第40話「キャロラインとココロアとの再戦です? その三」
近接戦による攻防が行われているがその様子をココロアは遠くから援護魔法をかけながら見ている。
「試合の熱気にやられてキャロちゃんは何をしているのかしら? あんな至近距離から遠距離用の魔法放って隙が大きいせいでティアが攻めに行けてないじゃない」
ココロア自身は戦闘能力はないためにあの乱戦に混ざりに行くつもりは一切ないが…。
「ただ援護魔法を使って見てるだけってのも味気ないのよね…。私も攻撃手段くらい持ってた方が良いかしら?」
「そんなにお望みなら私が相手しようか?」
「!?」
真隣から声をかけられココロアは驚きながら視線を右に向けてその後下に僅かにずらす。
「ジーナ…」
「は~い♪ ジーナさんですよ~?」
「貴女そんなキャラじゃないでしょ」
「良いじゃない。キャラ替えしたい時ぐらい私にだってあるわ」
「えぇ…」
「それより暇なんでしょ? 私が手伝ってあげるわ」
「私は…」
「戦う技術が無い…なんて言わないでしょうね? 貴女を見ればわかるわ。槍を使った戦いに心得があるでしょう? 『錬成』」
ジーナが挙げていた手を地面におろすとそこから魔法陣が広がり、一本の槍が出てきた。
「ほら」
「ん…」
ジーナが作り出した槍を口に銜え、ココロアに投げて渡す。
槍を受け取ったココロアは少し槍を見つめた後、覚悟を決めたのか目を一回閉じた後、目を開き、槍をジーナに向けて構える。
「そうその意気よ。さて、私も槍使い相手に本来の姿のまま相手にするのも面倒なのよね。『人化』」
ジーナの足元に魔法陣が出現しそのままジーナを包みこむように上に上がっていく。
猫の姿が完全に包まれ、上がっていく魔法陣の下から徐々に足が現れ、次に胴体、手、首と身体が作られ、最後に顔と長くなびく黒髪が出現する。
「これが四大召喚獣の一角猫又ジーナの人化。四大召喚獣は全員人になれると聞いたことがあるけれど…」
「私達があまり人になるメリットはないからならないのだけど…今回は特別よ?」
「ええ、ありがとうございます」
「それじゃあ。やりましょうか」
ジーナがもう一度錬成を発動して槍を作り出すとココロアに向かってゆらりと構える。
ココロアも油断せずに槍を構えジーナを見据える。
此処からもう一組の戦いが始まった。




