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01 スライムってプニプニって感じよりビタァ…ってしてる

取り敢えず、町や村を探すにしても此処が何処か分からないとな。


「サーチマッピング…試して見るか」


名前の通りのやつなら便利だよなこれ。

地図要らず!

…どうやって出すんだろうか。


考えていると、目の前に、手のひらサイズのマッピングがピコンと音を出して現れた。

触れて、指を滑らせてみる…。


おぉ!


もう、既にマッピングがされていた…。

転生して初めて、凄い嬉しいかもしれない。


「(おーい、鑑定ちゃんや)」

[はイ、なんでスか?]

「(これ既にマッピングされてんだけど、これもミコ神のお陰なの?)」

[はイ、元々は、ミコ様のマッピングですのデ、ミコ様が神になられた時、こノ世界を把握する為にされた事ノ一つでス]

「(へー…元々あいつのなのか、俺がもらっても良かったのか?)」

[もう、必要ないモノですのデ]

「(ふーん、じゃあ、有り難く。このサーチマッピングや鑑定、アイテムボックスってのは、この世界では、割りと当たり前なのか?)」

[イいえ、全て、この世界では、存在スら疑わレている希少スキルでございまス。でスので、無闇に人前で晒しタり、話すのはお勧めしませン]


そういう事は最初に言って…まぁ、聞かなかった俺も悪いけどさ~。


[マッピングは啓太様しカ把握出来ないノで他人かラ見えないのデ大丈夫でスよ」

「(りょーかい~有り難う。また何かあったら聞くよ)」

[はイ]



鑑定ちゃんと念話を終わると、再び、マッピングに目を移す。

声はまんま、ミコ神だけど、鑑定ちゃんは、ミコの曖昧な知識で変な回答をしたり、適当な鑑定になる事があるが、それを除けば、聞けばちゃんと答えてくれるいい子?だ。

人格のある鑑定なんて、希少どころか多分、この、世界には存在しないだろうな…ははは。



暫くマッピングを見ていると、この、草原から3㎞先に、小さな村があるみたいだ。


「なになに、ホルン村…か…よし、取り敢えず此処を目指すか!」

 


行き先がようやく決まり、マップでホルン村の場所を見ながら歩く。

幸い何もない草原が広がっているだけで辺りは森もなく障害物もなさそうだ。


「3㎞って中々、歩くけど、辺りに何もないし割りと早くつけそうだな」




------------




暫く歩いているとマップに赤い点がいきなり現れた。


え、何?

さっきまで何もなかったのにいきなりなんだ?

しかもスゲー近いじゃん!

や、やべぇ…


だが、辺りを見回すも、何もない。


「なんなんだよ…」


再度、辺りをキョロキョロするが何もない。

あたふたしている間にも赤い点が近付いてくる。


「く、来るなら来い…!」



---ビタァ---



「ぎゃああああああああ!」


腹を括り、身構えた瞬間、足首に何とも言えない感触と冷たさ。

恐怖で叫んだ後に、念話も忘れテンパりながら叫ぶ。


「か、かかかかか鑑定ちゃあああん!」

[はイ]

「は、はい、じゃなくてぇぇぇ!ああああ、足!な、なな何かビタァってビタァって!こここ怖くて見れなイイぃイ!!」

[啓太様ノ足に取りつイているのは、ベビースライムでスね]

「べ、ベビー…スライム?」


鑑定ちゃんの声を聞いて安心した俺は、少し冷静になってみた。


足がひんやりする…それだけだ。

痛みとかそんなのは、全くなかった。


そっと足首を確認すると手のひらサイズのゼリーが足首に張り付いていた。


「…うおぉ…」

[鑑定しマすか?]

「い、一応」



ベビースライム 鑑定

スライムの幼体

水溜まりと僅かな魔酸素が交わり誕生する。

か弱く、他の魔物の餌になる事が多い。

幼体で生まれるスライムは希で、ベビースライムから成長したスライムは、希少スライムに進化する可能性が高いと言われている。


レベル1

性別 不明 年齢0歳


体力 80 魔力 8 力 5 


防御 3 俊敏 6 運 10


技スキル なし

耐性スキル なし

特性スキル 吸収(微)



俺より体力あるしー…魔力も少ないけどちゃんとある…。

俊敏や防御、力は…まぁベビーだしな。


[珍しいベビースライムでスね]

「そなの?」


力もないし、防御も頼りなさげで、正直、潰されたら終わりな感じだけど…。


[特性スキルに吸収を持っテいまス…啓太様は、スライムテイマーでスので、使い魔にすル事をお勧めしまス]

「ほうほう………ん?」


ちょっと待て、今なんつった?この鑑定ちゃんは。


「スライム…テイマー?何だそれ?いや、つーか、ん?」


頭がプチパニック。

俺は、魔物使い…テイマーじゃないのか?


[啓太様は、スライムテイマーでス。あらゆるスライムを使役し操る事が出来まス]

「いやいや、鑑定ちゃんもテイマーだって言ってたじゃん…?ステータスにも…」

[はイ、魔物使いにつイて鑑定シましたが、スライムテイマーについては、聞かレなかったので]

「いやいやいやいや!……ステータスオープン!」




斎藤啓太》レベル1


職業

魔物使い《…テイマー》熟練度1 使役上限 1体


性別 女 年齢23歳

体力 50 魔力 0 力 2 

防御 5 俊敏 300 運 0.5




技スキル

《命令》熟練度100


耐性スキル

なし


特性スキル

鑑定《ミコちゃん仕様》アイテムボックス《容量∞》サーチマッピング



ステータスを再確認。

ほら!テイマーって書いてるじゃない…か?


ん…?

テイマーの部分をよく見てみる。

なんだろう、ちょっと違和感。


テイマーの文字の横に、小さく何か、書いてある。

よく、目を凝らす。

…………………

……………

………



《…テイマー》


………

《スライムテイマー》

……………






「いや、姑息な詐欺商法!!」

[ですガ、書かれてイる事実でス]

「いやいやいや!つうかスライムテイマーって何!?ひっくるめて魔物使い!テイマーじゃないの!?」

[申し訳あリません、私かラ言えルのは、ミコ様のお力では、これが限界だっタという事でス]

「…どういう事だよ?」

[言葉の通りでござイまス]

「………スライムテイマーって実際どうなんだ?この世界では、スライムは割と強いとか?」

[一般的にこノ世界では弱い分類とさレていまス]



終わったーーー。



[ですがそレは、こノ世界の常識でス、スライムテイマーは、啓太様のみの、職業でス]

「…けど、一般的に弱いのは変わらないだろう?」

[それハ、否定できませン]

「……………。」

[ですが、ベビースライムは、無事に成長スれば、希少スライムに進化すル可能性を秘めてオりまス]



静かに足首に張り付いているベビースライムを見る。


ひんやりする足首が、虚しい気分を更に虚しくしている気がした。









スライムは某有名ゲームのスライムが一番好きです

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