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第四夜 因果応報とはこれいかに

舞台は一応、9月上旬、夏休み明けを設定してます。この時期、日中はまだ暑いんでしょうね。一年通して夏は冬を、冬は夏を恋しくなりませんか。


では、よろしければまたお目汚しください。

しかし、屋上までの道のりは辛く険しいものだった。だが、騎士たるものどのような困難も乗り越え、姫をさらった魔物に遇い対し打ち勝たねばならない。


「えー、今のを分かりやすく説明しますと。マスターは、たまたま通りかかった担任に声をかけられ、午後の授業で使うプリントを運ばされた上に、尿意を我慢しきれずトイレに駆け込もうとしたのも束の間、清掃中の用務員に止められ、一階のトイレまで降りた結果、やっとの事で今、屋上の扉の前に来たと言う事でよろしいですか」


(あえて否定はしない)


屋上の扉の前で俺は大きく深呼吸する。


(この扉の先に、俺の運命を変える新しい未来があるんだ)


扉のノブを握る手に力が入る。


(行くぞ!)


「イエッサー!」


緊張感のないサキュバスは置いといて、力いっぱい重い鋼鉄製の

扉を押した。隙間から暖かな(暑いともいう)太陽の日差しが差し込む。未来の光だ。


「え?」


扉の先にいたのは一人の赤ずきん、ならぬ黒のフードをかぶった出で立ちの女子生徒。しかも、行き倒れのようにうつ伏せで倒れている。


急いで駆け寄り抱き起こして見る。女子特有の柔らかい感触が腕に伝わり、ほのかに漂うラベンダーの香りが鼻腔をくすぐる。しかも、フードの隙間から見えるのはうっすらと額に汗を流し、艶やかな睫毛に瞼を閉じている少女。小柄でちっぱい(小さな…解説は省く)ではあるが、俺の美少女レーダーがビンビンに反応している。紛れもなく美少女だ。


(あ、あくまでも、これは人助けだからな)


「はい。マスターは人ですが、人助けですね」


とりあえず、ここは人工呼吸が必要だよな。多分、そうだ。いや、きっとそうだよな。


「マスター、恐らく熱中症だと思われますので人工呼吸の必要はないかと」


聞く耳持たぬ。今、俺は五感のうちの触覚に集中し全ての力を解放しているのだ。


なので視界も閉じている。



ムチューッ!



む?何故か唇に不思議な触感を感じる。これはなんだろう。チクリと刺すような感覚にヒリヒリと痺れるような痛みを伴う独特な刺激。あぁ、これは針だ。


「ぎぃやぁぁっ!!」


俺は一気にその場ではね上がった。計測したならば、垂直飛びの自己最高記録を更新していただろう。


「や、やはり悪魔に魅入られていましたねっ。悪霊退散ですっ!」


間一髪、俺の口づけ、もとい人工呼吸を逃れた女子生徒は手にしたまち針で反撃してきた。どこかで見たような針だと思っていたが、あの封筒に入っていたものと同じようだ。


「ち、違うんだ。君を助けようと思って」


「問答無用!悪霊退散ですわっ!」


その後、体中を針で突きまくられた。当分、尖ったモノは見たくない。

よく晴れた日中に屋上で黒いフードかぶって30分近く立たされてたら熱中症にもなりますよね。


皆様も脱水症状に陥らないようこまめな水分補給を。


今回もお越しいただきありがとうございました。

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