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魔法少女✙クロス  作者: 十津川 祥
2/2

第1魔法 マホウ×ショウジョ

この作品は、仮面之人様の「魔法少女クロスオーバー」を元とした二次(?)創作です。

許可を頂いて作らせてもらっていますが、仮面之人様が監修しているわけではないので、設定の相違、自己解釈が含まれる恐れがあります。

それでも良い方はどうぞ

俺は普通の高校生、黒栖 月斗。

今現在、

「だッ、誰か助けてくれぇぇぇーーッ!」

ワルアークというやつに追っかけられている。

なんでこうなった!?

そう言いたくなるが、そんなの聞いたところでこの状況を打破出来るとは思えない。

今はとにかく走る!それだけだ!

そう改めて決意して角を曲がった瞬間絶望した。

「い、行き止まり…」

まさに万事休す。ここから助かるなんてありえない。

そんな風に諦めてたところに一つの希望が舞い降りる。

「力が…欲しいか…」

「えっなになに!?いきなり」

いきなり俺の隣に丸くデフォルメされて天使の小さい羽が生えたネコのぬいぐるみみたいなやつがなんの脈絡もなく現れた。

「ねぇ、魔法少女になろう?契約しよう?君には適性があるポワよ」

「急に何だお前…てか魔法少女って言っても俺男なんだけど」

急に現れたマスコットの言っていることが理解できない。

だが目の前のマスコットは続けて言う。

「僕はポワル族のポワンヌ。君、黒栖 月斗を魔法少女にするためにここに来たんだ」

「ポワ…え?」

今俺の頭には「?」とかしか浮かんでいないがそれでもポワンヌと名乗ったぬいぐるみは続けて言う。

「君、このままだと死ぬポワよ?それに君が魔法少女になることで救われる命もあるんだポワ」

「でも俺男…」

「大丈夫大丈夫そもそも女の子じゃなくてヒーローっぽくなる可能性もあるポワ(実例はないけど)」

「でも…」

「大丈夫だよまずは1回だけおためしポワ。その後は君次第だけどポワ」

「うーん?」

「きっとみんな応援してくれるポワよ?なろう?魔法少女になりますって言うだけでもいいからポワ」

「ナ、ナリマス…」

ポワンヌの勢いのあるセールスのような勧め方に思考が追いつかなくて半ばカタコトになりながらなると言ってしまった。

若干自分の言動に後悔してると目の前にコンパクトのようなものが差し出される。

「これは?」

思わず受け取ってしまったが…なにこれ?

「これが変身アイテムのコンパクト、クロスパクトだポ…面倒だから普通に話すね。とりあえず持って」

「お、おう」

いや普通に話せるのかよ。なんだったんだよ今までの語尾。

「で、これでどうすんの?」

「掲げてクロスアップって言え」

いきなりフランク通り越して命令口調になったな。

「…言わないとダメか」

「死ぬよ」

進む速度がクソ遅かったのが幸いしたのかそうじゃないのか、このタイミングでワルアークが追いついて来てるのを視認した。

もう、これは変身するしかないだろうな…

「あぁもう!クロス★アーップ!!」

天にクロスパクトを掲げて叫ぶ。

その瞬間俺の身体が光に包まれる。

この上ない高揚感、湧き上がってくるハイテンション、全てが俺のためにあるかのように。

光が消え、周りが見えるようになった時、俺は俺の意思に反してポーズを決める。

「闇を照らす月の光!魔法少女✙クロス参上っ!」

辺りが静寂に包まれ、一泊置いてポワンヌに聞く。

「口と身体勝手に動いたんだけど」

「変身終了の合図だからこれから毎回やるよ」

「マジでえ゛っ」

そんなやりとりをしていたらワルアークの腕が飛んできた。しかも真横のポワンヌに。

ちょっと、洒落にならないんですけど?

間近で見たらクソ威力高いんですけど?

コンクリートえぐれてんですけど?

「あ………あ……」

思わずヘタレてしまう。

膝から崩れてペタンと地面に座ってしまい、あまつさえ失禁までしてしまった。

「むりむりむり戦えねぇよこんなの…」

「困るんだが?」

意外としぶとかったポワンヌ。傷跡がスイカみたいに見える…とかそんな冗談言ってられないよな。

「僕が死んでも君は死なんけど、君死んだら僕も死ぬんやけど」

「……しゅまん…」

割とマジで悪いと思ってるけど腰が抜けるってこういう感じなんだな。

そのままの状態で立ち上がれないんですけど。

ワルアークがその剛腕を振り上げる。

あぁ…黒栖一家はどこに行ってもワルアークに殺される運命なんだな…

だが、ドスン、と大きい物が倒れる音が聞こえたきり、何も動きがない。

恐る恐る目を開けて見ると、そこには大きいリボンが特徴的な露出度の高い衣装のツインテ女の子が立っていた。

「大丈夫ですの?」

「何とか…でも腰が抜けた的な…」

しかも失禁もしっかりしてるしな。

女の子は頭を抱えながら大きくため息を吐くと、すぐに切り替えてワルアークと対峙する。

「そこの情けない魔法少女に代わって、ここからはこの魔法少女✿マリが相手になってあげますわッ!」

するとマリと名乗った魔法少女はクロスパクトを取り出して構える。

「ウェポン・アダプテーション!」

そう言うとクロスパクトが輝き、その形状を変化させていく。

マリがそれを掴むと光は弾け、槍がその姿を現した。

どうやらクロスパクト本体は槍の刃の付け根につくようになっているようだ。

「さぁ、行きますわよッ!」

瞬間、彼女の体は消える。

気づいたらワルアークの目の前だった。

「ハァッ!」

槍で体を切りつけ、跳躍して顔にも斬撃。

向かって来る打撃にはしなやかな動きで見事に受け流していた。

「ス、スゲェ…」

場馴れをしているであろう彼女の動きはとても華麗で美しかった。

そうこうしてるうちにワルアークが弱っていき、動きが鈍くなっている。

「終わりですわね…」

彼女は槍を構え、神経を集中させている。

「全てを貫く稲妻よ…今この巨悪を滅したまえ…!」

何か唱えるようにそう言うと、槍の刃に静電気のようなものが集まってきた。

その静電気が強力になり、これ以上ないくらいの電気になった時、彼女は動いた。

「ボルテック・エクススピアァァァーーッ!」

槍が敵を貫き、電流が体の中に流れ込んでいく。

マリは体から槍を引き抜くと、ゆっくりと歩き出す。

ある程度こちらに近づくと槍を元のクロスパクトに戻す。

それと同時に怪物も爆発して消えた。

ワルアークって倒されたら遺体とか出ないんだな…初めて知った…

「ホント、何してるんですの、情けないですわよ?」

スっと手を差し出され、叱られてしまった。

手を掴んで立ち上がるが、ずっと怪訝そうな顔でこちらを見られる。

「?な、なに…?」

「…いつまで変身してるんですの?」

あっ、そっか俺まだ変身したままか。

慌てて変身を解除するが、した後ですごくヤバい考えが浮かんだ。

もしや、変身解除したら男だってバレる!?

だってバレたら絶対軽蔑されるよ!?

ヤバい死ぬかもしれない!?

だが未だそんな考えは杞憂だったようで、変身後の元の体は女体になっていた。

いや、全く嬉しくないよ?嬉しくないけど…この状況だとホッとしたわ。

でも、マリの様子は変で…

「なんですの!?その格好は!!」

いきなりキレられた。

そういや元が男なんだから男物の服着てるよね。

「い、いやこれは…」

「言い訳無用!一緒に来てもらいますわ!」

「え」

手を掴まれてそのままズルズルと引きづられていく。

そんな姿をポワンヌは嫌にニヤけた顔で見つめていた。

…アイツあとで覚えとけよ!

第1話なので実質初投稿です

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