第12話「VS風紀委員長 如月芳香」
明けましておめでとうございます!
今年もこの駄作小説と駄目作者をよろしくお願いします!
悟った顔をしているカナリアを幸せそうに抱いて歩く如月先輩。
何故カナリアが悟った顔をしているのかは…如月先輩がカナリアを胸前に抱いているから。
……理由は察してやってほしい。まぁ、一言で言ってしまえば胸囲の格差社会は怖いね!
そんなこんなで模擬練習場にたどり着いた一行。
「如月先輩そろそろカナリアを離してほしいんですが…」
「むぅ…もう少しだけお願いできませんか?」
「いや、そろそろ先輩の子も呼んであげないと拗ねちゃいますよ?」
「…それもそうですね。名残惜しいですが、あの子に拗ねられるのも面倒です。一度拗ね始めると長いんですよね」
「後でまた抱かせてあげますから、今は先輩の子を呼んであげてください」
「……!!」(やっと解放された!)
「おいで、ユーライ!」
カナリアが如月先輩から解放されてシャルティアの肩に戻ったとき、如月先輩は自身と契約した存在を呼び出していた。
召喚陣から現れたのは綺麗な白色をした馬…シャイニーホースである。
ユニコーンによく似た種族だが、角がなくユニコーンが使える回復魔法も使えない代わりにユニコーンより光属性の攻撃魔法に特化した馬だ。
ただ、性質はユニコーンとあまり変わらないという難点はあるが…つまり、処女の女性好きである…ユニコーンみたいに処女以外は背に乗せないという事は無いけど。
「これが先輩の契約獣。シャイニーホース…やっぱり綺麗ですね」
「そうでしょう。それでは準備もできたことですし、始めましょうか」
「はい!」
シャルと如月先輩が練習場の真ん中で向かい合って立つ。
「それでは行きますよユーライ。油断せずに先輩としての実力を見せてあげましょう」
「ブルヒィィン!」
気合の入ったユーライ背に乗り、腰に下げている魔術回路が内蔵された騎士剣を抜いた如月先輩。
「相手は如月先輩。私達も油断せず行くよ!」
「――!!」(任せろますたー!)
「では、審判は俺が勤めよう」
ユウが二人の中央に立ち、手を垂直に上げ「それでは、試合開始ー!!」と手を振り下ろして試合開始を告げて、その場から離脱する。
「詠唱省略! 炎の弾丸!」
(詠唱省略! 炎の弾丸!)
シャルとカナリアが同時に魔法を放った。
それをユーライに騎乗した如月先輩は軽々と回避して機動力を生かしてシャルティアに急接近すると剣に雷を纏わせて切りかかってきた。
その如月先輩の剣をカナリアが雷属性と相性の良い属性で逸らす。
が、そのカナリアをユーライが光属性の魔法で追撃して、カナリアを吹っ飛ばした。
「カナリア!!」
「相棒を心配している場合!」
「クッ!」
吹っ飛ばされたカナリアの方に視線を向けたシャルティアに如月先輩の剣が迫り、シャルティアはその攻撃を防ぐので精一杯。
(詠唱省略! 氷の槍!)
「おっと!」
「ありがとカナリア! 詠唱省略! 星屑の鳥達!」
吹っ飛ばされた先でカナリアは氷槍を放ち、如月先輩をシャルティアから距離を取らせて隙をシャルティアが魔法を放つ。
光り輝く鳥の形をした魔法がいくつも如月先輩に向かって飛んでいくが、ユーライがそのすべてを結界で防ぐ。
「やっぱり光属性の魔法は効かないか…でも距離は取れたし、カナリアも戻ってこれた。これからどう攻める…?」
シャルティアがどう攻めるか迷いながらも適当に魔法を放って如月先輩を近づけないように牽制しているがユーライの機動力を生かしてそのこと如くを避け、如月先輩は着々と距離を詰めてきている。
「(考えている時間はないか…)カナリア! 賭けだけど、二手に分かれて挟み込むよ!」
「――!!」(了解!)
迫ってきた如月先輩の剣を左右に分かれて回避。
「ん…左右に分かれましたか。ユーライ、気を付けて」
「ヒヒン」
「(詠唱省略! 闇の波動!)」
「左右から闇属性の魔法か。考えたね…けど甘いですよ! ユーライ! 光の爆発!」
「ヒヒーン!」
ユーライが光の魔法を放ち、二人の魔法をかき消すと光が周囲を包みこみ、シャルとカナリアは何も見えなくなってしまった。
(しまった。先輩の姿が見えない!?)
光が晴れると即座にシャルティアは如月先輩とユーライを探すが…。
(嘘!? 先輩がいない!?)
ユーライを見つけたがその背に如月先輩はいなかった。
「一体何処に!?」
そう言った途端、シャルティアに影がかかる。
「貰った!」
「上から!?」
如月先輩の剣がシャルティアを捉える。
そのままシャルティアは倒れ伏してしまった。
「――!!」(ますたー!!)
「それまで! 勝者如月芳香!」
気を失ったシャルティアにカナリアが駆け寄り、ユウは決着がついたので勝者の名を告げるのだった。
次回は反省会!
負けてしまったシャルティアとカナリアはどう思っているのか!