃないの?」
「さっきから言ってるだろ? お前のような強者が集まる場所だって」
「でもそんなところ、私は聞いたことないんだけど?」
「ヒヨさんが知らないのも無理ないかもね~。だってあそこは」
「非公式、ハッキリ言ってしまえば社会的には認められてない場所だからな」
「そんな場所があるの?」
「ああ、そしてそこには訳アリの沢山強者がいる…楽しめるはずだ」
「訳アリ…ね。そこの場所を知っているってことは、貴方達も…」
「そこは突っ込まないでくれると嬉しいかな~」
「でも本当に強い人がいるから気を付けてね。あそこは非公式、ルールなんてものは存在しないから」
「公式ルール無視の真剣勝負という名の殺し合い場でもある」
「死んでも文句はない、死人に口なし、相手に責任はない。本当に何でもありのルール。勝てれば良しのタイマン勝負」
「………」
「どうした? 怖くなったか」
「ふ、ふふ、うふふ」
「お、おい?」
「あはははは!! 良いじゃない! 怖い? むしろとても楽しみになってきたわ。前々から思っていたの真に強くなるには命を懸けた戦いに身を賭し、傷つき、血を流し、自身の信念をかけた戦いこそ一番成長できるものよ!」
「――?」(ますたー?)
「そこまで言うなら、さあ着いたぜ。ここがその地獄への入り口さ」
ウェアが指さす先、そこだけ何故か薄暗く、周囲から明らかに見れば明らかに目立つ場所にあるはずなのに周りを歩く人たちは気にしている様子はない。
「結界よ。認識阻害のね。皆が意識できているのは私達がいるからよ」
「それよりも~。ようこそ、ルール無用、仁義なしの殺し合い場…パラノイアへ! 私達は貴女を歓迎するわ」
レモンが先程とは違い語尾を伸ばすことなく真面目な口調で歓迎の言葉を話す。
その目に映る先、シャルティアの顔は笑みを浮かべていた。
カナリアはその笑顔を見て一つの不安を感じていた。
何故なら、シャルティアの笑み、それに狂気の色が混じっているように見えているからである。
「――!」(強くなりたいと願うからこその狂気、大丈夫なのかな…ますたー…)




