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最弱無双の妖精乱舞 ~最強へと誘うフェアリーダンス~  作者: 式・シロノス
第二章「最強目指して特訓特訓!」
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第35話「戦闘開始です? その参」

「急に現れて、何がしたいのかしら貴女は?」

「さっきも言わなかったっけ? 面白そうだからって…ここからは弟の代わりに私が相手になるわ」

「そう…カナリア」

「――?」(何~ますたー?)


 シャルティアに呼ばれたカナリアは近くまでふわふわと飛んでいき、定位置の肩の近くで止まる。

 そのカナリアを見つめるユーゴのお姉ちゃん。


「あの子がさっきまでユーゴの相棒を可愛がってくれていた妖精族…近くで見てハッキリと分かる。何この気配……桁が違う」

「カナリア戦う相手が変わったわ。まだやれる?」

「――!」(当然!)


 元気よく頷いたカナリアを見て、シャルティアも笑みを浮かべると再び手に魔力を込めて構える。

 カナリアもシャルティアの傍で片手で魔法陣を展開して、もう片手には魔法剣を握っている。


「面白そうだと思って乱入してみたけど、ここまでなんて…ね。でも、だからこそ楽しめるってものよ! 来て、フドウ!」


 ユーゴのお姉ちゃんの隣に召喚陣が出現し、そこから如何にもって感じのゴーレムが出てきた。

 ユーゴのお姉ちゃんも魔道具を取り出し、ゴーレム…フドウの隣で構えるとフドウも重厚感がある動きで拳を構え、こちらを見据える。


「私の名はユルリ! いざ、尋常に勝負!」

「カナリア…体格差が違いすぎるけど、あのゴーレムやれる?」

「――!」(見た目通りに動きが鈍いのなら…)

「行きなさいフドウ! 貴方の力を見せてやりなさい」

「-----!!!」

「お願いカナリア!」

「――!」(来いよデカブツ! お前の攻撃全部受け止めてやるよ!)


 フドウが近づいてきたカナリアに向けてパンチを繰り出した。

 カナリアは自分の体より何倍もあるそのパンチを事前に用意していた魔法剣と魔法陣で受け止めるとそのまま勢いよくはじき返す。

 フドウは押し返されて後ろに二、三歩下がる。

 その動きは遅く、体制を直すころにはカナリアに背後を取られていた。


「――!」(やっぱり、動きは随分と鈍いみたいだね!)


 背後を取ったカナリアは両手に魔法剣を握ると無防備な背中に何回か高速で斬り付け、最後に爆発魔法で吹っ飛ばす…が。


「――!?」(思ってた以上に硬すぎる!?)


 斬りつけた時の感触といい、爆発魔法を至近距離で受けたにも関わらずフドウの重厚な体には切り傷はなく表面が少し焦げた程度しかダメージは入っていなかった。

 何事もなかったかのようにフドウはカナリアを直接狙わずそのまま腕を縦にして回転し始める。

 高速で回転することによって竜巻が発生して、空中にいる踏ん張っていたカナリアは耐えきれずに壁まで吹っ飛ばされて壁に激突した。


「――!」(グッ!?)


 壁に勢いよく当たってしまった為に口から噴き出してきた血を吐きながらも追撃を警戒して視線をフドウから離さないカナリア。

 フドウは作り出した竜巻をカナリアに向けて放った。

 ただの竜巻だけならカナリアの脅威ではない為、カナリアは竜巻に向けて風魔法を放ち相殺。


「……」(さて、此処からどうしようか…物理は効果がない。魔法も効きが薄い。頭もさして悪くはなさそうだし、下手に攻撃を受けると体格差的に一発でやられる可能性がある)


 カナリアは考える…どうすればいいのか。自分が持っている知識を持ってゴーレムの弱点を探す。

 そうしている間にも着々とフドウは迫ってきている。


「……!」(試してみる価値はあるか)


 ある方法を思いついたカナリア。

 その為にはもう一度相手の懐に潜り込まなければいけない。

 カナリアは壁際からフドウに向けて加速して接近。


「-------!!」

「遅い!」


 真下にカナリアがいたと思えば、姿を消し、フドウの頭の上にカナリアが移動するとフドウの頭に手を乗せ、魔法を発動する。


「――!」(インフェルノ!)


 頭と足元の魔法陣から青い炎がフドウを包むが何事が無かったかのようにフドウは動く。

 周りを見渡したフドウだがカナリアはすでにまた姿を消している。

 そしてフドウの真後ろに再びカナリアはいた。

 カナリアはフドウの背中に手を置き、もう一度魔法を発動する。


「――!」(アイシクルブレイク!)


 今度はフドウの体は凍り付く。

 凍り付いたフドウの体に向けて魔法剣を突き立てる。

 先程と同じくフドウの体に突き刺さらず弾かれると見ている人たちは思ったが…突き立てた魔法剣がフドウの体にヒビを入れた。


「-----!!?」

「――!」(これで…終わりだ―!)


 もう一つの魔法剣でヒビが入った所に一撃を入れる。

 叩き込まれた魔法剣から全体にヒビが入っていき、最終的にはフドウは粒子となって消えていった。


「……」(金属疲労…だったかな。急激に熱して時間を置くことなく急激に冷やしてしまえば、刃を通さないほどの硬さの金属なら壊せる…成功してよかった)


 突き刺した魔法剣を降ろしたカナリアはマスターの方を向き、試合の結果を見届けることにした。

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